「streetかavenueか?」とその後の一件で、多少関連した記事を。
このようなモノをご覧になったことはありませんか?
竿燈大通りの中央分離帯上にある「竿燈大通り KANTO ODORI AVE.」
これは、れっきとした道路標識(案内標識)の一つで、「道路の通称名」を示すもの。
国土交通省道路局サイト「道路標識一覧」(http://www.mlit.go.jp/road/sign/sign/douro/ichiran.pdf)より
該当区間の両端に立てられる片方だけとがったタイプ(119-A)と、途中に立てられる両側がとがったタイプ(119-B)がある。(他にもあるが省略)
案内標識なので、警察でなく各道路管理者が設置することになっているが、僕の知る限りでは、秋田市内では「竿燈大通り」と「山王大通り」(いずれも秋田県道)にしかない。
しかも、119-Aと119-Bの違いを理解していないのか、通りのど真ん中に末端用のものを取り違えて設置していたりする。
一方、これ以外の「広小路」とか「新国道」などの通称のある道路には、一切設置されていない。
道路管理者が通称として認めていないのかもしれないが、市民に浸透している通称も多いので、もっと設置してもいいと思う。(交差点名すら表示したがらない所だから無理でしょうけど…)
さて、「streetかavenueか?」という点から、上記、国交省の資料を見ると、
「Aoyamadori」と、なんとstreetでもavenueでもなく、「通り」をそのまま「dori」とローマ字化してしまっている!
この資料は国が例示したものだから、それなりの基準というか標準・指針であると考えることができると思う。(県設置の標識が「AVE」であるように、強制力はないだろうけど)
ということは、秋田市が悩み、僕や新聞屋さんが取り上げるまでもなく、そのまんまローマ字でよかったってことか?!
ところで、上記の標識とは別に、こんなものもある。
「けやき通り KEYAKI AVE」
大きなハエタタキのような金属の枠に、青いプレートがはめ込まれ、左上には秋田市の市章が描かれている
これは、秋田市限定のもので、道路標識ではない。
竿燈大通りと山王大通りには、最初に示した案内標識と、この表示の両方が立っている。
「山王大通り SANNNO ODORI」ただし、市章はなく大きな秋田県章が描かれている
これは秋田市都市整備部都市計画課が、「市民に親しまれる道路愛称」として市内の道路の愛称を一般から公募し、選定・命名してサインポールの設置を行っているもの。
(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/kikaku/keikan/douroaishou/default.htm)
「市民の皆様の道路景観に対する関心を高め、道路に対する愛着を深めることを目的として」いるそうだ。
市側でどこの道路のどの区間などと限定するのではなく、「秋田市内の国道、県道、市道、その他皆様がよく使用する公道のようになっている道路。」。つまり、管理者に関わらず秋田市内すべての道路が対象。
1983年度から不定期(1~9年間隔)で実施されており、今までに32個の名称が決まっている。
今年は6年ぶりに10回目となる募集が行われた。
過去に決まった愛称を見てみると、上記「けやき通り」(1985年)、「竿燈大通り」(1995年)など、今やすっかり定着した名称もあれば、「大浜通り」「あかしあロード」など、(少なくとも僕には)いまいち場所を連想できないものもある。
「勝平通り Katsuhira-dori」運転免許センター前の道はこんな名前
また、「千秋トンネル通り」「中土橋通り」「児童会館通り」など、「沿道の施設等の名称+“通り”」という何のヒネリもない命名もある。
なお、上の写真の「山王大通り」は、この事業で決まった名称ではない(昔からそう呼ばれていた)が、なぜかサインポールが設置されている。
本事業で、山王大通りの一部区間を「竿燈大通り」に変更してしまったので、その辺に配慮したのだろうか。
「保戸野みその通り Hodono Misono-dori」
このサインポールの英語(ローマ字)表記だが、「Ave」と「-dori」が混在している。
どうも、初期に設置されたものが「Ave」、最近のものが「-dori」のようだ。上の写真の保戸野みその通りは、当初(1983年)はけやき通りと同タイプの濃い青色で太めの書体のものが設置されていたが、老朽化したためか、近年、表示板だけを交換したようだ。その際、青の色あいや書体とともに、ローマ字表記が「Hodono Misono-dori」に変更されたのだと考えられる。
もしかしたら、秋田市都市計画課は、上記の国の方針を理解しており、それにのっとって「-dori」と表示しているのかもしれない。
最近は、一部に青色でない表示板も。
「赤れんが館通り Akarenga-kan-dori」(1991年)
レンガ色の地で、市章の代わりに赤れんが郷土館(旧秋田銀行本店)のイラストが描かれている。※この表示の2016年の変化。
「茶町通り Chamachi-dori」(2004年)
茶町だからお茶の色?
