こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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90分が減算になると・・・(-_-;)

2012-03-12 22:42:52 | 訪問看護、緩和ケア
診療報酬の改定で、加算が増えたり枠が広がったりと、有り難いことがある一方、介護保険の60分以上90分未満 1198単位/回 ⇒ 1138単位/回 と、1回60単位が減算になります。

これには参りました。

うちは、処置やバイタルだけ測って、あとは口頭での指導だけで帰るような訪問看護はしていません。
もちろん、中にはそれをご希望の方もいらっしゃるので、それが悪いわけではないでしょうが、必要であり患者さんが望むのであれば、丁寧にケアををしながら、対話であったり、ご家族への療養上の相談であったりを行います。

ですから、頭の先から足の先まで、排便ケアから褥瘡の処置まで、きっちりやれば90分でいっぱいな患者さんが多くいらっしゃいます。

でも・・
4月からどうしましょう・・。

60単位と言う事は、90分の訪問での診療報酬が、約600円の減算になると言う事です。

たとえば、10件の90分訪問があったら、事業所収益は600×10で6000円の減収になります。
月に100件90分訪問があると、60000円。やばいです。

90分での訪問が多い事業所ほど、打撃が大きいのです。

反面30分の訪問は343単位/回 ⇒ 381単位/回 と、40単位増えます。

でも・・。
巡回サービスでもないのに、30分の訪問はうちではかなり少ないです。

30分で、何が出来るのかといえば最近の状況をお聞きしながら、バイタルサインを測り、お体の状態を観察して10分から15分。
あとの15分は、足浴できるか、傷の処置が出来るか、ポートのライン交換くらいかな・・。
薬のセッティングならできるか・・うーん。

30分で週1回の訪問は、よほど自立されているか、ご家族やご本人があまり必要性を感じられていないケースかもしれません。
もしくは、いわゆる処置やさんで、簡単な処置だけをぐるぐる回って件数をあげている事業所さんでしょうか。

ヘルパーの生活援助が低く見られ、各事業ともヘルパーの時間の見直しを強いられていますが、いよいよ訪問看護も考えないといけません。
人件費の高い訪問看護は、とても減算には耐えられないからです。

は~。でも必要な人は「はい。60分にして下さい」って言うわけにもいかないしなぁ・・。

60分少し空けて+30分で請求してくる事業所あるだろうなぁ。
もしくは、90分週2回を60分週3回とか。
返って、介護保険圧迫したりして・・。

う―ん。
本当に困ってしまいます。

何で30分のほうが上がって、大変な90分が下がるんだー!!と叫びたい気分です。

どこかに、90分じゃないととらない、っていうステーションがあるという話を、聴いたことがありますが、たぶん今回の改定にひっくり返っているでしょうね。

これって、24時間地域巡回型訪問介護サービス方向に、やはり持っていきたいってことでしょうか。

一回の訪問時間を短く巡回型にして、随時短時間訪問する方向で、経費を抑えたいってことですかね。

今のところ、それは嫌ですね。
訪問看護は、きちんと時間が必要ですから。

さて、これからしばらくは、あちこちで混乱するのでしょうね。
今から、頭がいたい話です。

ところで、いよいよ明日は、瀬谷区役所での学術講演会です。
医師会主催の割に、医師会からの出席は異常に少なく、あとはコメディカルがほとんどという集計結果となりました。
事務さんありがとう。

明日は、私は昼から市のステーション連絡協議会へ行き、夕方かえってそのまま学術講演会となります。
なんだか、落ち着かないこの頃ですが、年度末なので、気を引き締めて頑張りましょう。