広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

なぜそこにベンチ

2021-12-01 23:59:03 | 秋田の季節・風景
少々くたびれたベンチ
秋田市内の道路の歩道上、あるバス停のそばに置かれたものである。
でもこのベンチに座るのは難しい。なぜなら、

ベンチの前に、赤白の柵(ガードパイプ)がびっちり並んでいるから。言い換えれば、ガードパイプで囲われた空間の中に、ベンチがあるから。
ガードパイプとベンチの間には、スペースがあって足を伸ばして座ることはできるものの、そこへたどり着くにはガードパイプを乗り越えるか、すき間から入りこまないといけない。
座れないベンチ、こういうのを路上観察で「トマソン物件」と呼ぶのでしょうね。

ベンチの隣(写真向こう側)は、未舗装で野立看板が並ぶスペースになっていて、民間所有地だと考えられる。
しかし、ベンチが置かれた場所は、ガードパイプで仕切られてはいるものの、歩道部分と同一のブロックが境目なく敷かれているので、ここは公道上のはず。立ち入ること自体は問題ないはず。
ラバーコーンも立つ

こっちからはスリムでないと入りにくい

ここは、秋田大学手形キャンパス近く、秋田県道28号の手形陸橋と「手形山崎町」交差点の間にある、「手形山崎」下りバス停。
背後が手形陸橋、すぐ先が交差点

まず、どうしてガードパイプで仕切られるのか。民地にあるブロック塀が崩れた時の安全確保の可能性もあるが、ガードパイプがない部分にもブロック塀は続く。これでは不足。
となれば、歩道を歩く人が隣の看板スペースに入りこまないように、入ってしまって転んだり汚れたりしないようにという配慮だろうか。にしても、ここまでしつこく並べる意味はないのでは。分からない。

では、なぜここにベンチがあるのか。
公道上のバス停にこのタイプのベンチはあまり置かれない。動かされるおそれや道路占有許可の関係、そもそも中央交通がそんな気の利いたことはするまい。
Googleマップストリートビューでさかのぼると…
2012年10月
ガードパイプはあるが、ベンチはない。右側に、現在はない高い看板がある。

2015年8月
広告スペースが草刈りされてきれい。そして、高い看板の根本に注目。ベンチがある!!
看板の基礎部分のコンクリートに置いてある。そこへ立ち入るには、土の部分に1歩踏みこまないといけないが。
その後、2018年7月まで同じ状況。
そして2019年9月になると、高い看板が撤去され(「貸看板用地」の看板設置)、ベンチが今の位置に移動していた。

この流れからすると、
1.看板スペースの所有者が、その敷地内にベンチを置いた。
2.ベンチそばの看板を撤去することになり、ベンチが支障になるため、横の公道上にちょうどいい遊休スペースがあったので、そこに置いた。
ということだろう。
公道上にずっと置くのではなく、撤去工事中の仮置きのつもりで再移動を忘れた可能性はあるが、結果としてこれでは不法占有なのでは?
いろいろ看板は並ぶ
近年は草刈りもされないようで、そればかりかホオズキとかキクとか草花が、管理されずこぼれ種で茂っている。最初は誰かが植えたことになるけど。
人は基本的に入らない場所だからさほど問題でないし、秋田県の道路管理体制ではこのまま放置でしょう。
コメント (2)
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