すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

かたつむり石鹸とカルビタイ焼き

2011-11-27 14:26:25 | Weblog
日韓議員連盟は明日なので今日はひさしぶりの休日というか、原子力とTPPの資料漬けの環境から久しぶりに解放されて、ミョンドンをそぞろ歩き。ミョンドン地下街が懐かしい。まあシブ地下みたいなものだが、ここだけが昔の面影をのこしているような気がする。30年ぐらい前かな、初めて来た韓国で、ここで流谷という作家の湯飲み茶わんを買って、20年ぐらい愛用していた。どれを見ても同じパターンだが、流谷先生の作品は線が繊細で、持った感じが暖かい。20年後に探したが、もうお亡くなりになっているようで、どこの店にも置いてなかった...
ミョンドン街は下北沢みたいで楽しい。人通りはおそらくほとんど日本人と中国人の観光客なんだろうと思う。日本語の呼び込みもあるのだが、店頭で「かたつむり石鹸」という日本語のキャッチを見つけた。な・なに?あのねばねばで肌をしっとりさせるのか?と驚いたが、通訳もいないのでホテルに帰ってしらべたら、日本でもテレビで人気とある。なんだろね。なんかそのぞっとする感覚が神秘的効果を期待させるのか!
帰り際にファーストフード店を探したが、やたらとドーナツばかり..と思ったら、なんとタイ焼きカルビの店があった!(写真)さっそく入って注文して二度びっくり。というのは、タイ焼きで見るからに職人芸のメリケン粉をといた生地を入れる工程がなく、材料はななんと四角いサンドイッチパン!なるほど、これなら年季はいらないし、中に多様なものを入れることができる。実際、ポテトサラダやカボチャもあった。出てきたものはご覧(写真)の通り。立派なタイ焼きでしょう?
韓国の製品というと何かパクリものが多いような気がするのだが、日本のタイ焼きの伝統技術プラス西洋のホットサンドの食文化に加えてこれはそれを超越したクリエーティブな作品に育っていると思うな。うーん、韓国おそるべし...

パク・ウオンスン ソウル市長と新政治を語る

2011-11-27 11:19:49 | Weblog
ソウル市は最近のFTA反対運動の影響を受けて、緊張下にある。移動にもいつもより時間がかかるようだ。経済成長でこれまで高い支持率を誇ってきたイミョンバク政権が来年の総選挙そして大統領選挙を目前に、急速にレームダック化しているようにも感じられる。さて、そうした政治の大変動期の先駆けともいえるのが、大統領選挙の行方をうらなうとして注目されたソウル市長選挙で、野党統一候補として立候補し当選したパク・ウオンスン市長と面談した。パクウオンスンさんは旧知の間柄というより、新しい政治をつくろうと立ち上がった同志みたいなものだな。ちょうど2000年前後の民主党が政権可能野党として躍進したころに日本に来て研究活動をしていて知り合いになった。その当時は腐敗した政治家を選挙を通じて排除する「落選運動」の主唱者として有名だった。一緒にバンコクでタイの民主化を応援に行ったこともあったな!その後もこちらも当選したり浪人したり、パクさんも告訴されたり、NPO「希望製作所」を主宰したり波瀾万丈でなかなか会えず、ようやく小生が政界に復帰して昨年ソウルで再会した。そのときは小生と話しながらスマホで写真をとり、そのままツイートして、若者からの反応をリアルタイムで見せてくれて、もうすでに中年域の活動家がようやると感心した。
久しぶりに会うと、彼の執務室は選挙のときに若者から寄せられたたくさんのメッセージが書かれたポストイットがいっぱいボードに貼ってあって、下宿を安くしてくださいとか、職を創りだしてください...なんてメッセージに囲まれて、昔と変わらないなと実感(写真左、中央は選挙の時の何百枚の活動ショットを縮小して絵に仕立てた画像)。しかし、課題は大きく、食事をしながらも政治家として、行政の責任者として成長しているのを頼もしくおもった。
きわめて不安定な政治状況の中で、都市の安全対策や福祉対策になみなみならぬ改革の決意を秘めていることは彼の温和な表情からも十分によみとることができた。一人でネット就任式という目新しいチャレンジもいいが、広く支持を得て、ソウル市の改革に長期間取り組んでほしいと思う。日本でもリベラルの総結集と期待されて登場した民主党があっというまに保守化し、古い政治体制に呑みこまれて支持を失った轍を踏んでほしくないものだ。

米韓FTA国会承認

2011-11-23 21:41:48 | Weblog
野田総理が帰国してからは、ハワイのAPECでの発言や枝野経済産業大臣のブリーフィングファイルに書き込まれた内容を巡って党側も大混乱。TPPを慎重に考える国民会議の総会では、最初からTPP参加表明を予定していた経産省側の推進誘導が明らかなり、TPP推進担当者がつるし上げられる一幕もあった。しかし、国会を無視するような行為や、こんな国民をだます裏操作がまかり通るなら、憲法にのっとって公務員を罷免すべきだとの意見もあった。会場でおどろいたのは、外務省を含め、各省の経産省にたいする冷たい目線だ。もうすでに厚生労働省やそのほかの官庁でもTPP問題のなげかける問題が自分の省庁に降りかかってくることを理解して、すでに腰が引けているのだと感じた。
さた、「韓国に遅れるな」というのがTPP推進派の幼稚な主張だったが、その韓国では米韓FTAの国会承認をめぐって、議場で催涙剤がまかれるなど大混乱。締め出された野党側は今後は国会外活動を強め激化させていくのだと思う。すでに大統領選挙の前哨戦ともいうべきソウル市長選では野党統一候補のパクウオンスン氏が勝利したことを考えると、韓国ではFTA問題を中心に大規模な反政権行動そして、大統領選挙にもし野党側が勝利すれば、FTAそのものの履行すら怪しくなってくるのだろう。明日はいよいよ両院議員懇談会、野田総理の主張をよく聞いてみよう。


