アメリカのバイデン大統領はG7広島サミットの閉幕後に記者会見し、核兵器のない世界の実現を目指して努力を続けると述べました。

【映像】バイデン大統領のコメント

「原爆資料館を訪れたことは、核戦争の破滅的な現実と平和を構築する努力を決して止めないという共通の責任を強く思い起こさせるものであった。G7の首脳と共に核兵器の脅威のない世界を目指して努力し続ける決意を表明した」(バイデン大統領)

 今回のG7サミットでは、核軍縮に関する首脳文書、「広島ビジョン」が打ち出され、ロシアによる核兵器の威嚇や使用は許されないなどと明記しました。

 バイデン大統領は原爆資料館を訪問した感想に触れた上で、G7として核兵器の脅威のない世界を目指して努力し続ける決意を語りました。(ANNニュース)

日本は世界で唯一の原爆被害国だと主張します。

それは実際に多くの死傷者を出し、後遺症に苦しむ人がいる広島や長崎では特に顕著です。

それだけ身近に被害者が多く、街中を破壊された事実をよく知っているからでしょう。

G7の首脳たちが原爆の悲惨な被害を知った事は広島での開催に大きな意義があったと思います。

そんな中、加害者側のバイデンさんが資料館に行ったのはちょっとした驚きでした。

市街地への焼夷弾爆撃もそうですが、原爆投下は当時でも国際法違反であり、

戦争で原爆を投下したのも初めてであり、いわば人体実験の様相でした。

ですから加害者側の大統領としてその被害の恐ろしさ残虐さを見るに堪えないと思いますし、

それが一人だけでなく多くの首脳たちと一緒であり、被害者側の首相と一緒に見せつけられたのですから。

この事で今まさに核兵器を使用するか否かを言われているプーチンがどう反応するか。

というかバイデンさんの発言如何では核兵器使用を躊躇う可能性はあるのかです。

しかし、当然と言えば当然の如く、バイデンさんは罪の意識もなく在り来たりの発言でした。

これでプーチンはきっと胸をなでおろしたでしょう。

これで核使用へのハードルが下がったのではと。

人類最初、原爆を戦争で使用した唯一の国が「あれは間違いだった」「懺悔の気持ちが湧いてきた」と言い、

周りの首脳たちから批判の嵐があれば、プーチンは核使用のハードルが上がったと思いますが、

そうはなりませんでした。

 

バイデン氏「永久に核なくす日へ」G7首脳が記帳

バイデン氏「永久に核なくす日へ」G7首脳が記帳

外務省は20日、岸田文雄首相ら先進7カ国(G7)の首脳が19日に視察した広島平和記念資料館(原爆資料館)で記帳した文章を公開した。記帳内容は次の通り。

産経ニュース

 

原爆資料館視察後にバイデンさんが記帳した内容は、

「この資料館で語られる物語が、平和な未来を築くことへの私たち全員の義務を思い出させてくれますように。世界から核兵器を最終的に、そして、永久になくせる日に向けて、共に進んでいきましょう。信念を貫きましょう!」

当たり前と言えば当たり前の言葉ですが、当事者だった事を無視したまるで他人事のような内容です。

 

訪日前の17日にはサリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は

「原爆投下について謝罪する考えはない」と明言していますしね。

バイデン氏、原爆謝罪せず 米高官、G7の一員強調

バイデン氏、原爆謝罪せず 米高官、G7の一員強調

【ワシントン共同】サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は17日、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に合わせて広島を訪問するバイデン大統領が、原爆投下に...

gooニュース

 

 

日米同盟があります。

日本はいわばアメリカの核の傘に守られている部分もあります。

ですから78年前の事を今更とやかく言いたくありませんし、

謝罪を求めたらそれこそ韓国と同じではないかと思っていました。

しかし違うのですよね。

韓国が日本に謝罪を求め、日本の首相のみならず天皇陛下までもが謝罪してしまっています。

公的な共同宣言や談話等で何度も何度も謝罪していますが、

実際は謝罪する必要もありませんでした。

徴用工にしても慰安婦にしても強制性もなく、植民地支配と言われても実際は乞われての併合だったのですから。

しかしアメリカによる市街地爆撃に原爆投下は歴史的事実ですし、

その後の東京裁判も事後法で裁かれ、弁護士も満足に付けらない始末でした。

そう考えると韓国による謝罪要求と、日本がアメリカへの謝罪要求とは質が違いすぎます。

しかし多くの日本人はアメリカによる自虐史観を植え付けられたのが大きいのか、アメリカに謝罪を求める人はあまりいないと思います。

親族や身近に原爆被害者や市街地爆撃の被害者がいないからそう思うのかもわかりません。

やはり「他人事」なんでしょうね。

そしてもっと当事者意識を持つべきアメリカ大統領はお座なりな発言。

ロシアが仕掛けたウクライナ戦争を終わりにする為、

そしてプーチンに核使用をさせない為に、アメリカ大統領としての発言はあれで良かったのか、

そんな事を考えます。

とはいえ、どんな発言だったらよかったのか、その正解は見つけられませんが。

 

また簡単に核廃絶だの、核拡散防止やら言っても仕方がないと思ったりします。

一斉に核爆弾を廃棄すればいいでしょうが、それは現実的ではありません。

少しずつ減らしつつ、抑止力を考える事も必要でしょう。

中国、ロシア、北朝鮮という一番核兵器の使用を躊躇わない独裁国に囲まれている日本です。

アメリカに謝罪を求めない代わりに、アメリカには日本を守る義務があると言いたいです。

図々しい事は百も承知ですが、それでもホロスコープにも匹敵するような市街地爆撃と原爆投下を思えば、

アメリカに日本を守る義務があると思って欲しいのです。

因みに先頃、岸田さんは韓国の国立墓地を参拝しました。

これは日本人としてどうなのかと思いますが、同じ様にアーリントン墓地にも日本の首相は献花します。

どんな気持ちで献花しているのだろうといつも思いますが、

アーリントン墓地には日系アメリカ人も祀られていますから、きっとアメリカ軍人としてヨーロッパ戦で戦った人たちに祈りを捧げているのだろうと信じたいです。

 

アメリカと日本。

太平洋戦争では敵と味方であり、アメリカに住む日本人は収容所に送られ、

日本では焼夷弾や原爆で虐殺された歴史的事実。

そして戦時中まで韓国人は日本人として生き、日本人としての恩恵も受けてきたのに

未だに謝罪だなんだと難癖を付けられる事実。

この事実をもっと私たちは知っておきたいですし、政治家なら尚更この事実を基に活動してもらいたいです。