すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

東海村視察

2010-03-31 23:20:34 | Weblog
高校無償化法案のあと、文科委員会のつぎのテーマは低レベル放射線廃棄物処理法の問題だが、今日は法案審議の前に、委員会で東海村の視察を行った。中性子やニュートリノなどの放射線実験装置の見学や核融合実験炉などは大変優れたもので、世界各国から研究者の訪問が絶えないというが、そうだと実感した。東海村には宿舎設備がほとんど無いので、わざわざ水戸から往復くる研究者もいるという。こういう問題は結果的に日本側も実験成果という形で利益を受けるわけだから、しっかり施設を完備する必要があると思う....と思うが、施設側からは民主党の仕分けによって広報活動費などが減らないようにと注文あった。まあ、ごもっとも。
しかし、実験炉を廃棄する段階で出る汚染コンクリートの処理など、低レベル廃棄物のクリアランスは大変だと実感した。コンクリート片を粉砕し、木片・金属などを除去する作業が大型テントの中で手作業で行われていたが、他に手段はないものかね?これまで核廃棄物というと高レベル廃棄物の処理だけが議論対象だったが、膨大に排出される低レベルの処理も待ったなしだと思う。法案審議でも与党側からも問題をしっかり議論提起したい。移動途中で例の核燃料をバケツ(ヒシャクだという説あり)ですくって被爆したJOCのそばを通ったが、人家にかこまれたビルでそんなことが行われていたのかと思うとぞっとする。課題とチャレンジの両側面を視察することができ、有意義だったと思う。

インターバンド代表辞任

2010-03-28 22:00:01 | Weblog
1992年に、冷戦後世界の紛争解決というより、紛争の早期警報発信のために平和構築NGOのインターバンドを立ち上げ、早期警報からラウンドテーブル、キャパシティビルディング、国民再融和、民族和解、そして選挙監視や民主化支援に取り組んできたが、小生の国会議員復帰によりこれ以上代表は続けられないし、やはり新しい世代に次の発展を期待しようということで、代表を辞任した。総会に集まった面々を見れば、一緒に活動したパキスタン辺境自治区の選挙監視や東チモール独立リファレンダムを思い出す。多くのスタッフが国連や国際NGO,開発コンサルに去ったが、また戻ってきたのに会うと嬉しい。
911テロから平和構築や紛争解決はNGOよりも、「有志連合による空爆」や「テロとの闘い」などがアメリカ主導で進められ、紛争地のローカルNGOを支援することも憚られるような時代がようやく過ぎ去ろうとしている。傷つき、弱体化した市民社会組織の再建が急務だ。小生はこれからは、縁の下の力持ち(力なしかな?)でその再建を支えていこうと思う。事務所登録もかれまでは神奈川だったが、今後は東京に移転する。まずは第一歩を踏み出した。

スウェーデンの自然学校と北川湿地保全問題

2010-03-27 22:39:34 | Weblog
昨日は結局、自宅に戻れず、今朝ようやく綱島のサクラ祭りに間にあった。ともかく寒い。桜は2分咲きぐらいだろうか、逆にこの寒さで花も長持ちしそうだ。それでも朝から出店も客もいっぱい。子供は金魚すくいに群れている。朝から寒空の中をこれだけの人を引き付けてくるのは、やはり桜も持つマーケティング力なのかな?樹の持つパワーといえば、昨日主催したスウェーデン自然学校と北川湿地問題の報告会で、自然や樹の持つ精神作用を子供の生育と教育に生かしているというスウェーデンの先生方の報告が頭に残る。今秋のCOP10の名古屋開催を視野に、日本の環境教育の現状を視察にきた方々だが、電車の駅構内での生垣や日本の駅弁の「多様性」に感心したようだ。駅の生垣なんてどうということないと思っていたが、先生方は「土があるのがいい、虫や微生物が生きていて、すばらしい。ここで環境教育ができる」と興奮気味だった...なるほどね...
スウェーデンでは環境教育というか、環境人生というか、環境社会というか、自治体によっては、すべての新築住宅が緑地から300メートル以内にするように制度化しようとしているという話があり、うーんとうなってしまった。その先生方が首都圏に残された貴重な三浦半島の北川湿地を視察に行き、明かりを消してその場でキャンドルナイトをする予定だというが、その北川湿地が残土処分場として埋め立てが始まっている現場を見て、なんて言うだろうか?
桜まつりの華やいだ雰囲気を抜けて、自宅でレジメを作り、そのまま講師を担当した民主スクールの会場へ。テーマがハイチ地震と日本の危機管理みたいな話だから、十八番といえば十八番だが、疲れがたまっていたのか、声が出なくと苦しんだ。最初は民主党への感心を高めようといういう感じでスタートした民主スクールだが、最近は働きながら政治を目指す青年や中高年が増えた。レベルの高い質問が嬉しい。日本の政治土壌も少しずつ変化してきているかな?

