(放映中の番組に関するネタバレあり、注意!)
ヨンゲソムン第20話、高句麗でヨン・テジョ(ゲソムンの父)、ヨン・テソ兄弟が語り合う場面で、百済武王と新羅真平王の娘の結婚の話がでてくる。
新羅と百済は舅(しゅうと)と婿の関係だ
なんでもチンピョン王の娘が――
百済の武王に嫁いだらしい
武王は幼名を薯童(ソドン)というようだ
そのようですね
その経緯も興味深いのです
商人に扮した武王が新羅を訪れ――
チンピョン王の次女ソンファ姫を誘惑したとか
しかし 2国の関係はよくありません
婿が舅(しゅうと)の国を脅かしている状態です
これは韓国ドラマを多少でも見ている方ならご存知「薯童謡(ソドンヨ)」のことである。
つまり「薯童謡(ソドンヨ)」の善花(ソンファ)姫はトンマンの妹にあたるわけだ。もっとも上の会話ではソンファ姫は次女となっていて、少し混乱があるようだ。
善徳女王の姉妹関係についてWikipediaには特に記述がないのだが、面白いことに英語版Wikipediaには以下のような記述がある。
Queen Seondeok of Silla
Before she became queen, Seondeok was known as Princess Deokman. She was the eldest of King Jinpyeong's three daughters. The son of her sister Princess Ch'on-myong became a king in his own right while Seondeok's sister, Princess Seonhwa (Sŏnwha) eventually married King Mu of Baekje and became mother of Uija.
善徳女王は王になる前は徳曼(トンマン)として知られていた。彼女は真平王(チンピョン王)の3人の娘の長女だった。次女のチョンミョン(天明)の子供は王位を継ぎ武烈王となり、一方で、三女のソンファ(善花)はのちに百済の武王と結婚し義慈王を生んだ。
というわけで整理するとこうなる。
●トンマン:新羅第27代王 善徳女王
●チョンミョン:新羅第29代 武烈王(金春秋)の母
●ソンファ:百済第30代 武王の王妃、31代 義慈王の母
チョンミョンの旦那は第25代チンジ王(ミシルによって廃位させられた)の息子キム・ヨンスということなので、チョンミョンは父親の叔父の息子(つまり、父親の従兄弟)と結婚したということになる。
そしてチョンミョンの息子である武烈王の王妃となったのがキムユシンの妹(次女)の文姫なわけだ。
さらに、後にその武烈王の娘(智炤夫人)をキムユシンが娶るということなのだが、そうするとユシンは妹の旦那の娘・・・というか早い話が妹の子供(姪っ子)を嫁にしたということか?王族のすることはよくわからないが、いずれにせよかなり歳の離れた奥さんをもらったということなのだろう。
ところでドラマでは「善徳女王」の設定でも「薯童謡(ソドンヨ)」の相関図でも、チョンミョンが長女となっているのだが、これはいったいどういうことだろうか。(双子の場合、後から生まれたほうが長子のはずだが?まあ、この際それは置いておこう)
「善徳女王」にはソンファ姫は出てこないようだし、「薯童謡(ソドンヨ)」にはトンマンの名が現れない。
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実はソドンヨは初回しか見ていないんですよ。
ちなみにチョンミョンが長女でトンマンが次女というのは「花郎世紀」の記述によるものらしいです。(ドラマ「善徳女王」はこちらの設定をベースに作られた)