日々の戯れ

鈴柩の頼りない脳細胞に代わる記憶

30度を作る方法

2007-05-31 | 引き継ぎ事項

今日から体力テストが始まった

Dsc08858

種目の一つにソフトボール投げがある

Photo_192

こんな形のコートをライン引きで引くのだが

この30度を作るのに結構苦労する

「ああ、それは3:4:5の三角形を作ればいいんだよ」

と知ったかぶりをする先生が たまにいる

345

これの一番細い角が30度だというのだ

三角定規と混同しているらしい

Photo_194

似ているようだが実は全然違う

345_1

見てのとおり

3:4:5は直角を作るための三角形であり

30度は作れないのだった

 

しかし3:4:5のように簡単な整数比で

30度が作れたら、コートを作るのが楽になるなあと

常々思っていた私は考えてみた

考えた結果

これがベストという三角形を見つけたので

ここで発表する・・・

パンパカパーン

その三角形は

1:2:2の三角形である

112_1 

どうだ!

実は30度には1度程足りないのだが

十分な近似値ではないだろうか

従来のように三角定規を延長してラインを引くより

20m 、20m、10mの三角形を作った方が

かなり正確な30度だと思う

気になる人は

10mの辺を10m50㎝くらいにするといいぞ

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春のクリーン作戦

2007-05-30 | 覚え書き(メイン)

Photo_189

遠足ではない

ゴミゼロ作戦の風景だ

学年毎に散らばって学区内のゴミをひろっている

6年生は例年だと国道のゴミ拾いをしているのだが

今年は道路工事のせいでいつもの場所では行なえなかった

そこでふだん通らぬ林道を歩いているのだ

Photo_190

道路にゴミはないが

道路から下に降りると結構ゴミがある

車から投げ棄てている困った人がいるようだ

Photo_191

ゴミの分別をしてラベルを貼っておく

さもないと汚いカンなどは

回収してくれないのだ

善意で拾ったゴミは持っていってもらわないと

子供達に示しがつかないのだ

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胡瓜草(キュウリグサ)

2007-05-29 | 写真

Kyuri1

雑草シリーズである

紹介が遅れがちである

このキュウリグサの撮影は5月中旬に行なったもの

Kyuri2

キュウリグサも小さな花だ

10cmくらいの身長に2㎜の花

立っていると花が咲いていることなどわからない

しゃがんでいても目をはなすと

どこにいったか分からなくなってしまう

紫(ムラサキ)科

Kyuri3

いかに花が小さいかというと

となりに生えているハコベの花より小さい

皆が見逃す雑草の花

Kyuri4

ムラサキ科の兄貴分に「忘れな草」がある

言われてみれば配色は似ている

Kyuri5

小さいけれどじっくり見ると

美しい花だ

なぜ「胡瓜草」なのかというと

葉を揉むとキュウリのにおいがするからだそうだ

Kyuri6

揉んでみた

・・・キュウリのにおい・・・?

あおくさい 草のにおいだった

「人間のために咲いてるわけじゃないんだからね」

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鎮痛剤(分子模型)

2007-05-28 | 分子模型図鑑

今日は特別篇

昨日のサリチル酸からスピンオフして

解熱鎮痛剤について紹介しよう

 

日本でも柳の木が楊枝に使われていたように

世界各地で古くから

柳の木に沈痛作用があることは知られていた

 

19世紀はじめ

ヤナギの樹皮を煮て作った黄色の塊

柳の解熱沈痛成分にサリシンと名をつけた

 

サリシン

サリシン

この分子はサリチル酸の配糖体

すなわちサリチル酸が糖と化合したものである

写真の左半分がサリチル酸、右がブドウ糖

 

1838年イタリア人ピエリが

サリシンからサリチル酸の精製に成功

サリチル酸

サリチル酸

その針状の白い結晶が

人類が初めて手にした鎮痛剤だった

 

しかしサリチル酸は鎮痛作用と共に

フェノールの腐食性を合わせ持ち

胃に穴をあけて腹膜炎を起こすなどの

大きすぎる副作用を持っていた

 

ドイツのバイエル社は

アセチル酸の構造をちょっと変えることで

副作用を減らすことに成功した

世界で初めて合成された医薬品

アセチルサリチル酸である

彼らはそれをアスピリンという商標で販売する

アスピリン(アセチルサリチル酸)

アスピリン

アスピリンは現在でも使われている鎮痛剤だ

バファリンの優しさでない方の半分だ

アセチル化という改良では

サリチル酸の胃を荒らす副作用は

完全に無くすことはできなかったのだ

だから

バファリンの優しい半分は

胃を荒らさないための制酸剤である

 

その他にもサリチル酸を祖先にした

解熱鎮痛剤の改良は続いている

 

エテンザミド

エテンザミド

アスピリンのカルボキシル基の部分に

アミノ基をつけたもの

セデスナロンエースノーシンなどに配合されている

 

