この4月からバイオガソリンというものの販売が始まった
バイオガソリンとは一体なんなのだろうか
それを考える前にまず普通のガソリンを見よう
沸点が30℃~220℃の炭化水素の混合物だ
調べてみると
バイオガソリンとは
バイオエタノールを使用したガソリンだということだ
バイオエタノールは植物由来のエタノールの事
現在サトウキビ・とうもろこし等を原料に作られる
なぜバイオエタノールを使用したいのかというと
京都議定書にかかわってくる
温室効果ガスの削減を決めた国際条約
である京都議定書では
バイオエタノールを燃やした二酸化炭素は
温室効果ガスとしてカウントしないということにしたのだ
実際は二酸化炭素に違いはないので
温室効果に寄与してしまうわけだが
植物が生長する段階で空気中の二酸化炭素を使っているので
チャラにしようという考え方らしい・・・
とはいえ、バイオ燃料ブームにのって
食料を生産していた畑を
食用ではない作物を作ったのでは
食糧不足に拍車をかけるだろうし
森を開墾し、緑地を耕したのでは
温室効果ガス削減には
全然意味がないと思うのだが
私の考えはアサハカなのだろうか?
なにはともあれ
バイオエタノールは
京都議定書にひっかからない都合の良い燃料なので
世界中がガソリンに利用することにした
とりあえずエタノールを3%そのまま入れる方法・・・バイオガソリンその1
バイオエタノール(つまりは エタノール 再褐)
もう一つはエタノールとイソブテンという炭化水素を反応させて
ETBE(エチルターシャリーブチルエーテル)という化合物を作り
それを7%だけガソリンに混ぜる方法・・・バイオガソリンその2
ETBE(エチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)
2つの写真を比べてみてほしい
どの辺りがエタノールに由来するか
おわかりになるだろうか
2つの方法で世界的に一般的なのは
環境省が進めているのは
バイオガソリンその1である
ただしエタノールは極性があり
水と仲が良いので(写真の左上)
石油業界は
○水が混合してエンジントラブルが起きる可能性がある
○ガソリンタンクがさびやすく
通常の車より防錆改良車にしなくてはいかん
とか主張し
今回ETBEを使ったガソリンを販売したのだ
そのバイオガソリンその2
バイオガソリンは環境にやさしいと宣伝するマスコミには悪いが
こちらの問題点ももちろんある
○エタノールからETBEを合成するのに一手間多くなり
その分、温室効果ガスも発生する
○ETBEがエタノールとは比べ物にならないほど
有毒の物質で、ガソリン漏れを起こしてはならない
○ETBEが自然界にない物質なので
分解してくれる微生物がない可能性がある
本当に環境に優しいガソリンなの?
さあ一緒に眉に唾をつけましょう