すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

ガザ侵攻:公然化する攻撃に座視するのか

2009-01-11 23:13:06 | Weblog
ガザ情勢はますます深刻化してきた。犠牲者の数も1000の大台を突破するのも時間の問題だ。今日はこれまでのクラスター爆弾に加えて白燐爆弾も使用されたとの記事があった。いずれも国際社会から強い非難を浴びている非人道的兵器だが、白りん爆弾は事実上の化学兵器(名目上は煙幕弾)で、アメリカのイラク侵攻の口実となり、また現実に多くのイラク高官が化学兵器使用の罪状で絞首刑になったことを考えると、幼稚な手作りロケットの攻撃を受けたからといって、最悪の兵器で報復することが是認されあるいは、アメリカのように黙認することは許されない。
目の前で展開する暴挙にこれほど国際社会が無力なのは、世界が「アメリカは世界の警察官」といった911テロ以降のアメリカの世界軍事戦略のプロパガンダにいまだに心理的に拘束されているからだろう。
イスラエルは学校までも空爆したが、直前まで援助活動でその学校にいた国連援助機関のUNRWAはそれを否定している。このようなことは言うべきでもないが、なぜ学校や病院などが空爆されるかというと、相手にもはや隠れる場所はないのだという心理的プレッシャーを与えることができると軍事専門家はいう。まさに、戦争は何でもありの世界だ。
しかし、空爆の死者数よりも恐ろしいのは、物資や医薬品の流入が阻害され、栄養失調やちょっとした負傷・感染症で死んでいく市民のことだ。多くの紛争地で見てきたが、そうした間接戦死者は銃弾や爆弾による死者の何倍、何十倍もある。ガザがそうならないまえに手を打つ必要がある。外務省にも心ある人はいるはずだ。ぜひ官邸に積極的に政策提言してほしい。ポイントを挙げたい麻生政権もきっと乗ってくると思う。