こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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最後の願いをかなえたい

2008-09-25 22:35:54 | 訪問看護、緩和ケア
最後の願いをかなえたい」・・それは、終末期に携わる医療従事者が、誰しも思うことだと思います。今年、区では町ぐるみで、看取りりができるネットワークを造ろうとしています。瀬谷には、少ないながらも頑張って看取りをしてくださる先生が、何人かいらっしゃるので、昔からのかかりつけ医に看取ってもらえることも出来るし、在宅専門の緩和ケアの先生もいらっしゃいます。24時間体制の訪問看護ステーションも3つあります。そんなわけで、「家で死にたい」という人がたくさん在宅で療養しています。
私たちは、身体の観察や、医療機器の管理だけではなくて、そんな患者さんの願いもかなえようとしています。先日、25年来入籍できなかった患者さんの、結婚式をしました。うちのヘルパー責任者の昔着ていた白いワンピース、レースのカーテンとコサージュで作ったベール、プレゼントの花束。ご主人は、白のポロシャツに蝶ネクタイ。汗だくの花婿と、ただただ泣くばかりの花嫁でしたが、その日先生の奔走のおかげで無事入籍も果たしました。1週間後、63歳の花嫁は、夫に看取られ静かに旅立ちました。いろいろと大変な事がたくさんあった方ですが、私と先生は、立会人として、最後までかかわることができて、すごくうれしかったです。
きっと今頃、ちょっと短気だけど、本当は優しいだんなさんを、空の上から見守っているんでしょうね。

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