すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

マハティール元首相の言葉が心にしみる

2012-05-23 23:32:16 | Weblog
マレーシア議連で訪日中のマハティール元マレーシア首相を招き、日本とアジア太平洋の未来について話を聞く。現職時のあのはち切れるようなオーラはなかったけれど、86歳「カクシャクタル」と修飾語がつくような姿だった。部会や委員会が重なる中でも多くの議員がつめかけたけど、出席者の全員が「政治家とはこうあるものだ」と感じたのじゃないだろうか。
発展のモデルを日本にもとめ、日本が変節し西洋化したので、「古い」日本のモデルを求めたと、現在の日本にやんわりとしかし強烈な皮肉を述べていた。質疑で、TPPにマレーシアが参加していることを聞かれ、「私が首相だったら、絶対に参加しなかったろう」と述べていた。アメリカはアジアを分割して統治する方向で手を突っ込んでくるとも言っていた。中国の脅威に対するコメントでは、中国はいまだかってマレーシアを侵略したことはない、脅威とは考えない、そういうことは中国の利益にならないからだ...と分析していたが、最後に、もう一度マイクを握ってこう言った「日本は石油を止められて、戦争に走った。中国をそういう状況に追い込んではいけない」。
物静かに、単純に誠実に応答していたが、彼の言葉は乾いた砂にしみる水のように我々の心に染み入った。

亀田郷の昔に学び内の倉発電所に想う

2012-05-22 18:40:03 | Weblog

昨日の金環食はちょうどセンター南で駅頭演説をしている真っ最中。朝起きたら曇りで、観測は無理かなと思ったが、天の配慮か、日食の直前に雲がわずかに切れて、金環食を観ることが出来た。ビックカメラで買った1480円のメガネも役にたった!(まわりでは、そんなものわざわざ買いにいって...という冷たい目線があったのですよ)
通勤客も「見えるんですか見えるんですか」と声をかけてくるのでお貸ししたが、金環食の瞬間は暗くて周囲と見分けにくかったと思う。減光線のメガネで見ると、太陽は想像以上に小さく、テレビでさんざん日食の映像を見慣れた人からすると、太陽そのものを見つけにくかったのじゃないかな。
街宣を山口県議にバトンタッチして、そのまま新潟出張視察、亀田郷の土地改良区と新川排水機場を視察した。これほど大量のポンプと排水システムを管理しなければ米蔵といわれた新潟の米作地帯を維持していたとは、無知を恥じるのみだ。このノウハウと経験は現在異常気象で洪水冠水が広域に広がっているアジアアフリカに生かせると思う。しかし、亀田郷でみた昭和30年ごろの記録映像はショックだった。腰まで泥田にもぐりながら田植えをし、船で水中に鎌をいれて刈り取りする。村中の人が総出で船から泥を書きあげて貴重な土を畦にする...なんて、司馬遼太郎が「街道を行く」で触れた世界だが、遠く歴史の話ではなく、自分が幼少時代の話、同時代の話じゃないか...あらためて農業という巨大問題の一端に触れた気がする。
そこから一転、加治川の内の倉川ダムの小水力発電をへ。農業・上水道目的のダムに小規模発電の施設を組み合わせた農業ダムだが、地下の縦軸フランシス水車が2,900kwの発電を行っている。東北電力には10円/kwhで売却しているというが、今回予定されている再生可能エネルギーの買い取り価格は小水力では22円のはずだ。すでに23年が経過しているが、関係者の深読みというか、深慮遠望というか、改めて先人の知恵と努力に脱帽した。
美しい自然にも触れ、心の満たされる視察だったが、帰ったら疲労感がどっと沸いた。しかし、今日の税と社会保障の委員会審議を聞いていて、「別な疲労感」にせっかく蓄電した昨日のエネルギーがすべて失われた気がする...

