木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

自分の歌を唄う

2010年04月22日 | 日常雑感
朝から降り続いている雨は弱くなったものの、まだしつこく降っている。

22時。
JRと私鉄を結ぶ連絡通路でストリートミュージシャンが大きな声を上げている。
誰も足を止めない。
誰も見向きもしない。
道行く人は誰も遅くなった時間を取り戻そうとしているかのように急ぎ足で通り過ぎる。

何のために唄っているのか。
誰のために唄っているのか。

路上のパフォーマーの歌になど世界中の誰一人、耳を貸そうとしないのかも知れない。
それでも彼は唄い続ける。
いつか現れるかも知れない自分の歌の理解者のために。


遠巻きにミュージシャンを見ていると、自分の姿が重なった。
このごろ、自分は誰にも必要とされていないのではないか、と思うときがある。
何のために生まれ、何のために生きているのか。
人は誰かに必要とされているからこそ、生きていける。
ストリートミュージシャンの横をすり抜けていく通行人のように、自分の身の回りを人が通り過ぎていく。

でも、「自分を必要としてください」と発信しているだろうか。
ただ座っているだけで、「俺の歌を分かってくれ」といっても誰にも理解されない。
自分のできること、自分のしたいことを積極的にPRしていかないのは、世をすねた態度でしかない。

僕自身はストリートミュージシャンが唄い続けるように、書き続けていくしかないと思っている。


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