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宗祖ご誕生の日   青葉萌ゆる高野山へ

2012-06-01 18:33:43 | 高野山

 


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宗祖ご誕生の日

 

  青葉萌ゆる高野山へ

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善通寺境内の大楠(写真提供:総本山善通寺)

お大師さまは、宝亀五(七七四)年六月十五日、讃岐国多度都善通寺(現在の善通寺市) において、佐伯善通卿と玉依御前の間にお生まれになりました。

 幼名を真魚(まお)とし神童と呼ばれていた幼少のお大師さまの御誕生には様々な伝承神話が存在いたします。

 お大師さま御自身のお言葉の中に「私がちょうど五、六歳でまだ両親のもとにいた時分。美しい蓮華の上に座って、諸々の仏さまたちと言葉を交わす夢をみた。しかし、そのことは父母に全く語ることがなかったし、ましてや他人に語ることはなかった。」とあり、父母は「私たちのこの子は御仏の御弟子だったに相違ない。なぜならば夢の中で遠い天竺国(インド) から立派な聖人が来られ、私たちの懐に入られたのを見たのです。貴方は、たしかに御仏の申し子です。ですから大きくなったら立派な聖人となって御仏の御恩にお報いしなければなりません」と話されたとあります。

 また、幼少のお大師さまは、いつも泥土で仏像を作り屋敷の近くに木片を集めては小さなお堂を造って、その中に仏像を安置し礼拝供養の真似事をして遊ばれたともあります。

 父である佐伯氏の御殿跡に建立される善通寺境内には、御誕生の頃から繁茂していたと伝えられる高さ約三〇メートル、幹周り約十一メートル、視界をおおうほどに茂った「くすの木」が堂々たる倖まいをみせております。

 お大師さまは自らを仮名乞児(かめいこつじ)という仏道求道者に扮し、儒教・道教・仏教思想を対比して仏教の優位性を論じ、仏門に入ることを述べた ※1『三教指帰(さんごうしき)』巻下の六道輪廻を論ずる段において、「木へんに豫樟日(よしょうひ)を蔽(かく)す」と郷里の「くすの木」について、太陽の光を遮るほどに繁る木と表現されております。

 樹齢千三百年を超えるといわれ往古から変わらぬ倖まいは、お大師さまの幼い日からの歳月を彷彿とさせます。

 お大師さま御誕生の日、高野山では→宗祖誕生会・青葉まつり」が一山をあげて盛大に行われます。

 青葉萌ゆる高野山へのご参詣を心よりお待ち申し上げます。

1 「三教指帰」…お大師さまが二十四歳の時(延暦十六年) に四六併催体の漢文で著作完成された三巻(上・中・下) にわたる「出家の宣言書」。

 ※2 「木へんに豫樟」…木へんに豫も樟も共に「くすの木」のこと

 本多碩峯 参与 77001-0042288-000  

 

 


 

 


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