硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

トロッコ問題とヒーローの不在?

2022-03-08 18:09:46 | 日記
今日も悲しいニュースが報道されている。大国の君主は手を緩めず、他国も直接手をださない。近隣諸国は、大国からのエネルギー依存を脱却できず、経済制裁もぼんやりとしたものへと変化し始めた。

これはトロッコ問題を見ているような気になる。

(トロッコ問題とは)

線路を走っていたトロッコの制御が不能になり、このままでは、その先で作業をしている五人が轢かれて死んでしまう。しかし、この時、線路の分岐器祖すぐ側にいた人いて、その人が、進路を切り替えれば、五人は助かるが、別路線にいる一人の人が死んでしまう事になる。
その時、分岐器の側にいる人の正しい選択はどちらかという問題である。

功利主義的に判断すれば、五人を助け、一人を犠牲とする。義務論ならば、何もせず、五人が死んでしまうというジレンマに陥ってしまうのであるが、これを現状に置き換えて考えてみると、どうやら、他国は功利主義を選択しているように思う。

しかし、君主と側近を倒す選択をすれば、正しい功利主義になるように思うのであるが、この選択をしてしまうと、上記の論理では、他国は義務論を選択しているようにも思う。

したがって、現状はパラドクスに陥ってしまっていて、どうすることもできない状態であることを意味しているように思う。

ジェームス・ボンドもイーサン・ハントも架空なのはわかっているけれど、こんな時こそ表には出ないヒーロー的な存在が求められていると思うけれど、現実は映画のようにはいかない。

それはわかっているけれど、大勢の人々のために、何とかならないのかなぁ。