映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

さんかく窓の外側は夜

2021年06月11日 | 映画(さ行)

霊が見える男と霊を祓う男

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三角(ミカド)(志尊淳)は、幼い頃から幽霊が見える体質に悩まされてきました。
そんな彼が、除霊師・冷川(ヒヤカワ)(岡田将生)に勧誘され、
一緒に除霊の仕事をすることになります。
冷川のなじみの警部・半澤(滝藤賢一)から、1年前の連続殺人事件の調査を依頼され、
やがて二人は遺体を発見しますが、その遺体には呪いがかけられており・・・。
自殺した犯人の言葉から、謎の女子高生・非浦英莉可(平手友梨奈)の存在が浮かび上がります。

ホラー作品。
ちょっと目を背けたくなるようなスプラッタなシーンあり。
でも全体的にはさほど怖い感じはありません。
むしろ、三角と冷川のビミョーに“萌え”る関係が興味深い。
もちろん本作、私は志尊淳さんと岡田将生さん見たさで見たのですもん!

「霊が見える男」と「霊を祓う男」のバディ。
いいんじゃないでしょうか。
しかもこの、あまり人と交わろうとしない、冷川の戦慄の過去。
そうしたところがまた見所ではあります。

そしてまた、彼らと関わる半澤刑事というのが、霊的なものは全く信じない人なのですが、
「信じない」ことには力があるという。
霊がこの人をどうにかしようとしても、
ハナから信じていないのだからどうにもできない、というのです。
なるほど~。
なんか説得力ありますね。

一応すべて解決したように見せかけて、非浦の不穏なできごと・・・。
本作は連続テレビドラマに向くかもしれませんね。
一話ずつ幽霊譚を進めながら、大きなテーマとして非浦を追う、という形で。

北川景子さんがせっかく出てきたと思ったら、その一瞬先の運命は・・・! 
それはない!

なかなか興味深い作品でした。

 

<シネマ映画.comにて>

「さんかく窓の外側は夜」

2021年/日本/102分

監督:森ガキ侑大

原作:ヤマシタトモコ

出演:岡田将生、志尊淳、平手友梨奈、滝藤賢一、筒井道隆、北川景子

 

妖しい関係度★★★★☆

スプラッタ度★★★★☆

満足度★★★.5