不透明な決着

2011-11-11 23:39:22 | Weblog
連日行われたTPP参加論議が、明日のAPEC会議出発直前の総理記者会見で一応の結論に達した。「参加のための協議」を始めるということだが、それが参加開始を意味するのか、あくまで参加の是非を判断するための協議なのかきわめて不透明感の強い会見だった。慎重・反対がたすうの党内や関係団体に配慮した発言なのだろうが、はたしてそれが英語で表現できるか、疑問が残る。まずは明日の英字新聞を見てみよう。しかし、問題はハワイの首脳会談の際にどう表現されるかだろう。日本語では「交渉」という言葉を回避して、「協議」と表現しても、果たして通訳はその差を性格に伝えられるか?おそらく困難だろう。さらに、言質をとったつもりの米産業界が荒っぽい要求を打ち出してこれば、ガラスの均衡はたちまち崩れてしまうだろう。そのいみでこの記者会見は長い係争の始まりとなるかもしれない。
とはいえ、この2週間近い激しい党内議論に一応の休止符を打てたと思う。その一方で猛烈な疲労感が襲ってくる。政治はまさにテニオハや一字一句を争っての闘いだが、数十名の激しい論戦、中断と再開を繰り返す連夜の協議、最高幹部との交渉、座り込みを続ける団体との意見交換...信じられないほどのエネルギーを費やして、この不透明なガラスの妥協が成立した。これからはいよいよアメリカ議会での日本交渉参加受け入れ協議を含め、長い不安定で不確実な闘いが始まる。

有楽町でTPP交渉参加反対街宣

2011-11-05 21:33:07 | Weblog
皮膚感覚としては連日、TPP反対の主張が盛り上がってきているが、逆に大手メディアからは続々と野田総理TPP交渉参加で決断とのニュースが垂れながされる中、有楽町イトシア前で学者・議員・市民団体などが一体となってTPP交渉参加反対の街宣。新聞によれば約1000~1500人とのことだが、ただ無表情に通り過ぎるこの広場がこんなに人であふれるのを見たことがなかった(写真)。
小生も街宣車の上から、TPPの問題点と恐ろしさを訴えたが、玉石混交の弁士の中でホットパンツの若い女性が決議文を読む(写真)のにはびっくり!

14歳の藤波心さんで、原発批判ブログが3日で300万回アクセスということで有名とのこと。前列にはなんと地元の街宣の時にいつも声をかけてくれるKさんもいて、こっちも気合が入る。街宣車の上から見れば、あっとうてきに若者が多かった。ブログやツイッターで集まってきたのだろうか?消費者問題で知られた市民活動家のそばに日の丸を持ったグループもいて、まさにTPP問題への関心が広範な層に広がりを見せていることが分かった。

キルギスから戻ってきました!

2011-11-02 23:28:59 | Weblog
キルギス大統領選挙に日本議員団を形成して選挙監視に参加。10月28日(金曜)に出発、ようやく戻ってきました。事前に報告する予定でしたが、国会会期中の海外活動は各党議運の協議も難航して、出張許可が出たのは、なんと前日の夕刻。それからともかくパックして出かけてきました。衆議院からは阪口・宮崎・中屋議員、参議院からは藤谷議員が参加しました。キルギスはソ連邦崩壊後も旧共産党勢力をバックにした大統領の強圧政治が続いていましたが、キルギス共和国だけは民族紛争と政治混乱を乗り越えて民主化の道を選び、昨年の議会選挙そして今回の大統領選挙で民主主義体制に移行することになりました。その意味でまさに歴史的な転換点の現場に立てたことは、世界の民主化に貢献できたと同時に一人の政治家としても無上の喜びでもあります。
選挙前日には、選挙直前のこのタイミングで信じられないことですが、民主化運動の闘士として国際的に知られた移行期大統領のオットンバエワ大統領と一時間半も会談することができました(写真,知人のおばさんにそっくりでしょ?)。
昨年の議会選挙にも阪口直人議員と選挙監視に参加したのですが、今回は混乱も最低限に抑えられ、日本からの援助であるPCやFAXそれに密封用シールなど公正な選挙のためのツールも完備していました。今回は前回と同じくトクマク市周辺を中心に監視活動を行いましたが、地域ごとの専門性を持った市民(教師、女性企業家など)がスタッフとして投票事務を支え(写真、キルギス人、ロシア人、19c清国難民のドンガン人など多様な民族が見えます)、本当に立派な選挙が行われたと確信します。
まあほとんどまともに寝ることもなかった強行軍の監視活動でしたが、昼の時間を使用し、玄奘三蔵が到達し西突厥王に会って支援を獲得したトクマク郊外のスイアーブ(砕葉城)遺跡にて藤谷先生が読経され、1300年前の玄奘三蔵法師の遺徳を偲び偉業に感謝申し上げました。



政治日程・国会日程が目白押しなのでともかく無理に無理を重ねてようやく今日の昼に戻ってきましたが、議員会館に到着したら、すぐTPP,TPPの会議の嵐で辟易。夜に横浜で緊急県連役員会。ひさしぶりに自宅にもどってきました。ああ、これで手足を伸ばして眠れる!