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2020年6月、ハノイへ移住
 2022年1月、永久帰国

大学図書室

2016年11月06日 | サイゴン生活

 私が勤めている大学(全部で7学部あり、学生数は16,000人)の外国語関係の学部は昨年組織改編があり、現在は国際学部(英語学科、日本語学科、韓国語学科、中国語学科)となりました。

 国際学部には共用の図書室があって、学生が自由に利用できるようになっています。先日、図書室に行った時のこと。

 日本語学科2年生のFさんが私に声をかけました。

 Fさん:「この人(Mさん)は私の友達です。英語学科の学生です。」

 私は、そのМさんがてっきりベトナム人だと思いました。でも、そのМさんに日本語で話しかけました。

 私:「クラスには何人の学生がいますか?」

 Мさん:「17人です」

 私:「先生は外国人ですか?」

 Мさん:「いいえ、ベトナム人です。」

 ここまで会話して、ベトナム人だと思っていたМさんが、あまりにも流暢に日本語を話すので、聞いてみました。

 私:「日本語が上手ですね。どこで勉強しましたか?」

 すると、Мさんが大笑いして、「私は日本人です。」

 私も大笑い。本人にはちょっと失礼ながら、ベトナム人に見えたんです。

 それから、色々な話になり、どうしてこの大学の英語学科に留学しているのかを聞いてみました。

 Мさん:「私は大阪にある私立O大学の3年生です。O大学とこの大学は交換留学協定を締結していて、お互い学費は免除になっています。それで、今年の9月から半年間留学することにしました。」

 私:「将来どんな職業に就きたいですか?」

 Мさん:「英語を生かせる仕事をしたいです。今考えているのは、海外で働ける仕事。例えば、豪華客船の客室乗務員など。」

 私:「そのような仕事は人気があり競争率がとても高いですよ。その仕事を希望している英語のネイティブスピーカーが競争相手になるかもしれませんよ。」

 それからМさんに「出身はどこですか」と聞くと、「沖縄」という。

 私も沖縄に2回勤務した経験があるので興味があり、「沖縄のどこですか?」と聞くと、「浦添市」。 

 浦添市といえば、昭和63年10月から平成3年3月まで住んでいた所。

 私:「浦添市前田に住んでいました。沖縄には読み方が難しい地名がありますね。浦添市にもありますね。」

 それから、Мさんと浦添市の地名の話になりました。

 地名の問題です。

 「勢理客」と書いて何と読むでしょう?。答えは「じっちゃく

 では、これは何と読むでしょう。「城間」 これはぐすくま

 するとМさん、「私は勢理客の出身なんです。両親や兄弟は今もそこに住んでいます。」

 私:「どうして大阪のО大学を志願したんですか・」

 Мさん:「検討した中では、学費が一番安かったからです。」

 Мさん:「私は兄弟が多いので、両親から「大学の学費も活費も一切出せない。大学に行きたければ奨学金を借りなさい。」と言われました。そこで、学生支援機構の奨学金(私学で自宅外)を満額借りています。それだけでは足りないのでアルバイトで生活費を稼いでいます。」

 私:「4年間の奨学金の総額は大変なものになりますよ。」

 Мさん:「わかっています。同じような環境の先輩から聞きました。卒業後、社会人生活は借金の返済から始まります。マイナスからのスタートなんです。でも、兄弟が多いのでしかたありません。」

 そのМさん、今年の春に2か月間、フィリピンのセブ島に語学留学していたそうです。

 私は、2013年の夏休みに語学留学を検討した時に、セブ島かフィジーにするか相当迷いました。迷った結果、フィジーに1か月間留学しましたが、結果的にはフィリピンの方がよかったと思っています。

 それは、フィジーは学校形式で1クラス10人程度。それに対してセブ島ではマンツーマンの授業なんです。

 それをМさんに聞くと、「セブ島でマンツーマンのレッスンを受けて、自分でも英語力がついたと実感しました。」

 Мさん頑張って!。これから色々な逆境があるとは思いますが、「道は必ず開ける」と信じて前に進んでほしいです。

 

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