壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

続・抗癌剤療法

2010年01月09日 20時51分45秒 | Weblog
 点滴の時間を有意義に使おうと、アイポッドと文庫本を持参した。しかし、日頃の睡眠不足のせいか、うとうと状態。ときどき自分のいびきで目を覚ますことも。
 光輝高齢者の女性は、向かいのベッド、右隣のベッドは30歳前後の女性、左隣は50代と思しき男性。ただしベッドの両サイドは、カーテンで仕切られているので、看護師さんとのやりとりの声でしか判断できない。
 左隣の男性は、どうやら変人と同病で、変人とは違う「SOX+ベバシズマブ療法」を受けているようだ。
 これは、ベバシズマブ(7.5mg/kg)を1回目は90分、安全性が確認できた場合2回目は60分、3回目以降は30分かけて点滴した後、オキサリプラチン(130mg/㎡)を2時間かけて点滴する。これで点滴は終了。あとは院内の薬局で、ティーエスワンという内服薬を受け取り帰宅できる。もちろん、こちらは“小型爆弾”は無しである。
 ティーエスワン(40~60mg/回)は、1日目の夕方から15日目朝まで、1日2回(朝・夕)食後に内服する。15日目の夕方から22日目の朝までの7日間は、抗癌剤のないお休み期間となる。これを1コースとして治療を繰り返す。

 このSOX療法は、3週間に1度の通院、FOLFOX療法は2週間に1度の通院というところが、大きな違いといえる。また、抗癌剤投与がない期間は、7日と11日という違いがある。さらに、内服薬を1日2回、2週間飲み続けるか、“小型爆弾”を2日(延べ3日)間抱えるかの違いもある。

 左隣の男性は、食欲が無く、無理に食べても甘みを感じることが出来ず、少しもうまくないという。また、日に日に気力が失せて仕事に差し支えが起きそうだとも言う。これは明らかに、抗癌剤の副作用といえる。
 治験のKさんの話によると、抗癌剤の副作用は、人それぞれで何とも言えないとのこと。変人の場合、末梢神経障害による手足のしびれだけで、食欲は以前と変わらず、光輝高齢の女性同様「おいしく食べられるので、まだまだ生きられそう」である。
 この日の医療費の合計金額は、3割負担で、81,200円。


      我楽多やいつとはなしに松過ぎし     季 己