壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

篠笛

2008年01月12日 23時42分02秒 | Weblog
 冷たい雨の一日。
 昼ごろ、「今日から三連休!」と、中学生が三人、大声で通り過ぎて行く。
 篠笛の練習を、2時間ほどする。

 半年前から、近くのカルチャーセンターで、篠笛を習い始めた。60の手習いで恥ずかしかったが、思い切って入会した。
 将来、八ヶ岳の麓で日本の叙情歌を、地元のお祭りに江戸囃子を、吹くことを夢見て…。
 半年たっても、まだ音が出ない。あとから入会してきた方は、らくらくと音を出しているのに。
 篠笛は、音が安定するのに、だいたい1年くらいかかるというので、気長に、マイペースでやろう。
 怠け者の私は、頑張ることを好まない。楽しく、一所懸命することが好きだ。
 自分の部屋で吹くときは、けっこう音が出るようになったが、先生の前では音が出なくなってしまう。体がガチガチに緊張しているのが、自分でもよくわかる。
 “脱力感”が最も大切、ということは百も承知。だが、身体が全くわかってくれないのだ。

 今日が新年の初稽古。やはり私一人、音が出なかった。
 今年も先生には面倒をおかけするが、出来の悪い子ほどかわいいので、先生も楽しんで教えてくださるだろう。

 ベランダの梅の盆栽が、だいぶ芽を出してきた。勇ましくも、いじらしくも感じられる。
 ガラス戸をあけ、盆栽に声をかけた。「そんなに頑張らなくていいよ。楽しくやろうぜ」と。


       冬木の芽 一寸法師の見る夢は    季 己