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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

循環バス/アニメと秋田・青森

2012-02-27 23:52:14 | 秋田のいろいろ
●再開発循環バス・補足
先週の記事で取り上げた、秋田市が中通の再開発完成に合わせて運行するという、循環バスについての続報が、24日の朝日新聞秋田版に出ていた。

大筋は先に分かっていた通りだったが、細かい点で新たに分かったことがいくつか。
・「ワンコインの循環バス」
→「ワンコインの」という言い回し、新聞記者が作ったのかもしれないが、魁の第一報では見られなかった。
たしかにワンコインには違いないが、1円だって500円だって「ワンコイン」。
小学生以下は無料・中学生以上100円なので「100円循環バス」のほうがストレートで分かりやすくていいと思うが。

・ルートは「市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)がある大町地区」を通る
→あえて「ねぶり流し館がある」と付けたのは「大町地区といっても竿燈大通りより南側の三丁目以降ではなく、北側(通町側)の一・二丁目しか通らない」と言いたいのかもしれない。
仮に通町から竿燈大通りを越えて三丁目方面へ行くと、駅へ戻るには長距離になってしまうから、通町側で完結するのは想定内。
でも、せっかくなら三丁目以降もルートに含めれば、赤れんが郷土館や川反さらに南大通りなどを通ることもでき、新たな利用者を獲得できるような気もするが。

・1周約20分
→第一報では15分としており、所要時間が5分延びている。20分もかかるだろうか?

・25人乗り前後の小型バスを使用
→前回予想した「日野リエッセ」の定員と同じくらい。
ちなみに、(オリジナルの)リエッセは2011年8月で製造中止になっていた。
現在は、路線バス用は前回も紹介した「ポンチョ」、自家用・貸切用は「トヨタコースター」のOEM版「リエッセ2」がそれぞれ後継車種となっている。

・市民や観光客らの利用を想定
→それはそうでしょうけど、市民でも70歳以上は全ての路線バスが100円で利用できるし、観光として使うには物足りないルートだと思う。したがって、70歳未満の市民が主対象と言えそう。
上でも書いたけど、せっかくならもう少し運行範囲を広げて、例えば大町・川反のホテル周辺、既存路線バスがない住宅地、病院・医院周辺を通ったり、千秋公園の中(県民会館とか二の丸まで上るとか)に入っていくなどすれば、高齢者・旅行者も含めて利用者が増えるように思う。

・7月21日から運行を始め、2013年2月末までの予定
→2月末までとは中途半端。

・運行は社会実験の位置づけであり「市の担当者は「現時点では13年度以降の継続は考えていないが、好評ならばバス会社が路線を残すかもしれない」と話す。」
→社会実験が終われば、それを踏まえて市が本格運行に入るのかと思ったら、市としては来年度限りで手を引くということか。
「バス会社が路線を残すかもしれない」とは心もとない。「残さないかもしれない」可能性もあるわけでしょ。
仮に残すとすれば、ある意味「100円バスを運行したい」とお望みの中央交通の社長さんの願い通りになりそうだが、先に道筋を秋田市に付けさせておいて、軌道に乗ってからいい所だけ持っていくような感じもする。
「運行したい」と社長自らおっしゃるからには、路線設定から自分でやったらいかがでしょうかね。
以前は「民間でできることを行政がやるべきではない」とかおっしゃっていた社長さんだが、その辺りはどうお考えになるのでしょうか。

それから、弘前市の土手町循環100円バスは、1998年から弘前商工会議所が弘南バスに委託して運行していたが、運行開始半年後からは、弘南バスの自前の路線となって現在まで運行を続けている。
それを考えると、バス会社社長さんが会頭を務める秋田商工会議所は何もしないのかな。以前の「無料買い物バス」の失敗でこりたのか。

※試験運行を委託するバス会社はまだ決まってないと思うので、必ずしも中央交通が受託するとは限らない。


以前紹介した鳥取市では、循環100円バス「くる梨」の運行範囲内では、一般路線バスの運賃も100円に設定されていて分かりやすかった。静岡市の清水区などでも同様だった。
秋田でもそうすればいいかなと思ったが、考えてみれば、想定される循環バスのコースと既存の一般路線バスの経路はほとんどが重複しそうだから、そうなれば循環バスの存在意義自体なくなってしまう。
やはり、循環バスを運行するのなら、既存バスの運行ルートにとらわれない、小型バスであることを活かした経路とし、こまめにバス停を設けるといったことが必要だと思う。
でなければ、循環バスは運行せず、一般路線バスを中心部限定で運賃100円にしたほうが、コストがかからず分かりやすいのではないだろうか。