そして、第10回となった今年度は、58件の応募があり、命名されたのは1か所だけ。
10月4日に表彰式が行われた行う予定のようだが、市のサイトに掲載されているだけで、マスコミは報道していないと思う。(ほら。ネタはここにもあるよ! 市政記者クラブへリリースされていると思うけど)
【28日訂正】表彰式は「10月4日」開催予定ですが、上記文中でなぜか既に終わったと勘違いしていました。スミマセン。
その名は「八橋(やばせ)大通り」。
9名から同名の応募があったそうだ。
発表の資料では区間は「新国道洋服の青山前~八橋橋」としている。
つまり「新川向」交差点(←ちゃんと名前があるんだから使ってよ!)から西へ900メートルほど進んだ、ショッピングモールやコスモスロードそばの草生津川にかかる八橋橋までの区間だ。秋田市道「臨海新川向線」というらしい。
八橋大通り東側。店舗が多い
個人的には、道幅などは別として、八橋地区のメインストリートといえば、鉄砲町交差点から面影橋のいわゆる「旧国道」を連想する。
今回、八橋大通りの名称を応募したのは八橋にお住まいの方のようなので、地元の意向なのだろう。でも、僕としてはこの道に対しては、正直、路線バスも通らない、歩いてもあまりおもしろくない、車で通りすぎるだけの新しくできたよそよそしい道という印象があった。
名前が付いてランドマークとして定着し、親しまれるといいのだけど。
西側は住宅やアパートが並ぶ
市のサイトには、ボツになったものも含めて、今回応募されたすべての案が掲載されている。(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/kikaku/keikan/douroaishou/no10_h22/aisyousyasinnsiryou.pdf)
「日赤病院通り」「広面大通り(いわゆる横金線の一部)」「楢山愛宕下橋通り(できたばかりのここ)」など、採用してもいいんじゃないのというものもあったし、中には「いっそ「新国道」を正式な愛称にしたら?」というのもあり、なるほどと思った。
でも、ネーミングが抽象的すぎたり、ヒネリすぎていたり、応募者の独りよがりに感じてしまう名称案も少なくなかった。
次の募集・選考はいつ行われるのだろうか。
これに関して、提案というか要望。
1.既存の道も“再命名”したら?
秋田市中心部などには「菊谷小路」「池永小路」のような古くから伝わる通りの名前がある。
引っ越してきた人や若い人は知らないだろうから、この事業で“再び命名”すれば、市民に知ってもらえるだろうし、文化を継承することにもつながるのではないか。
2.「市民に親しまれる“交差点名”」も募集したら?
過去何度も記事にしているが、秋田市内には、名前が付いていない/なくなってしまった交差点ばかりか、道路管理者や警察ですら名称を把握しておらず“偽名”を使った交差点まで存在する有様。市内の地理を把握していない人には不親切だ。
そこで、道路と同じく、いっそ交差点の名前も募集してみたら?
サインポールを付けるか、信号機に表示するかの違い(県警との調整は必要だが)だから、費用も変わらないのでは?
※ここで取り上げたサインポールは、「市民が選ぶ都市景観賞」を受賞した道路にも、設置される事例があることが分かった。ある意味、まぎらわしい。
このようなモノをご覧になったことはありませんか?
竿燈大通りの中央分離帯上にある「竿燈大通り KANTO ODORI AVE.」
これは、れっきとした道路標識(案内標識)の一つで、「道路の通称名」を示すもの。
国土交通省道路局サイト「道路標識一覧」(http://www.mlit.go.jp/road/sign/sign/douro/ichiran.pdf)より
該当区間の両端に立てられる片方だけとがったタイプ(119-A)と、途中に立てられる両側がとがったタイプ(119-B)がある。(他にもあるが省略)
案内標識なので、警察でなく各道路管理者が設置することになっているが、僕の知る限りでは、秋田市内では「竿燈大通り」と「山王大通り」(いずれも秋田県道)にしかない。
しかも、119-Aと119-Bの違いを理解していないのか、通りのど真ん中に末端用のものを取り違えて設置していたりする。
一方、これ以外の「広小路」とか「新国道」などの通称のある道路には、一切設置されていない。
道路管理者が通称として認めていないのかもしれないが、市民に浸透している通称も多いので、もっと設置してもいいと思う。(交差点名すら表示したがらない所だから無理でしょうけど…)
さて、「streetかavenueか?」という点から、上記、国交省の資料を見ると、
「Aoyamadori」と、なんとstreetでもavenueでもなく、「通り」をそのまま「dori」とローマ字化してしまっている!
