もう7、8回も観ている映画の話ね。
三浦友和が主演。
鉄道一筋、地方の運転手をしてきて、ここで定年になる設定だ。
定年になったら夫婦で余暇を旅することを決めていた。朝晩夕番とある仕事を支えてくれた妻への恩赦のつもりでいた。
だが妻はそんなことではなく、夫が定年になった暁には自分は昔辞めた看護師をやりたいと思っていた。
で、ある病院の求人を見つけ面接してきた。その時採用側の医師は、夫の協力が得られますかと尋ねる。
妻は、採用の鍵となるこのことは大事なことと思い、まだ話ししていないが、夫は理解を示している…と答える。
夫が仕事から帰宅し、夕飯を済ませた所で夫が旅行のパンフレットを妻に見せようとするが、そこで言う。
「そんなことじゃないんよ、私のやりたいことは。今日仕事、決めてきたんよ」と言う。
夫はしかめっ面をして言う。
「そのことは何回も話し合って決めたことだ。何が仕事決めましただ!」
すると…妻は…
「ちゃんと話し合ったことなんて、いっぺんもありません!」と言う。
そこへ夫の職場から電話。
具合が悪くなった運転手の代わりに、乗ってもらえるかとの電話だった。
「はい、まだ飲んどらん…」
それで再度職場に戻る。
夜の8時半だった。
妻はその間に家を出る。(そうだ、やれやれ!)
再び夫が帰宅すると、電気がついてはいるが妻は居なかった。
妻はもう翌日から仕事が始まるのだった。
看護師と言っても、治る見込みのない癌の末期の患者を自宅で過ごさせて、それを支援する看護師の仕事だ。
今までのように家事一切をしながらやれる仕事ではない。
妻は一度帰宅するが、家を出てごめんなさいと謝る。夫は散々考えていたが帰ってきた妻に、看護師の仕事やりかけたならやってみれば良い。家に戻って家から通えば良い。と言う。そして「今は周りが見えなくなってるだけだ、少し頭を冷やしたらわかるはずだ」という。
妻「私はこの仕事をずーっとやるつもりよ。」と。
夫「そうか、ならやってみろ!出て行け!
2度とここへは帰ってくるな!」と怒鳴る。
三浦友和でもどなるのか?うちの夫よりは品があるが、怒鳴っている!と私は思った。
あの2枚目でも怒鳴るの?
怒鳴ると、どーなるの?なんてギャグを思いつきながら感心した。
そこで妻は、あらかじめ用意していたあることをする。
茶封筒と持っていた結婚指輪を外し夫の前に差し出す。(クーそうだ!やれやれ…)と私は喜んだ。
夫は唖然とする。(この顔が見たかった私だ)
そして妻は何か渡してから、「長いことお世話になりました。」と言う。
夫は妻がさっていってから手に持ったものを見た。バンドエイドだ。妻は夫の手に血がついてるのを瞬時に見たのだった。
家に電気がついていたので、公園を突っ切るときに走ってフェンスを飛び越えられずに転んだのだった。その姿は無様で可哀想なくらいだった。
茶封筒の中には、記名した離婚届が入っていた。妻は決心したのだ。
アパートを借りたと言うあたりから、夫は麺食らっていたが、とうとうこうなってしまった。
自分は一生懸命家族のために働いてきたのに、それだけではダメなのだと言うことを思い知らされていた。
鉄道事故と妻の患者さんの絡みで、妻の仕事ぶりを目の当たりにし、少しずつ変わっていく夫。離婚届を出し、2人の結婚指輪を山の上から投げ捨てる。そして最後は…
最後の勤務の日、終点の駅に来て欲しいと頼む。
任務を終えてホームにいるたまに言う「もう一度終点からやりなおしたい。結婚してください」(私なら、もう一度はいらないけど…)
娘に子が産まれて孫のためにもおじいちゃんとおばあちゃんでいてちょうだいと言われた通り元の鞘に戻り、ハッピーエンドだった。
私に1番初めの孫ができたのは、今から14年ほど前。
ま、その頃と今は違うから、その頃なら孫のためなら家に戻るかもなあ。
孫のためというか、子供のためだろうな。
昨日はみんなが家に来て夕食を共にした。
これも孫のためというのは少しで、子供のため、子供の伴侶のための方が大きいだろう。あ、でもそうでもないかな?孫の喜ぶ顔は好きだからね。
子孫のためかな?ウンウン。