※再開発関連の次の記事はこちら
※循環バスについての次の記事はこちら



今度はアニメの話。
●ONE PIECEと秋田の関係
大人気だというアニメ「ONE PIECE」。
フジテレビが放送しているそのテレビアニメを、フジテレビ系列局で唯一放送していないのが秋田テレビ(AKT)でありながら、関連イベントはちゃっかり開催したことを以前紹介した。

24日の秋田魁新報総合面(19面)のコラム「杉(夕刊があった頃はその1面だったか)」は、「ワンピース熱」というタイトルで、秋田とONE PIECEのつながりを紹介していた。
1面コラム「北斗星」よりも若い人が執筆している感じだが、その筆者は最近、ひそかにONE PIECEに熱中しているという。
そして、「1999年に始まったワンピースのテレビアニメの立ち上げに、旧知の元記者が関わっていたことを最近知った。東映アニメーションのプロデューサー鷲尾天(たかし)さん(46)=秋田市出身。」「前職は地元民放テレビ局社員で、98年に東映アニメーションへ。」という経歴だそうで、「人気アニメ「プリキュア」シリーズの生みの親でも」あるとのこと。
Wikipediaによれば、「地元民放テレビ局」とは秋田朝日放送(AAB)。鷲尾氏は現在はONE PIECEには関わっていないようだ。

それにしても、コラムでは「1999年に始まったワンピースのテレビアニメ」と簡単にしか触れておらず、どこのキー局が放送しているとか、秋田では放送されているかどうとかについては触れていない。
秋田魁新報社は、秋田放送(ABS)のほか秋田テレビにも出資しており、いわば“身内”。(秋田放送ほど親密でもないけれど)
ぼやかして身内に不利な情報を隠しているように感じてしまう。

コラムは「これからはひそかに楽しむのではなく、子どもと一緒に感動を分かち合いたい。」と結んでいるが、そんなことより「県人が立ち上げた作品を県民が気軽に楽しめるよう、秋田での放送を切望したい。」とするべきではなかっただろうか。

【2013年5月10日追記】その後、2013年5月5日から放送が始まった(中断を挟んで588話から再開した形)。フジテレビから42日遅れで日曜6時30分からの放送。

●サザエさんと青森の関係
余談ですが、お隣青森県は、アニメ「サザエさん」に関係する人物を輩出している。
現在放送中のアニメで、磯野家に出入りする三河屋の御用聞き「サブちゃん(三郎)」…
もそうですが、サブちゃん以外に実在の人物がいるのだ。
※昔の作品で、サブちゃんの故郷を磯野一家が訪問する話があったのだが、その中で、弘前公園を訪れたり、岩木山の形が見る場所によって違うという話が出てくる。したがって、サブちゃんは津軽の出身と考えられる。
さらに、サブちゃんの声を担当する声優の二又一成氏(ハットリくんの小池先生、奇面組の出瀬潔、コボちゃんのパパでもおなじみ)は、津軽ではないが三沢市の出身。

それは、車力村(現・つがる市)出身の毛内節夫氏という人。
東奥日報社の「第63回東奥賞(2010年)」を受賞しており、その記事によれば、当時69歳でアニメーション制作会社エイケン社長。
1969年の「第1回放映からチーフアニメーターとして携わり、その後、プロデューサー、社長と立場を変えながら40年以上、かかわり続けている。」という。

フジテレビ系列局のない青森県だが、「サザエさん」は6日遅れの土曜日に、TBS系列局の青森テレビ(ATV)がちゃんと放送している。(1974年から)
受賞を伝える記事でも「フジテレビ日曜夜6時半、本県では青森テレビ土曜夜5時」とちゃんと説明している。

気になったのが、毛内氏が「数年後に再放送した時にも違和感ないように、なるべく流行の物を入れないようにしている。クーラーも車もない。テレビはちょっと横長になったけど、洗濯機はそのまま。(後略)」と話していること。
「数年後に再放送」することも考えて制作しているとはさすがだが、残念ながら、現在はサザエさんは地上波はもちろん、BS・CSでも再放送されていないし、DVDなども出ていない。(放送開始○周年記念などで、ごくごくまれに過去の作品が放送される程度)
せっかくの配慮が無駄になっていることになる。