アセトアミノフェン

アセトアミノフェン

これもセデスノーシン

配合されている

 

イブプロフェン

イブプロフェン

お尻がずいぶん重そうになった鎮痛剤だが

イブAナロンエースに使われている

これら新しい薬は

鎮痛作用の強化ではなく

副作用の軽減を図っている

マイルドアスピリンといった所か

 

アスピリンの合成ができなければ

これらお馴染みの薬もなかったかと思うと

感慨深いものがある

 

ちなみにサリチル酸からは

もう一つ

サリチル酸メチルという薬品も生まれている

サリチル酸メチル

サリチル酸メチル

これも沈痛作用があり

シップや軟膏などに配合されている

サロンパスサロメチールトクホン

サロメチールなんか

サリチル酸メチル→サリチル酸メチール→ 

サリメチール→サロメチール ばんざーい

って名づけられたのが丸わかりだね

 

というわけで人間達は

ヤナギ様に足を向けて寝られないのである

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芳香族カルボン酸(分子模型)

2007-05-27 | 分子模型図鑑

カルボン酸の続き

ベンゼン環にカルボキシル基の付いた化合物だ

 

安息香酸

安息香酸

最も簡単な芳香族カルボン酸

安息香はエゴノキ科の植物から取れる樹脂だ

匂い成分はバニリンだからヴァニラの香りだが

安息香酸のエステル(カルボン酸とアルコールの化合物)

を多く含む

抗菌作用があり

保存料として使用された

 

フタル酸の仲間

フタル酸

カルボキシル基が2個付いている

付く位置によって3種の異性体がある

左から

フタル酸

イソフタル酸

テレフタル酸

・・・だから

o-(オルト)フタル酸、m-(メタ)フタル酸p-(パラ)フタル酸

でいいじゃないかと何度言えば・・・(略)

テレフタル酸は両側でエステルを作れることを利用して

ポリエステル繊維

ポリエチレンテレフタレート(PET)の原料となる

 

メリト酸

メリト酸

冗談のような化合物だ

ベンゼンの6角形の全てがカルボキシル基

生体ではなく鉱物の中から発見されている

黒鉛酸の名を持つ

大して重要な化合物ではないが

面白い形をしているので

図鑑としては載せておきたい

無水メリト酸

メリト酸

上のメリト酸から水分子が3つ逃げ出していったもの

コレも形状が面白い

さらに赤(酸素)と黒(炭素)だけというのがスパルタン

そんなのは一酸化炭素&二酸化炭素

ぐらいしか思いつかない

 

サリチル酸

サリチル酸

フェノールにカルボキシル基がついたもの

あるいは

安息香酸にヒドロキシル基がついたもの

薬学的に重要な化合物なので

サリチル酸については項を改めて紹介する

 

没食子酸

没食子酸

没食子は染料などに使われたタンニン

ブナ科植物の若芽にある種の蜂が産卵した時

その刺激により生じた虫コブを乾燥させたもの

この形は以前見た記憶があると思う

ポリフェノールで紹介した

http://blog.goo.ne.jp/suzukiqqq/d/20070511

タンニンの基本骨格なのだ

 

桂皮酸

桂皮酸

これも多くの植物に含まれる

このベンゼン環が酸化してヒドロキシ基がつくと

コーヒーのポリフェノールであるコーヒー酸に変わる

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立犬陰嚢(タチイヌノフグリ)

2007-05-26 | 写真

天人唐草(オオイヌノフグリ)

http://blog.goo.ne.jp/suzukiqqq/d/20070222

より一月遅れで咲いていたのが

タチイヌノフグリ

Tati1

オオイヌノフグリが横にはうように

集団で生えているのに対して

タチイヌノフグリはひょろんと

独り立ちしてるように見える

Tati2

花はつつましく

首を引っ込めるようにして咲いている

Tati3

花の形はオオイヌノフグリと似ているのだが

サイズが全く違う

3㎜か4㎜しかない

小さい花で低めの身長   

Tati4

目立たない花だ

オオイヌノフグリは歩きながらでも見つけられるが

タチイヌノフグリはしゃがんで探さないと

咲いているのがわからない

地味で可憐な花だ

可憐なのに「陰嚢」なのが気の毒

学名は「野に咲くベロニカ」

犬ふぐり星のまたゝく如くなり    高浜虚子

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悪魔(おりがみ)

2007-05-25 | おりがみ

Dsc08623

5月21日の記事で

伝説のおりがみ本「ビバ!おりがみ」の話題を出した

http://blog.goo.ne.jp/suzukiqqq/d/20070521

ヤフオクで1万円位みたいだと書いたが

どうやら3万円オーバーのようだ

大切にしなければ・・・

 

