「北方領土」で露大使に再反論 本紙・斎藤論説顧問「降伏後の占領は国家犯罪」
ロシアのガルージン駐日大使は7日までに、産経新聞の斎藤勉論説顧問が北方領土問題に関して行った講演内容に対し、SNS(会員制交流サイト)を使って反論した。斎藤氏は講演で、日本のポツダム宣言受諾後にソ連が北方四島を強奪した経緯を語った。大使は反論で「1945年に対日参戦したソ連を非難するのか。完全に合法的に行われた南クリール獲得を『犯罪』と呼ぶのか」などと指摘した。これに対し、本紙は斎藤氏の再反論を掲載する。
≪斎藤顧問の講演要旨≫
(略)北方領土については紛争ではなく、独裁者スターリンの指令による国家犯罪だ。日本のポツダム宣言受諾後、四島に入り込み、火事場泥棒的に強奪した。
≪ガルージン大使の反論≫
(略)
・・・第二次世界大戦時に日本がナチスドイツの同盟国であったことを思い出していただけるだろう。そう、日本は最も罪深い犯罪者であるヒトラー政権と同盟していたのだ。
このヒトラー政権によって、ユダヤ人ホロコーストは行われ、何百万というロシア人、ベラルーシ人、ウクライナ人、ポーランド人、フランス人、その他多くのヨーロッパの国民が命を奪われ、「死の工場」と呼ばれた強制収容所が作られ、ロシアを含むヨーロッパの何千という街が破壊されたのである。
人間性を犯すこうした罪により、ナチス幹部はニュルンベルク裁判の判決により罰せられた。
斎藤さん、あなたはこのことを忘れてしまったのだろうか。戦争当時、日本の指導部が誰を支持していたのか、知らないとでも言うのだろうか。(略)
≪斎藤氏の再反論≫
(略)
北方領土(ロシアでは南クリールと呼称)「獲得」について、冒頭から「完全に合法的に行われた」と聞き覚えのない表現。何かその目新しい証拠でも出てきたのか、と思ったが、それはなし。「獲得」を国家「犯罪」と断じられたことがご不快らしい。
私はとうの昔から北方領土奪取と、これとセットで断行されたシベリア抑留、北朝鮮による拉致事件を戦後未解決の「国家犯罪」と主張してきたので、いまさら大使の「反論」とは不徳の致すところだ。
スターリンの直接指令でソ連軍は1945年8月、日ソ中立条約を一方的に破って対日参戦し、日本が降伏後に丸腰の四島に侵攻して占領した。これが「犯罪」でなくて何なのか。国家犯罪はおろか「領土不拡大」を明記した「大西洋憲章」に違反する「国際犯罪」でもある。
大使は日本がユダヤ人ホロコースト(大虐殺)を行ったナチスドイツと同盟国だったことを私への反論の唯一の材料として持ち出しておられる。この関連付けが全く理解しかねる。
ヒトラーは「最も罪深い犯罪者」だが、スターリンは違うと言いたいのか。「同盟国」ゆえに日本もナチスと同じ犯罪者だというのか。逆にお聞きしたい。日本はいつ、どこで、いかなる「ホロコースト」をしたというのか。
大使ご指摘の「死の工場」といえば、シベリア抑留の残虐非道はどう説明されるのか。戦後、日本の支配地域から「ダモイ(帰国する)」とだまされて60万人もの日本人が酷寒の地へ拉致され、奴隷労働同然に酷使されて6万人(数字はいずれも未確定)もが無念の死を遂げた。実は私の亡き父親も辛酸を嘗(な)めた抑留者である。
第二次大戦中、ロシア西部でポーランド将校ら2万人余が虐殺される「カチンの森事件」が起きた。スターリンは一貫して「ナチスドイツの仕業」と世界に大ウソをつき続けたが、ポーランド政府の粘り強い真相解明の国際的訴えかけでゴルバチョフ時代、ついに「スターリンの犯罪」と認めさせた。
ガルージン閣下にもぜひ、幅広く世界の歴史教科書をお読みいただくことをおすすめしたい。****************************************************************************
昨日、2月7日は北方領土の日でした。
70年以上も不法占拠され、最早4島返還は夢のまた夢です。
因みに2島返還と言われている歯舞、色丹の面積は全体の約7%にも満たないのです。
それでも返還されそうもないのですから、情けなく悔しいです。
島名 | 面積(k㎡) | 距離(km) |
---|---|---|
歯舞群島(貝殻島) | -
記載なし
|
3.7 |
歯舞群島(水晶島) | 12.1 | 7.0 |
歯舞群島(秋勇留島) | 2.1 | 13.7 |
歯舞群島(勇留島) | 9.9 | 16.6 |
歯舞群島(志発島) | 58.3 | 25.5 |
歯舞群島(多楽島) | 10.9 | 45.5 |
色丹島 | 248.9 | 73.3 |
国後島 | 1,489.3 | 16.0 |
択捉島 | 3,166.6 | 144.5 |
合計 | 5,003.1 |
※面積は周辺の小島を含める。距離は根室半島の納沙布岬からのもの(国後島のみ野付半島から)。
産経新聞論説顧問の講演に駐日ロシア大使が反論していますが、
もうここまで来たら、やけくそとしか言いようがありません。
日本が戦時中、ドイツの同盟国だった事とホロコーストと何が関係があるのでしょう。
日ソ不可侵条約を一方的に破棄し、更には降伏後の日本に攻め入ったのです。
ロシア大使の発言は開き直りそのものです。
それこそ火事場泥棒的で卑怯な言い分です。
日本の領土を侵略しただけでなく、戦後多くの日本人が極寒のシベリアに抑留され、
満足な食事も与えられず、奴隷的労働を強いられたのです。
情けない事ですが、この事実を現在の日本人は知らない人が多過ぎます。
知っていても、それが国家犯罪だと認知しているのか甚だ疑問ですし、
日本人がこうなのですから、ソ連の国際法違反が世界で殆ど知られていないでしょう。
もっと日本は国際社会に訴えるべきでした。
その内還ってくるだろうと甘い考えで70年も外交をしていたのかと思うと
今までの政権は何をしていたのか、怠慢過ぎたのではと思わずにはいられません。
国会でも、返還集会でも今年はロシアに大きく配慮した発言だったようです。
ロシアを刺激するのは得策ではないとの考えでしょうが、本当にそれでよかったのか、
ロシアに配慮してもロシアは日本に配慮する事はないのにと思ってしまいます。
自衛隊という軍隊があっても名ばかりです。
ハッキリ言って核も持たず、戦争放棄を憲法で主張している国など、
ロシアにとっては全く脅威ではないでしょう。
日本の外交の失敗です。
それでも尚、憲法9条を有難がっている日本人がいるのです。
韓国に歴史問題で不当な攻撃を受け、竹島を占拠され続け、
北朝鮮には多くの日本人を拉致され続け、
中国には尖閣諸島を狙われ、
そして北方領土を取り戻せる目途も付いていない日本。
情けないです。
なぜこんな事になったのか。
なぜここまで不当な扱いを受けているのか。
腹立たしく、悔しく情けないです。