この資料は国が例示したものだから、それなりの基準というか標準・指針であると考えることができると思う。(県設置の標識が「AVE」であるように、強制力はないだろうけど)
ということは、秋田市が悩み、僕や新聞屋さんが取り上げるまでもなく、そのまんまローマ字でよかったってことか?!
ところで、上記の標識とは別に、こんなものもある。
「けやき通り KEYAKI AVE」
大きなハエタタキのような金属の枠に、青いプレートがはめ込まれ、左上には秋田市の市章が描かれている
これは、秋田市限定のもので、道路標識ではない。
竿燈大通りと山王大通りには、最初に示した案内標識と、この表示の両方が立っている。
「山王大通り SANNNO ODORI」ただし、市章はなく大きな秋田県章が描かれている
これは秋田市都市整備部都市計画課が、「市民に親しまれる道路愛称」として市内の道路の愛称を一般から公募し、選定・命名してサインポールの設置を行っているもの。
(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/kikaku/keikan/douroaishou/default.htm)
「市民の皆様の道路景観に対する関心を高め、道路に対する愛着を深めることを目的として」いるそうだ。
市側でどこの道路のどの区間などと限定するのではなく、「秋田市内の国道、県道、市道、その他皆様がよく使用する公道のようになっている道路。」。つまり、管理者に関わらず秋田市内すべての道路が対象。
1983年度から不定期(1~9年間隔)で実施されており、今までに32個の名称が決まっている。
今年は6年ぶりに10回目となる募集が行われた。
過去に決まった愛称を見てみると、上記「けやき通り」(1985年)、「竿燈大通り」(1995年)など、今やすっかり定着した名称もあれば、「大浜通り」「あかしあロード」など、(少なくとも僕には)いまいち場所を連想できないものもある。
「勝平通り Katsuhira-dori」運転免許センター前の道はこんな名前
また、「千秋トンネル通り」「中土橋通り」「児童会館通り」など、「沿道の施設等の名称+“通り”」という何のヒネリもない命名もある。
なお、上の写真の「山王大通り」は、この事業で決まった名称ではない(昔からそう呼ばれていた)が、なぜかサインポールが設置されている。
本事業で、山王大通りの一部区間を「竿燈大通り」に変更してしまったので、その辺に配慮したのだろうか。
「保戸野みその通り Hodono Misono-dori」
このサインポールの英語(ローマ字)表記だが、「Ave」と「-dori」が混在している。
どうも、初期に設置されたものが「Ave」、最近のものが「-dori」のようだ。上の写真の保戸野みその通りは、当初(1983年)はけやき通りと同タイプの濃い青色で太めの書体のものが設置されていたが、老朽化したためか、近年、表示板だけを交換したようだ。その際、青の色あいや書体とともに、ローマ字表記が「Hodono Misono-dori」に変更されたのだと考えられる。
もしかしたら、秋田市都市計画課は、上記の国の方針を理解しており、それにのっとって「-dori」と表示しているのかもしれない。
最近は、一部に青色でない表示板も。
「赤れんが館通り Akarenga-kan-dori」(1991年)
レンガ色の地で、市章の代わりに赤れんが郷土館(旧秋田銀行本店)のイラストが描かれている。※この表示の2016年の変化。
「茶町通り Chamachi-dori」(2004年)
茶町だからお茶の色?
