ソウル聯合ニュース】韓国外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は10日の定例会見で、6〜7日に訪朝したポンペオ米国務長官が朝鮮戦争で戦死した米兵の遺骨返還問題巡る協議を12日に行うことで北朝鮮側と合意したことに触れ、6月の朝米(米朝)首脳会談で署名された共同声明を履行するための措置とし、「生産的な出発点だと評価している」と話した。
【ソウル=水野祥】韓国政府は10日、8月に予定していた朝鮮半島有事の行政対応を点検する韓国政府独自の「乙支ウルチ訓練」を中止すると発表した。定例の米韓合同軍事演習「フリーダム・ガーディアン」の中止が決まり、同時期に実施していた乙支訓練も取りやめることにした。
乙支訓練は1968年から始まり、北朝鮮のミサイル発射に備えた住民の避難誘導など、行政機関の危機管理体制を点検していた。米朝間で非核化を巡る協議が続いており、北朝鮮を刺激する訓練を控えた。
また韓国政府は来年から、韓国軍独自の指揮命令系統を確認する「太極訓練」と合わせ、新たに官民と軍の合同訓練「乙支太極訓練」を実施すると発表した。*****************************************************************************
明日で米朝首脳会談から1か月になります。
1か月前は金正恩の温厚そうな姿を見て、これで朝鮮半島に平和が来る、と・・・、
そう能天気に思っていた人は少なかったでしょうが、それでも期待していました。
その反面、北朝鮮が簡単に非核化に応じる筈はない。
また騙されるのではないだろうかと思った人も多かったのではないでしょうか。
しかし朝鮮半島の有事はひとまず回避でき、日本人拉致被害者も戻ってくるかもと、
淡い期待もありました。
ところが、どうも雲行きが怪しいようです。
この1か月の間、北朝鮮は相変わらずの恫喝発言に戻りつつあります。
ポンペオ国務長官が訪朝し北朝鮮高官との協議で
完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)を求めたところ北朝鮮は反発したようで、
ポンペオ氏が北朝鮮を発ってから、外務省報道官が
「一方的で強盗さながらの非核化要求だけを持ち出した」と批判しています。
この事について米国はCVIDではなく「FFVD」と言い方を変えているとも言われています。
これはFinal, Fully Verified Denuclearizationで最終的かつ完全に検証された非核化という意味で
CVID:Complete, Verifiable, and Irreversible Denuclearisationよりソフトに聞こえるそうです。
米国は北朝鮮の機嫌を損ねない様、腫れ物に触るような態度を取っているのでしょう。
それがよくないと思いますが。。。
そういう事をするとすぐ図に乗るのが北朝鮮です。
案の定、北朝鮮の外交部はアメリカの国務長官に向かって「強盗」ですから。
もうケンカを売っているようなものです。
北朝鮮は信用できません。
そしてアメリカも信用できるの?と。
北朝鮮は中国の後ろ盾を得て増長し、
トランプ氏は何となく英雄になった気分で、
ポンペオ氏は自分の認識が甘かったことを後悔し・・・・。
一番、得をしたのが斬首作戦からひとまず逃れられた金正恩でしょう。
北朝鮮は核実験の坑道の爆破を見せつけただけで、
中国との関係も好転し、平和ムードで韓国は取り込められたし
中朝国境では貿易が盛んになり出し、中国との瀬取りで原油を得ていると、
順調に北朝鮮ペースで物事が進んでいます。
更には米国人遺骨を返還し、経費として現金を得るつもりです。
それなのに、米国も韓国も軍事演習は中止するし、日本までが避難訓練の中止とは
あまりにも危機感が足らな過ぎませんか。
この事について今朝の産経新聞では
経済、軍事両面で「最大限の圧力」をかける路線に復帰することが
北朝鮮にとるべき態度だと主張していますが、日本ももっと本腰を入れるべきです。
米国からの軍事的圧力がなくなれば、北朝鮮はいつもの恫喝態度に戻っている事から、
北朝鮮を動かすには対話ではなく軍事力でしかないのです。
では日本はどうするか。。。。
この事をもっと真剣に考えねばなりません。
一般国民も、国会議員も、マスコミも、もっと本気を出すべきではないでしょうか。