若い方は知らないと思うが、昔はサザエさんの再放送があった。以下、Wikipediaを参考にしました。
フジテレビ系列各局で、1975年から1997年まで、火曜日の19時から「まんが名作劇場 サザエさん」として再放送されていた。
この時間は放送局ごとにスポンサーが異なり、秋田ではローカルCMが流れていた。現在の月曜19時のネプリーグの枠みたいな感じだっただろうか。

オープニング・エンディングの歌は本放送と別のオリジナルの歌と映像に差し替えられていた(2バージョンあった【3月4日訂正】再放送版の主題歌は僕は2つしか知らなかったけど、バリエーションがもっとたくさんあったようです)。
磯野家の隣は、本放送では既に伊佐坂先生一家になっていたのに、まだ画家の浜さん一家が住んでいたりといった違いもあり、日曜とは別にけっこう楽しめた。
個人的には、この後21時から「なるほど!ザ・ワールド」が放送されたり、翌日の水曜日は学校が終わるのが早かったり(幼稚園から高校までそうだった)、「連続する週半ばの楽しみの第一弾」という感じで、好きだった。

弘前に行っている間に、放送が終わってしまっていて、寂しかった。
なお、青森テレビでも、1980年頃にこの再放送版を日曜日の夕方に放送していたことがあるらしい。当時の青森では、2日連続でサザエさんが流れていたことになるのだろうか。


それから、1996年3月6日(水)にフジテレビ系で放送されたドラマ「古畑任三郎(第2シリーズ)」の「間違えられた男(風間杜夫が犯人役)」の中で、犯行を証明する手段の1つとして、古畑がテレビを点けてサザエさん再放送のオープニングを見るシーンがある。

その古畑任三郎は青森では青森放送(RAB。テレビは日テレ系)が土曜日の午後に放送しており、第2シリーズは4月6日から5月4日にかけて放送していたという。僕も見ていた。
第2シリーズは10本あるのに、なんで1か月で終わったのかというと、1日に2本放送したから。

さらに余談だけど、この時は「巡査・今泉慎太郎」という、本編に連動したミニ番組もあった。(今泉さんが古畑さんの悪口を言うような番組で、おもしろかった)
フジテレビでは、古畑任三郎本編が放送された数時間後の深夜に放送されていたのだが、系列局ではネットしない場合もあり、秋田テレビでは放送しなかった。
しかし、青森放送では、古畑本編の直後に連続して放送してくれ、とても見やすかった。


とりとめのない話になってしまったけれど、アニメと地方出身者の意外な関係と昔のテレビの思い出話でした。

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4 コメント

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サザエさん再放送 (とびいり)
2012-03-04 00:55:54
幼少の頃、その再放送を見ていた記憶があります。
記憶が定かではありませんが、青森県での当時の定刻(土曜6時)よりも早い時間に放映していたような気がします。
そして、自分が生まれた頃かそれ以前の古いものを再放送しており、絵のタッチや話の内容・一部の声優さんが当時のそれとリンクしておらず、友達の間では再放送のサザエさんを「古いサザエさん」と言っていました。そういえば、実写版サザエさんも度々放映されていました。
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ご覧になってましたか (taic02)
2012-03-04 23:17:22
年賀状や年越しの話題でもそのまま再放送していたので、年や干支からズレているのが分かることもありました。
初回放送1975年頃の作品が再放送されているのを見た記憶があるので、10年ほど遅れていたのでしょうかね。

僕はアニメは熱心に見ていました(今も見てる?)が、実写はあまり見なかったです。
フジテレビ版では星野知子→浅野温子→観月ありさとサザエ役が変遷しています。
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クレヨンしんちゃん (重いコンダーラ)
2012-03-08 16:39:53
しんちゃんのお父さんは大仙市の奥羽山脈側の地域の出身です。
大曲駅前や迎えのおじいちゃんの運転する軽トラが出てきて面白かったです。
秋田弁はヘタでした。
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じいちゃん (taic02)
2012-03-08 22:26:25
そうでしたね。開業当初に「こまち」で秋田に来る話があって、最近は寝台列車でも来てました。
おじいちゃんの声は「たんけんぼくのまち」でおなじみのチョーさんが当てていますが、ほとんど秋田弁を意識してないんじゃないでしょうか。キャラクター重視ということで。
あと、コボちゃんのパパは六郷出身でした。
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