そして、第10回となった今年度は、58件の応募があり、命名されたのは1か所だけ。
10月4日に表彰式が
【28日訂正】表彰式は「10月4日」開催予定ですが、上記文中でなぜか既に終わったと勘違いしていました。スミマセン。
その名は「八橋(やばせ)大通り」。
9名から同名の応募があったそうだ。
発表の資料では区間は「新国道洋服の青山前~八橋橋」としている。
つまり「新川向」交差点(←ちゃんと名前があるんだから使ってよ!)から西へ900メートルほど進んだ、ショッピングモールやコスモスロードそばの草生津川にかかる八橋橋までの区間だ。秋田市道「臨海新川向線」というらしい。
八橋大通り東側。店舗が多い
個人的には、道幅などは別として、八橋地区のメインストリートといえば、鉄砲町交差点から面影橋のいわゆる「旧国道」を連想する。
今回、八橋大通りの名称を応募したのは八橋にお住まいの方のようなので、地元の意向なのだろう。でも、僕としてはこの道に対しては、正直、路線バスも通らない、歩いてもあまりおもしろくない、車で通りすぎるだけの新しくできたよそよそしい道という印象があった。
名前が付いてランドマークとして定着し、親しまれるといいのだけど。
西側は住宅やアパートが並ぶ
市のサイトには、ボツになったものも含めて、今回応募されたすべての案が掲載されている。(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/kikaku/keikan/douroaishou/no10_h22/aisyousyasinnsiryou.pdf)
「日赤病院通り」「広面大通り(いわゆる横金線の一部)」「楢山愛宕下橋通り(できたばかりのここ)」など、採用してもいいんじゃないのというものもあったし、中には「いっそ「新国道」を正式な愛称にしたら?」というのもあり、なるほどと思った。
でも、ネーミングが抽象的すぎたり、ヒネリすぎていたり、応募者の独りよがりに感じてしまう名称案も少なくなかった。
次の募集・選考はいつ行われるのだろうか。
これに関して、提案というか要望。
1.既存の道も“再命名”したら?
秋田市中心部などには「菊谷小路」「池永小路」のような古くから伝わる通りの名前がある。
引っ越してきた人や若い人は知らないだろうから、この事業で“再び命名”すれば、市民に知ってもらえるだろうし、文化を継承することにもつながるのではないか。
2.「市民に親しまれる“交差点名”」も募集したら?
過去何度も記事にしているが、秋田市内には、名前が付いていない/なくなってしまった交差点ばかりか、道路管理者や警察ですら名称を把握しておらず“偽名”を使った交差点まで存在する有様。市内の地理を把握していない人には不親切だ。
そこで、道路と同じく、いっそ交差点の名前も募集してみたら?
サインポールを付けるか、信号機に表示するかの違い(県警との調整は必要だが)だから、費用も変わらないのでは?
※ここで取り上げたサインポールは、「市民が選ぶ都市景観賞」を受賞した道路にも、設置される事例があることが分かった。ある意味、まぎらわしい。
地図を片手にうろうろしても迷ってしまうことはよくありますよね。
そんなときに、ちゃんと通りとか交差点に名前が付いていて、
地図にもきちんと記載されていたら、
ほとんど迷わないと思います。
出張先でよく宿泊する銀座は、ほとんどの通りに名前が付いていて、
道路上の標識もあちこちにあるし、地図にもちゃんと載っていて歩きやすい。
車よりも歩行者のために考えられてるなーって思います。
秋田は逆に車で移動する人が多いのだから、
交差点にも通りにもちゃんと名前を表示してほしいですね。
にしても、こんなにたくさんの標識を見つけて写真に残しておくなんて、
ほんと普段からいろんなアンテナを張り巡らせているんですね。素敵です。
大きなハエタタキって表現に笑っちゃいました(^^)
ビルなどのランドマークは今の時代、いつ名前が変わったり解体されるか分かりませんし。
秋田の場合、古くから地名も多いので、それを表示しておけば、みんなが共通の意識が持てると思います。
現地に表示すれば、それが地図にも反映されるでしょう。
実はこのネタ、冬から温存しておりました…
これだ! と思った時に撮っておかないと、次はいつ来るからないし、変わってしまうかもしれませんのでね。常に撮影態勢です。
ハエタタキにしては横に長すぎますか?(笑)
なんとなく思いついてしまいました~
じゃぁ、青森はどんな風に表示されているのか?と
ちょっと気になっていたので、ちょっと見てみました。
私が見たのは、1~2箇所しかも新しい感じの
プレートだったので、全部が全部とはいえませんが・・・
ご報告までに!
●●dori st.と表示されていたと思います。
今度、何枚か撮影してみますね~。(^m^)
そういえば、弘前ではこの手の表示を見たことがない気がします。なぜか信号機の横に「地点名」じゃなく「通りの名(日本語だけ)」が書かれていたのはありましたが。
でも、青森でもあるところにはあるわけですねー
「dori st.」ですか、ダブっている気がしますが…
「Omonogawa river」のように、川や寺社の名前では、意味がダブる例もありますし、各自治体の判断なんでしょう。
おもしろいですね~
誰でも知ってる大きな道だから「大通り」かと思うのですが、そうではなさそうですね(笑)
「けやき通り」といえば、市役所脇だと思いますが。何でも名前をつければいいってものではないと思います。つけたならちゃんと分かるように知らせてほしいですし。
そういえば「八橋大通り」には表示板が立ちました。