ひっきりなしの外国訪問団

2010-03-23 21:00:05 | Weblog
年度末ということで日本はどこも大忙しだが、国会にはひっきりなしの外国訪問団。今日はフィンランドの国会議員団それにトルクメンスタンの議員団が続いた。今回のフィンランド議員団は緑の党がリーダーだが、「純粋フィンランド人党」や「スウェーデン人民党」なんて、あれーと思うような党が含まれている。こういう小党の多様な意見を一つの政策にまとめていくのは至難のわざだろう。日本では、小泉政治以後、一院の圧倒的多数で、第二院の意見を乗り越えてしまうような技法がまかり通ってしまっているが、民主主義というものは本来、こうした多様な意見を議論によって集約していくことだと思う...というか、そうした当たり前の政治が存立しないのが、日本の政治の現実。参議院選挙後にそうした民主主義憲政の常道にもどるように努力しよう。
トルクメンスタンの議員団からも参議院の役割や不満についての議論がでた。当初の制度設計と現実政局が大きく異なっているからやむをえないが、こうした質問がでること自体、新生国家でも政治のバランスというものは難しいのだろうと想像した。
夕刻にパキスタンのナショナルデーのレセプション。久しぶりにパレスチナ代表を話をした。

アバターとハート・ロッカー

2010-03-20 23:39:46 | Weblog
県連の定期大会、これまでも街宣車や大音量マイクによる妨害などはあったが、今回は政権与党だからだろうか、それとも夫婦別姓や外国人参政権などがからむ千葉法務大臣への牽制だろうか、会場の周りには機動隊が道をブロックして物々しい。
県連大会自体は激しい論議もなく、淡々と進んだが、小生の頭の中には、昨日、加藤さんと議論したアフガニスタン問題の映像が浮かぶ。インド人ほか17名だ死亡したテロだが、それより銃撃戦で追い詰められて自爆したタリバンの話は、現実に加藤さんの口から状況説明受けると「なるほどな、そうだろうな」と思う。
最近、イラクでの米軍爆弾処理班の活躍を描いたハートロッカーが前評判と興行収益の高いアバターを押しのけて、6部門でアカデミー賞に輝いた。アバターに描かれた深い森林描写、アニメ化され表情の乏しい登場人物の顔にかすかに瞬間浮かぶ感情、非文明というより非西洋・非アメリカ価値観、呪術的精神表現など、新しい映画というか新しい文化表現に満ちた作品を圧倒したハートロッカーとはどんなすばらしい映画かと思って深夜最終を観にいった。まず度肝を抜かれたのは観客の少なさだ。カップルが少なく、何かいかにも軍事好きというようなお兄ちゃんが観客の中心なのはテーマから言ってそうだろうが、私には、とてもアカデミー賞多部門を勝ち得るほどの映画とは思えなかった。確かに、爆破や戦闘シーンはリアルで、狙撃された人物が音も無く何も言わずに倒れるシーンや800メートルを狙撃する狙撃銃の銃声などは「へー、この銃はこんな音なんだ」と感心したが、一方で善良なアメリカ軍人をだまして爆死させる陰険卑劣なイラク人みたいな状況設定が何度も繰り返されて辟易した。こんな野蛮で邪悪なもの(イラク人)の中で、自由と民主主義を守るために、再びイラクの戦場に戻る主人公...なんて、大昔のグリーンベレー礼賛映画やランボー活劇みたいで驚かされた。この映画が本当にアカデミー受賞作なのか?いやはや...
今、アメリカ社会はイラクの傷心からも、オバマ登場の熱からも醒めて、強いアメリカ、自分たちの正義感を押し付けるアメリカ愛国心にシフトしてきているのではないかと思う。やがては、アフガニスタンでのアメリカ兵の活躍を描く映画なども作られ、あまたの賞を総なめにするようなことがあるかもしれない... 
     なんだろうか、この数日の胃の重さは...気分が晴れない。



アフガニスタン報告会

2010-03-19 22:56:58 | Weblog
今日は「国のかたち」の会合があった。日本経済分析の公演のあと、例の生方副幹事長解任問題で意見交換あったが、急な解任劇はその背景がわからないので皆さん口が重い。
夕刻にアフガニスタンのカブールに潜入した加藤朗教授の報告会。インド人4人が即死し、死者17人を生み出したテロの報告もあった。しかし、ビデオでは遠い映像でも、実際の距離が600メートルと聞きびっくり。そりゃ十分に射程距離だ、危険極まりない。現実にスナイパーは800メートルを超えて射撃している。今後のアフガン支援のあり方などを協議した。議員だけでなく、元外務省官僚など日本政府への厳しい意見が続いた。

