「戦後史実録シリーズ 空白の900分-国鉄総裁怪死事件-」(1980.10.11~18.NHK土曜ドラマ)
戦後史の謎の一つとされる下山事件を、複数の視点から前後編で描いた異色作。脚本は岩間芳樹。
初代国鉄総裁となったものの、GHQから国鉄職員10万人の首切りを迫られた下山定則(小林桂樹)の苦悩、謎の死、捜査陣(佐野浅夫ほか)や新聞記者(寺田農、三上真一郎ら)による推理、下山をひいた機関士(伊東四朗)や娘(竹田かほり)の悲劇などを巧みに描き込み、演技陣の好演もあって、骨太のドラマとして仕上がっている。
戦後の混乱期に起きた謎の事件を、なぜ今またドラマ化したのかは分からないが、いずれにせよミステリーとしても、人間ドラマとしても見応えのあるものになっていた。
【今の一言】同時期に『日本の熱い日々 謀殺・下山事件』(81)という映画も製作された。
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