5月18日、静岡市内の各地で“ある植物”の一斉駆除が行われた。対象となった植物はきれいな花を咲かせるが、在来植物を駆逐してしまう恐れがあるという。

鮮やかなオレンジ色が印象的なこちらの植物。名前は「オオキンケイギク」

北アメリカ原産で5月から7月頃にかけて川沿いや道路脇などに花を咲かせるが…実は在来植物の生態系に重大な影響を及ぼす恐れがある「特定外来生物」だ。

以前は道路工事などの際の緑化資材として使用されるなど重宝されていたが、繁殖力が非常に強いことから2006年に「特定外来生物」に指定された。

そのため栽培や販売・持ち運ぶことなどが原則禁止されていて、違反すると個人の場合は300万円以下の罰金、もしくは3年以下の懲役が科せられる。(以下略)

オオキンケイギクを見た事ありますか?

私は当地に引っ越してきた時に園芸店で見て庭に植えたのが最初です。

その頃は普通に販売されていました。

綺麗だし丈夫だしで、実家にも植えました。

ところが、ところがです。

何年か後に姉が「あれは植えたらアカン花や」「植えたら罰金やで」と。

えっ? 折角植えたのに。。。と思いつつ処分しました。

 

でもあまりにもの強い繁殖力に2006年に特定外来生物に指定され、販売も育てる事も禁止されていたのです。

この事をどれだけの人が知っているのか。

自治体も環境省、国交省も。

というのも今が花頃で、あちらこちらの土手に黄色い花を咲かせています。

この地方都市にも。

そして高速道路沿いの道端にも。山際にも。

記事は静岡市職員の奮闘ですが、他にも佐賀県のNPOや⇩

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きれいでも持ち帰らないで! 特定外来「オオキンケイギク」の分布広がる、和歌山・田辺周辺

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和歌山県も取り組んでいるようです。⇧

深刻に考えている自治体と、そうでもない自治体があるのですね。

というかそこまでする予算がないのかもわかりませんが。

 因みに罰金が300万円、100万円と違っていますが、目的によって異なっているようです。⇩ 

特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 - Wikipedia

違反に対しては罰則が設けられている。特定外来生物について、販売・頒布目的での飼養、不正な飼養、許可のない輸入や販売、野外へ放つなどの行為に対しては、個人には3年以下の懲役や300万円以下の罰金、人には1億円以下の罰金が科される[1]。また、特定外来生物について販売・頒布以外の目的での飼養、未判定外来生物について通知なしの輸入に対しては、個人には1年以下の懲役や100万円以下の罰金、法人には5,000万円以下の罰金が科される[1]

ただ、ちょっと分かり難いですが。。。。

 

高速道路沿いに黄色い花が群生しているのを見ると、綺麗です。

運転中も癒されます。

でもこんな事情があると知ってもらいたいですね。

 

ところで後2か月もすれば高速道路沿いにはオオキンケイギクに代わり白いユリの花があちこちに咲き出します。

恐らくタカサゴユリだと思いますが、こちらの繁殖力もすごいです。

オオキンケイギクは物流でトラックなどにより全国各地に運ばれ自生していると思いますが、

タカサゴユリも同じ理由でしょうし、こちらは何より種が凄い。

花後にタネが出来ますが乾燥し、風によってあちこちに根付く様です。

我が家にも毎年あちこちで咲き、綺麗ですからそのままです。

しかしこちらも外来生物に指定される可能性もあります。

タカサゴユリ / 国立環境研究所 侵入生物DB

タカサゴユリ

綺麗だからとそのままにしていたら生態系を乱し、日本古来の植物が絶滅する事もあるのです。

しかし少子化や不景気やらで自治体には予算が付かず、国交省も同じくそこまで手が回らない様で、

ここ最近の高速道路沿いや料金所近辺の植栽の手入れがされていない事を見ると、

これが本来の姿なのか、今までは道路整備以外の維持費がかかり過ぎていたのか、等と考えます。