それにしても「前川淳の悪魔」が

世の中の目に触れないのはもったいないので

ささやかながらこの場でも紹介させてもらおう

綾辻行人のミステリ(多分)「迷路館の殺人」で

探偵「島田潔」が被害者に教えようとしていたのが

この「悪魔の折り紙」だった

Dsc08611

黙々と30分折り続けたあげくに

こんなふうに開いた状態に戻す

まず折り線をつけるのだった

Dsc08612

折り線に沿ってたたむ

今回は30cm四方の両面おりがみを使用した

Dsc08613

更に折っていくとこんな厚さになる

普通の15cmサイズの紙で完成させる自信は

私にはない

Dsc08614

ここまでくれば形になってきた

手の先の黒い部分は更に折り込まれて

これから5本の指になる所

Dsc08617

このように折り込んで

指5本・・・・・

Dsc08619

完成形である

2時間ちょっとかかった

正方形のおりがみにハサミも入れず

この造型・・・最初に見たら驚くよね

正方形には角が4つしか無いのは常識なのに

この悪魔は耳、鼻、舌、アゴ、手の指10本

足2本、羽2枚に尻尾と

これだけの角を折り出しているのだ

Dsc08622

この見事な悪魔を誰でも折れるように

「ビバ!おりがみ」の復刊を希望する

本を見れば誰でも折れる

ってわけではないけどね・・・

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運動会マーカーの末路

2007-05-24 | 引き継ぎ事項

運動会も終わったので

130本のマーカーをくぎ抜きで抜く

抜かないと見た目が悪いし

古釘はある意味危険だ

1_12

たった2週間で悲惨な姿だ

スズランテープの赤はすっかり色あせている

紫外線に強いスズランテープは青なので

大事なポイントは青を打ち込むとよい

2_10

1本の釘の姿はこんなだ

2週間でここまで酸化される

3_9

スズランテープを全てはがす

簡単にはがせたけれど流石に量が多い

4_7 

錆を取るのに一番いいのは

希塩酸のお風呂だ

食酢でも錆が取れるのかもしれないが

酢の臭いは勘弁してもらいたい

5_8

風呂上がりの釘

この後油を塗ってしまっておくと

来年もまた使えるわけである

釘さん、お疲れ様でした

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垣通し(カキドオシ)

2007-05-23 | 写真

ふらふらと

いろんな話題を追っているうちに

どんどん時期を逃がしてしまった

こいつは4月末に咲いていた花だ

Kaki1

「垣通し」

この名前は

つる性の茎がどんどん伸び

垣根も通り越すことから来ている

Kaki2

シソ科で

その辺りによく咲いている

ありふれた花だ

Kaki3

古くは薬草として利用された

フラボノイド・タンニンを良く含み

利尿・消炎・血糖値降下作用があるらしい

疳の虫にも効くというので

疳取草の名も持つ

Kaki4

裏山に山ほど咲いていたのだが

検索すると何やら

「カキドオシ茶」の通販サイトが…

茶になるのなら摘んでみようかしらん

Kaki5

あらら

もうチャレンジしている方がいた

http://kero1113.seesaa.net/article/25422020.html

ようし来年は鈴柩もチャレンジだ

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食事で十分(サプリメント)

2007-05-22 | ニセ科学

子どものころ

漬け物とかに化学調味料を

白くなるほどかけて食べさせられた

「グルタミン酸は脳内伝達物質なので

 味の素をなめれば頭が良くなる」

という学説が発表されたせいだ

多分学説は前半の部分だけで

後半は一般人の短絡思考だったのだろう

がんがん振りかけた張本人は

後にN潟大で生化学を教えることになる

K吉という伯父だった

大好きな伯父さんだったし味の素も嫌いじゃなかったので

言われるままに口にしていたのだが

何も異常が出なくてよかった

(味音痴にはなったかも)

 

今となっては笑い話であるが

今だから笑えない話でもある

・・・DHAで頭が良くなる・・・

全然日本人は変わっていないなあと思うのだ

昔より悪くなっていることは

学会で発表されたことが追試もされぬまま

番組で放送されてしまうこの状況だ

「あるある」は消えても

みのもんたは自信満々に食材を薦めているではないか

 

抗酸化サプリメントが死亡リスクを高めるというニュース

http://health.yahoo.co.jp/news/detail?idx0=w30070305

ベータカロチン7% ビタミンA 16% ビタミンE 4%

の死亡率上昇が認められた

(被験者23万人だから番組の被験者4人とかとは桁が5桁も違う)

何の事はないこのニュースが示すことは

「脂溶性ビタミンの取りすぎは危ない」ということだ

だが他のサプリメントにしても

安全性は怪しいものだと思う

何しろその物質を単独で多量に取った時のデータは

過去にないものだろうから

サプリメントをとるということは

人体実験の被験者になるに等しいのだ

味の素を食べさせられて無事だった私のように

あなたも何事もありませんように

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