マイルズ・テラーが元世界王者のビニー・バジェンサを演じた『ビニー/信じる男』を見ながら、改めて、ボクシング映画には傑作が多いと感じたのでちょっと列記してみる。
まずは、父親役のウォーレス・ビアリーがアカデミー主演賞を受賞した父子ものの名作『チャンプ』(31)から。リメーク版(79)ではジョン・ボイトが父親役を演じたが、どちらも子役(ジャッキー・クーパー、リッキー・シュローダー)の方が目立っていた気もするが…。
カーク・ダグラスがいけすかないボクサーを熱演した『チャンピオン』(49)、ロバート・ライアンが八百長を強いられるロートル・ボクサーを演じた『罠』(49)は、ともにボクシングを描いた古典的名作とされるが、奇しくも同年に公開されている。ダグラス、ライアンのどちらも見事にボクサーを演じたが、ボクシングの元祖を描いた『ストリート・ファイター』(75)のチャールズ・ブロンソンもまた素晴らしかった。
そして白眉はシルベスター・スタローンの『ロッキー』(76)だろう。後にシリーズ化され、『クリード チャンプを継ぐ男』(15)まで続く。デ・ニーロ(レイジング・ブル)VSスタローン(ロッキー)の『リベンジ・マッチ』(13)は番外編か。他に、ジェイク・ギレンホール主演の近作『サウスポー』(15)などなど。
実在のボクサーを描いたものでは、ポール・ニューマンがミドル級王者のロッキー・グラジアーノに扮した『傷だらけの栄光』(56)、ジェームス・R・ジョーンズが黒人初のヘビー級王者となったジャック・ジョンソンを演じた『ボクサー』(70)、ロバート・デ・ニーロがミドル級王者のジェイク・ラモッタを演じた『レイジング・ブル』(80)、デンゼル・ワシントンが冤罪で20年間刑務所で過ごしたミドル級王者ルービン・カーターを演じた『ザ・ハリケーン』(99)、ラッセル・クロウがヘビー級王者ジム・ブラドックを演じた『シンデレラマン』(05)、マーク・ウォールバーグがミッキー・ウォードを演じた『ザ・ファイター』(10)などなど。
別格として、伝説となった元ヘビー級王者モハメド・アリは、本人出演の『アリ・ザ・グレーテスト』(77)と、ウィル・スミスがアリを演じた『ALI アリ』(01)がある。
ほかにも、ハンフリー・ボガートがスポーツ記者を演じた『殴られる男』(56)、ロバート・モンゴメリー扮する主人公がボクサーの『幽霊紐育を歩く』(41)など。ちなみに、ウォーレン・ベイティのリメーク版『天国から来たチャンピオン』(77)では主人公はアメフトの選手に変わっていた。
番外編として、女性ボクサーを描いたクリント・イーストウッド監督、ヒラリー・スワンク主演の『ミリオンダラー・ベイビー』(04)、メグ・ライアンがボクサーのマネージャーを演じた『ファイティング×ガール』(04)も。
日本版も結構あるよな。
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1 コメント
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- ボクシング映画 (浜の隠居)
- 2017-04-22 18:13:01
- 「幽霊紐育を歩く」を見たのは中学生で、アメリカ映画の面白さに始めて触れました。「罠」は強烈でした。E.フリンの「鉄腕ジム」はW. ボンドのサリバンが印象に残りました。少年時代の良い思い出です。
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