関西電力の電力需給バランス

2012-05-15 21:45:33 | Weblog
原発再稼働にはもともと慎重だが、少なくとも福島第一であれほどの事故を起こした日本は、原発の再稼働には慎重にも慎重を求めるべきだし、規制庁もまだ成立せず、住民の退避計画も、事故の際に決定的な役割を果たす免震重要棟もないまま電力不足を理由に再稼働を認めるわけにはいかない。しかし、度重なる電力需給データの提出要請がみのり、今日は内閣府・関電も含めて、ようやく九電の電力需給バランスのデータをだしてきた。それにしても関電だけ節電目標も達成も低く、大飯原発が稼働しないと、14.9%の電力不足という関電の主張だったが、今日の小生データでは他電力からの融通や節電などでほとんどバランスに近い数字が出てきた。ネガワット(メガワットをもじった表現、節電分を売却する)などの新発想の対策や定置型リチウム電池などを考えると、不足には陥らないのではないか。
今日出してきたのは供給サイドは確かに、揚水発電を含めかなり詳細なデータだが、それは要するにあくまで供給側の資料で、肝心の需要側のデータはいつまでたってもマクロの数字しかない。
今日私がしつこく何度も聞いたのは、ピーク時の詳細地域データやパチンコ・電気炉・工場・ショッピングモールなど大口需要者ごとのデータだが、何度聞いても、個別のデータは持っていないという。しかし、コンビニなどではリアルタイムで顧客一人一人が何を買ったかが瞬時に本部のモニターに表示される時代に、本当に個別の需要家のデータを把握していないのだろうか?パチンコの電力消費量はすさまじいものがあると聞いたが、それなら、条例で夜間蓄電のリチウム電池利用を義務つけることだって可能だろうに...不可解な話だ。
ともかく、原発再稼働の是非判断や再生可能エネルギー普及にも、電力会社側の「供給」ではなく、現実の需要の実態を把握する必要がある。今後も引き続き追及していこう。

ボリショイ・フィッシャーマンに酔う♪♪♪

2012-05-04 21:48:52 | Weblog
明朝、愛川欣也さんのパックインニュースに出演するので赤坂宿舎にやってきた。もともとはCS朝日ニュースターの看板番組パックインジャーナルだったのだが、朝日ニュースがテレ朝に吸収(?)されて、ほとんどの番組が移転したはずなのに、肝心の看板番組がなぜか番組終了?日本で唯一の本音トーク番組のはずだ。その看板番組が消えるなんて皆不思議に思っている。そこで愛川さんが個人の努力でインターネットニュースを立ち上げたということらしい。昔の仲間に会えるのが楽しみ。
連休前に積み残した資料整理があるのだが、なかなか踏み出せない。気分がすぐれないときには、家電量販店をめぐるに限る。有楽町のビックカメラを出たら、大きな音楽。そりゃ音のある方に向かうのが人生のルールだ。なんと東京国際フォーラム前の広場でパーフォマンス。周りの広告パネルを見るとクラシックの野外音楽会のはずだが、巨大なサウンドの中で盛り上がっているのは、正体不明のダンサーたち。そのうち、鉢巻をして赤フンドシの魚河岸ムードのおっさんが出てきて、ななんとロシア民謡。ポルシカポーレは草原を走る馬のようなリズム感のある音楽で、聴衆が踊りくるうのもわかるが、最前列ではかなりのおばあさんが踊りまくっている。しかしまあ、年恰好から言ったら、日本最古(?)のディスコ赤坂のMUGENで踊っていたんだろうなと思う。例の一週間という曲を「♪月曜日にはあなたに会って、火曜にはあなたに会って、水曜にもあなたに会って、木曜にもあなたに会いたい~♪」というようなでたらめな歌詞で歌うと、これが実にうまくはまっている。歌の親分は何かボリショイ・フィッシャーマンだとか自己紹介していた。広場には中近東料理とか、トルコ料理とか、わけのわからない屋台がいっぱいでていて、異様な雰囲気、しかしこういうの好きだな。最近、何言ってもむだだ..とか、わたしたちが選んだ総理だとか、それでは座長にご一任ください..とか、つくづく辟易する党内会議の環境にいたら、エネルギーがどんどん失われてきた感じだが、今夜は魂の急速充電だ!
駅を超えてガード下向かいの慶楽にレバつゆそばを食べに行った。むかし女房とよくデートした店だ。そのころはレバはまるで半生で、しみだした血でスープがまっかになった。さすがに今は上品になって、ただのつゆそばだけど、今日はすごく旨く感じたね。
気分が高揚して、宿舎まで歩いていった。とたんに目の前に多数の警察車両と警備員。あれー、酔っ払って永田町に来てしまったのかと一瞬思ったが、くらいビルをあおげば東電でした...なるほどね。明日はこの国で、54基の原発すべてが停止します。