ラモス・ホルタ大統領来日

2010-03-15 14:30:29 | Weblog
今日3月15日は知る人ぞ知る確定申告最終日。早く出そう早く出そうと気は焦るが、結局この日になってしまった。8時半の緑税務署業務開始前に行けば空いているというのが、大アマで、ついたらすでに100人を超える行列。3月とはいえ、早朝はまだ寒く待つ身が震える。まあそれでも提出だけだから比較的短時間で出した。いつもe-taxにしようとは思うが、アダプター購入を義務つけるのはおかしくないか?せっかくブラウアザで編集作成するのだから、そのまま税務署のHPに送れるようにすべきと思う。
昼に参議院議長公邸で東チモールのラモスホルタ大統領を迎えて昼食会。ラモスホルタもついに大統領になったか...と感慨ひとしお。1999の独立の是非を決める国民投票のときには、インドネシアと国連に働きかけて暗躍したし、選挙監視にも参加した。インドネシアの過激民兵組織「赤白鉄団」のボスとの交渉は今でも思い出す。いまではその東チモールが天然ガス収入で年率14%の経済成長だなんて聞くと、嬉しいと同時に、その一方でもと武装ゲリラの社会復帰や広がる貧富格差など状況は少しも改善されていないことを嘆く。日本からの援助もこのままでいいものだろうか...東チモール議連の世話役になったので、一度またリキサやスアイに入って、状況をチェックしよう。

大野もとひろ予定候補の開所式

2010-03-14 21:05:52 | Weblog
中東問題専門家の大野もとひろ氏が夏の参議院選予定候補となり、事務所の開所式ということで、寝不足の目をこすりながら新幹線に飛び乗って、埼玉にかけつけた。大野さんとは旧知の仲だが、イラク戦争を何とか食い止めようと協力しあった。中東専門家なんてテレビによく出てくる人の中で本当に中東世界に身を置き、イスラム圏の情報をアラビア語で文献を読み、コーランを解する人となると、本当に数えるほどの人しかいない。イラク開戦直前にイラクとアメリカの外交合戦があったのだが、実はイラク側は声明にコーランの一節を掲げていたのだ。ほとんどのメディアがそれを素通りして、英文のステートメントだけを読んでいたが、そのコーランの一節こそ、イラクが中東社会に対するメッセージだった。そこで、大野さんにその解読をしてもらって、フセイン政権との交渉に臨んだ。結局、イラク開戦は止めることができず、当時の関係者もほとんどが行方不明か処刑されてしまった。しかし、あのイラク戦争は開戦に正義があったのか、それとも和平と地域の民主化の路線を選択すべきだったか、もうその結論は明らかだろう。和平の道を探ろうとしても、日本では中東社会そのものへの理解が乏しく、党内ですらなかなか理解してもらえなかった忸怩たる思い出で一杯だ。ぜひ大野さんには万難を乗り越えて国会議員としてその専門性を発揮してもらいたいものだ。
今日はともかく春を実感させられる一日だった。午後に綱島の桃祭り、綱島市民の森も一挙に華やいだ。この自然環境も、地域の人々の和も環もしっかり守っていかなければならないと思う。

ひさしぶりのツナメルト

2010-03-13 22:40:10 | すとう信彦の料理談義
高校無償化法案が衆院文部科学委員会を通過した。それほど大して力を発揮したわけではないと思うが、それでも疲労感が押し寄せてきたのか、睡魔に負けて寝たのだが、レム睡眠というのだろうか、明け方にさまざまな夢を見た。なんでこんな荒唐無稽のしかも複雑なストーリーの夢を見たのかわからない。若いときにはよく夢をみたが、最近はそんなに夢をみないた..と思っていたのだが。
息子が深夜に返ってきて寝ているので、起きてきたら食べさせようと、朝にひさしぶりにツナメルトを作った。たまねぎを薄く切ってさらにみじんに叩き、水にさらして缶詰のツナと合わせて、粒コショウを多めにいれ、マヨネーズであえる..単純な朝飯だが、それでも作るのはほんとに久しぶりだ。最近料理を作らなくなったのは、当選後ほとんど永田町にこびりついているせいもあるが、やはり子供たちが家を離れてもう夫婦二人しか残っていないせいだな。小生の経験値から言えば、料理の最低単位は3人だと思う。
ツナメルトを作りながらも、「俺は息子のために料理を作れるけど、息子は自分の息子のために料理を作るのだろうか...」とふと不安が心をよぎった。今の若者は、僕の年齢になった時に、自分の息子のために料理を作る余裕もあるのだろうか...別にみじんの球ねぎのせいではなく、何か瞬間的にセンチメンタルな気分が心を駆け抜けた。

高校無償化法案の委員会通過

2010-03-12 23:45:49 | Weblog
長い審議が続いた高校授業料無償化法案が衆議員の文科委員会を通過した。野党に徹底的に審議時間を譲り、理事会・理事懇で説得を続けたが結局は政局がらみで強行採決になってしまった。公明と共産が賛成に回って協力したのが勝因と思う。特に共産党はよく研究していて、制度の欠陥を発見し、全体論議がレベルアップしたと言って過言ではない。制度の思わぬ問題点も明らかになった。そうした欠陥の修正そして、公立高校無償化によって私立高校との格差が広がらないようにしなければならない。外国人学校に関しては、本国ないし第三国による高校認定、第三者審議会を創設して高校同程度の授業かどうかを確認するシステムなど改善の余地はいっぱいある。
私学助成策を含め、格差是正に全力であたりたいと思う。