こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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元気になりました!

2014-08-15 11:04:46 | 日々のあれこれ
前回の記事を書いてから、お休み中にたくさん更新するつもりでしたが、実際手術後は痛くて辛くてそれどころではなく、痛みが落ち着いてからも、長くパソコンに向かうこともできませんでした。
それでも、手術はすごいです。

7月30日、午後からの手術でストレッチャーで運ばれ、気がつけば手術は終わっていました。
顔の見た目よりも背中が肉厚だったため、狭い傷から掘り進むのが大変だったとのことで、2時間の予定が3時間もかかってしまいました。

激痛とともに目が覚めた私は、点滴、マスク、モニター、パルスオキシメーター、バルーンカテーテルのフルセットで、しかも背中に入ったドレーンが辛くて全く身動きができませんでした。
激痛対策で点滴の側管からはDIB(持続薬液注入システム)がぶら下がり、15分ごとにPCAのリザーバーを押せば、鎮痛剤が注入されるようになっていました。
・・が、中身が何かわからないまま痛みでリザーバーを押すたびに、ものすごい嘔気で吐きまくり、プリンペランの側管もあまり効果なく、一晩中朦朧としながら吐いていました。
ドレーンが辛いし、体中痛いし、腰は重度の生理痛のような感じで、1時間毎に体位交換をしてもらっていました。
朦朧とする中で、DIBのボトルに書いてある薬の名前を見たら、フェンタニールと書いてあり、「これがダメなら、ガンになってもフェントステープ使えないのか・・」なんて馬鹿なことを考えたりもしました。
どっちにして、痛みがそれほど楽になっている感じもなく、吐き気がひどいのでそれは中止にしてもらい、ボルタレン座薬にしてもらったら、吐き気はぴったりと収まりました。
痛みもこれの方が楽みたいです。

手術後二日目にはドレーンが抜け、これで自力で体位交換もなんとかできるようになり、少しずつ痛みのベールも剥がれつつ、4日目にコルセットをつけて立ち上がりました。

たった4日間寝ていただけで、かなりフラフラしましたが、あの脊髄を絞られるような激痛はすっかりなくなっていました。
多少の坐骨神経痛は残ったものの、それも数日でなくなっていきました。

5日目には歩行器もとれて、全く自力歩行。翌日には自力でシャワー。

術後の写真でみた私の背骨は、それは見事に矯正されて真っ直ぐになっていました。
傷は腰椎を挟んで左右に3~4cmのものが2本。
ステリストリップではっつけただけで抜糸もなく、今でも私の背中にはまだ瘡蓋が残って時々チクチクしています。

毎日、担当PTさんとリハビリしながらわかったことは、靴の選定が悪く歩き方に問題があったこと。
フットケアのトレーナー(オーソティックスソサエティー)であるPTさんから、足の細かい測定や靴選び、歩く時の体重移動など、細かい指導を受けてから、足にあったスニーカーを履くと、嘘のように歩くのが楽になり、ずっと痛かった股関節の付け根の痛みが、ぴったりと止まってしまいました。
これには驚きで、それ以来自分の歩き方に意識するようになりました。

今までも、靴は大事だよー。歩き方は大事だよー。
というのは分かっていても、あまり興味を持たずスルーしてきたので、なんだかすごく衝撃的でした。

で、あれよあれよというまに先生に「ばっちり矯正して固定できたから、もう退院してもいいよ。」と言われ、手術翌日よりちょうど1週間で退院となりました。

娘と彼氏の迎えで、途中数日預けていたうららを迎えに行き帰宅しました。

うららがいるので、私は床面での生活になっていて、立っている時や椅子に座るのはいいのだけれど、長座ができないので、PCの前にいる時間が短く、いままで更新は出来ていませんでした。
でも、それも少しづつ工夫しながらかの応となり、今では重い物さえ持たなければ、日常生活もほぼ問題なく送ることができます。

コルセットはこれから3ヶ月、起きている間は必ず装着ですが、暑い以外はあったほうが楽な感じです。


そんなわけで、8月一杯はお休みをもらっていますが、現在ウォーミングアップしながら、完全復活を待っている状況です。

脊髄の手術って、昔は寝たきりになるかも・・やらないほうがいい・・
なんて言われていましたが、ちゃんとした治療を受ければ、あの痛みや歩行障害とお別れできるようになります。

人にもよるのでしょうが、ヘルニアやすべり症など脊椎管狭窄症に苦しんでいる方は、まだまだ諦めずに挑戦することもありですよ。

今回入院した鶴見の平和病院脊椎センターは、脊椎専門の病棟で、スタッフの皆さんにも、とても良くしていただきました。

溜まっていた疲労も、これを機会にリフレッシュしてまた、9月から頑張ります!

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お大事になさってください。 (ゆうこ)
2014-08-16 11:39:56
退院おめでとうございます。
先日コメントがダブってしまい、大変失礼しました。ひとつ消していただけるとありがたいです。

あなたのブログからたくさんのことを学ばせていててだいております。まだまだ知らないことだらけ。
これからの薬剤師は在宅がメインになるかもしれません。日常のケア方法や率直な感想や疑問にハッとしたり。
お身体に気をつけてまたお話きかせてくださいね。
お邪魔します。 (紋狗 悠之輔)
2014-08-16 11:52:06
お元氣になられ、何よりであります。

9月からの更新を愉しみにして居ります。

それまでお大事に。
退院おめでとうございます (にゃんこ)
2014-08-18 00:22:49
朦朧とした意識の中でも何の薬品が入っているのか 確認してしまうのは、看護師の性なのでしょうね。ゆっくり休んで 又 ブログ更新して下さい。   楽しみにしていま~す。


Unknown (アオガキ)
2014-08-19 21:15:56
復帰を待ってる人々が沢山いますね。しばしの休みを大切に、元気に仕事復帰できるよう願っています!
手術と入院生活、お疲れ様でした。
一生応援してます!!
退院おめでとうございます (ひろみ)
2014-08-20 08:42:08

 こんな時に、ブログの更新はまだかまだかと待ちかねていた一人です。恐らくあなたの事。入院中のあれこれ、分析されてさぞかし面白い!?イエイエ・・・非常に参考になる文章ができあがると思っていました。

 術後、かなりお辛い状況だったんですね。そんな中でもリザーバーの中身を確認したり、ガンになってしまったときのことを考えてみたり・・・・・さすがに看護師ですね。

 私も数年前に手術をした経験があります。痛みとしんどさでグダグダだったのに、あるとこでは冷静に身に起こっている事を分析してみたり。患者体験をした事で今後、何を生かしていけば良いのか考えてみたり。なかなか普段の生活では考えないような事を考えていました。今となっては貴重な経験だったと思います。

とにもかくにも今はしっかり治して頂いて、またのご活躍を期待しております。
ご無理なさらぬよう、お大事にして下さいませ。
皆様ありがとうございます。 (こぶた部屋の住人)
2014-08-25 20:58:54
おかげさまで、順調に回復しています。
まだ、長時間の歩行で、疲れやすかったり足が痛くなったりしますが、これは筋肉痛なんだと思います。
あっという間に8月も終わろうとしています。
あすは、退院後の初めての受診です。
これで問題なければ、9月からは自信を持って働けると思います。毎日、なんだかんだで過ぎてしまいますが、あと少し、お休みさせてもらいます。
仕事が山ほど待ってるんですよ〜。怖い(^_^;)

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