広く浅く

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2代目波平登場

2014-02-17 21:26:27 | その他もろもろ
※この記事は「青森県」ジャンル(カテゴリーはその他)に設定していますが、間違いではありません。

声優 永井一郎さんの急逝に伴い、フジテレビのアニメ「サザエさん」の磯野波平役の後任に、声優の茶風林(ちゃふうりん)さんが決まり、16日放送分から登板した。
感想は、当然永井さんとは違う声だから、違和感はなくはないが大きくはなく、従来の波平のキャラクターとかけ離れた声・演技ではないように感じられた。じきに慣れてすんなり受け入れられそう。
あと、「波平さんが“若く”なった」という印象も受けた。


16日の1話目は作品ナンバー7077「ミセスうっかりミス」(脚本:岸間信明、演出:山口秀憲)。
脚本の岸間さんという方は、サザエさんではおそらく初めてかと思うが、1956年生まれで藤子不二雄作品(1980年代のいわゆる「ドラ・ハッ・パー」や現在のドラえもん映画)などを書かれてきたベテランのようだ。サザエさんでは、ドラマも書くような若手~中堅脚本家が散発的に執筆することはあるが、アニメ専門のベテランが途中から参加するというのは珍しいのではないだろうか。

「ミセスうっかりミス」では、磯野家・フグ田家の他の人々は登場するのに、波平さんがなかなか出てこない。このままでは登場せずに終わってしまうのではないかと思いかけた頃、波平さんが登場した。7分の作品中、6分10秒辺り。
サザエとカツオが騒ぐのを耳にし、庭で盆栽を手にしながら「んー?」が第一声。数秒後「うるさいぞ2人とも。こっちへ来て事情を説明しなさい」と続き、2人に説教。その後、ペンキ塗りたての盆栽の台(植木棚と呼んでいた)に座ってしまうという、オチ。
波平さんがオチでしか出てこない話はちょっと珍しいと思う。

作品ナンバーは9日の「波平 親切騒動」が7056で他の2話は7060番代、16日放送の他の2話が7064と7069で、「ミセスうっかりミス」だけ若干、先へ飛んでいる。サザエさんではままあることではあるが、波平役が未定の状態で行われた収録時の負担軽減(新しい波平役と他のキャストの双方)のため、映像が完成していた作品の中から、波平の出番が少ないものを先に持ってきたのかもしれない。
ただし、他の2話は通常並みに波平の出番があったので、たまたまかもしれないけど。


波平は磯野家・フグ田家のキャラクターの設定年齢としては最年長ではあるが、茶風林さんは52歳なので現在の声優陣ではカツオ、ワカメに次ぐ若さ。だけど、磯野波平が54歳であることを踏まえれば、妥当かもしれない(上記は「若くなった」のではなく「歳相応になった」のかも)。

茶風林さんの起用が決まったことは、共同通信配信で秋田魁新報社会面でも小さいながら顔写真入りで報じられた。複数の候補者の中から、面談(一種のオーディションだろう)で選ばれたことや、これまでの代表作に「ちびまる子ちゃん」の永沢君役と「名探偵コナン」の目暮警部役が挙げられていた。
僕は「名探偵コナン」は見ないので知らないから、茶風林さんといえば永沢君のイメージ。他には1990年台後半にNHK(BS2、後に教育テレビ)の「はじめ人間ゴン(ギャートルズのリメイク)」でゴリラ(?)の「ドテチン」役くらい。
だいぶ前、たしか日本テレビ系の報道番組のナレーションをされていたことがあったが、どうしても永沢君が頭に浮かんでしまって、戸惑ったものだった。だから、永沢君みたいな波平さんにならないかと心配したが、さすがプロのベテラン。それは素人の杞憂に終わった。永沢君よりも波平さんのほうが高い声にしているようだ。

したがって、茶風林さんは日曜18時台はちびまる子ちゃん→サザエさんと連続出演する場合があることになる。さっそく16日も永沢君の出番が多い「藤木、男の約束」が放送された。
まる子→サザエさんと掛け持ちする声優としては、他に山本圭子さん(山田→花沢花子など)がいる。


ここから青森に関係します。
茶風林さんは、公式資料では埼玉県出身となっているが、青森県出身という情報もある。
ご自身のブログでも昨年10月17日付で「茶風林の故郷、青森県は八戸から取り寄せた絶品さきイカ」としているので、やっぱり青森県とはゆかりがある方なのだろう。

サザエさんが6日遅れで放送される青森県だけど、以前取り上げたようにわりと関係がある。
チーフアニメーター→制作会社エイケン社長の毛内節夫氏が車力村出身、三河屋の三郎(サブちゃん)も青森出身の設定で、さらにその声優・二又一成さんが三沢市出身。
さらに、波平さんの声優も青森の人となれば、青森とサザエさんのつながりは強いと言えよう。

ちなみに、青森テレビでの今週の放送(22日)はオリンピック中継のため繰り上がって13時00分からのようです。
以上、青森関係。(ジャンルを指定したわりには短かったですね)


俳優でも声優でも、途中で交代することは、多かれ少なかれ視聴者に違和感を与え、後任者にとってはプレッシャーにもなるだろう。
ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の岡倉大吉役が藤岡琢也から宇津井健に代わった時は、ものすごく違和感があった。
ただ、前任者とあまりにそっくりなのも、ものまねじゃないのだから…という気もしてしまう。(例えばルパン三世とかぴったんこカン・カンのナレーションとか)

テレビ朝日「ドラえもん」において、2005年に声優陣が一斉交代した時は、画風や音楽も変わったこともあって、大きな違和感があった。
とはいえ、交代直前の作品を見てみると、声優の高齢化が感じられてしまったのは否めないことであり、一斉に交代したことの是非はともかく、若返りは仕方がなく、かつ必要なことだったのだろう。

サザエさんにおいても、いずれは他の役でも交代せざるを得ない事態になるわけだ。今回は急な交代ではあったものの、スムーズに進んだのは、幸いだったと思う。


波平といえば「バカモーン」と怒るシーンが代名詞のようになっている。
しかし、波平さんは怒ってばかりではなく、コミカルでとぼけた一面もある。現在のエンディングでは、ポストと間違えて獅子舞の口に年賀状を投函しているし、タクシーと間違えてイノシシに手を挙げて止めようとしたこともあった。
昨年末発売されたCD「サザエさん音楽大全」では、「波平のテーマ」と名付けられた劇中BGMが2曲(越部信義作曲)収録されている。※曲名はCD向けの便宜的なものだそうで、現場では別のタイトルで呼ばれている可能性もある
2曲ともコミカルで、特に「波平のテーマ1」はビヨヨーンビヨヨーンという音がにぎやか。「ミセスうっかりミス」のエンディングでかかっていたのが「波平のテーマ2」。こんな音楽にふさわしい、波平さんのいろんな面をこれからも見せてほしい。
来週は「父さんインタイ宣言」という、交代早々「えっ?!」と思ってしまうタイトルのお話が放送予定(タイトルからすれば脚本は雪室さんっぽい?)。交代後初の波平主役の作品になりそう。

そして、サザエ以外の磯野家・フグ田家メンバーがローテーションで担当する次回予告。1月5日以降、波平、タラオ、ワカメ、カツオ、マスオ、フネの順だったので、順番からすれば16日が波平のはずだが、実際にはタラちゃんだった。おそらく波平さんを1回飛ばしたと思われるので、エンディングで新・波平の独り語りが聞けるのは、5週間後だろうか?【3月28日追記】予定通り、3月23日放送の予告が新・波平の初登板となった。
コメント (2)
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