波平、オタク気質

この前のサザエさんは少々異質だった。

話しの導入は、風邪を引いた波平が布団の中で、ワカメから借りた少女マンガを読んでいるというものなのだが、４コマである原作を膨らまして７分間の作品に仕立て上げる必要があるために、非常に変わった脚色をしている。

そのマンガはワカメの友人のもので、波平が読んだということをしったその友人は、なんと波平にその少女漫画をあるだけ（３０巻以上あったはず）貸しつけてくるのだ。

まあね、話のオチは普通なんですけど、この少女漫画の絵がサザエさんワールドとは少し違う。どちらかといえばプリキュア系（萌え、とはあまり関係ない絵柄だと思う。少女漫画をアニメにするとあんな感じになるような）の絵で、そのギャップが激しくて、面白かった。

その漫画を描いていた作者のサイン会まで行く羽目になった波平は「サインをもらった義理だ」とかで借りていた漫画を読み出す。その夜、妻フネは寝床で「カロリー（ナ）」と寝言で呟く波平を見る。

カロリーナというのはその漫画の主人公の名前で、波平は夢の中でカロリーナと何かがあったという事になります。

うーむ、懐かしい！　私も小学生の頃にセーラーマーキュリーが（長い上に面白みが薄いので中略）……波平さん。あんた、オタク道への一歩を踏み込んだのだよ。夢に漫画・アニメのキャラクターが出てくるなんてね、よほど気にかけていないと起こらない出来事ですよ。

ああ、この話は録画しておけばよかった。サザエさんってＤＶＤにもならないからまさに一期一会なんですよね。惜しいなあ。