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三谷幸喜 創作を語る3

2013-12-14 17:58:26 | 読む
「三谷幸喜 創作を語る」三谷幸喜は制約が好き。

この本を読んで、へえーっ!と思うことはあれこれあったけど、
「制約」が好きなんだって、三谷さん。
制服じゃないですよ、制約。もろもろの。
まず、民放だとCMが入る。
どこに入るか、いくつ入るか、あらかじめ聞いて考える。
俳優さんの都合で、突然、出番が減ったり増えたりすることもある。
まわりを変えずに、その人の部分だけ変えたり。
パズルをはめるように大変な作業、それが好き。
だから、小説は(書いてみてわかったが)ダメ。
自分には向かない。
だって、制約がないから。

三谷さんが理想としてる脚本家は井上由美子。
井上さんはあまり表に出ないから、一般には顔も知られてないが、
おもしろいドラマを見て、脚本家の名前を見たら井上由美子だった、
それが脚本家の理想。
僕は理想から外れちゃった。
(聞き手の松野大介から、三谷さんはテレビに出過ぎですよと言われ)
ほんと、生まれ変わってやり直したいよ、と言ってる。

(井上由美子というと、WOWOWのパンドラですね。なるほど)

「有頂天ホテル」は、最初に書いていたものは、古びた小さなホテルが舞台で、
小劇場の俳優たちで地味でもおもしろいものをやろうなどと思っていた。
それが、イメージキャストということで、この役はこの俳優さんのイメージでと、
メジャーな俳優さんの名前をたくさん書いて渡したら、みんなOKになっちゃった。
これだけの俳優さんが出るからにはと、ホテルも大きく、予算も大きくなって。
そして、この映画が大ヒットしたことで、その後、好きなように撮らせてもらえている。
許されてる間は、この調子でいく。

(なんて恵まれた映画監督!三谷さんも、申し訳ないと言ってるけど)

映画の興行結果は初日にわかる。
公開初日の午後、みんな映画会社の宣伝部に集まって、
全国の映画館からのデータをまとめて計算し、今回の売り上げは何億とか出す。
それがほぼ当たる。選挙速報のようなもの。

(わあ、そうだったんだ。じゃあ、ほんとは初日に押しかけないといけないのね)
コメント
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