49歳でエリートのキャリアを捨てて、電車の運転手になった映画を見ました。
故郷の母親が末期の胃がんになったこと、子供の頃に電車の運転手になると言っていたことを思い出し、郷里に戻る決心をしたのでした。
今年は初めてこのようなコロナによって、今まであった仕事がなくなったり、リモートで仕事をする人も多くいる。
若い人は、転職する人も多いのでは無いだろうか。
またお店などやっていた方など、閉店して就職したりなどあるでしょうね。
息子…という映画では、大学出の兄、姉といて次男の息子が主役だが、父と息子の会話がよくあるパターンだ。
父「仕事は、面白いかどうかというより、長く勤めて腕に職を持つことが大事だ」
息子「じゃあ俺みたいな頭悪い奴は、農業を継いだら良かったっていうのかよ」
父「頭悪くて農業がやれるってか!」
息子「じゃあ頭良い兄ちゃんが農業を継げば良かったじゃ無いかよ」
父「…なぬ?!」
息子「父ちゃんは兄ちゃんばかりめんこいがって、兄ちゃんにお世辞だっていうんだからな。そんなに兄ちゃんがめんこいか?!」
父「おまえには兄ちゃんの大変さはわからねえ、あんなで都会の大きな会社で、どんだけ苦労してると思ってるんだ!」
ああ言えばこう言う、兄と露骨に比較されて馬鹿呼ばわりは辛いですね。
この父親が数ヶ月後、戦友会のために上京するが、ついでに長男が買ったマンションのお祝いと次男の住むアパートを訪ねる。
長男の嫁は美人だが心から優しく父親に接するわけでもなく、まあ当たり障りなく長男の嫁の役割をする。
長男も田舎の家を畳んで、このマンションに住むよう勧めるが、その際、俺たちだって我慢するんだからなどと言う。
父はその気は毛頭無い。
戦友会を終えて、次男の住むアパートを訪ねる。
次男は、今お付き合いしている人を紹介し結婚するのだと言う。この女性は耳が聞こえず言葉も発さない方だったが、心根の優しい美しい人だった。
次男は「だからよお、どんだけ親父や兄ちゃんが反対したって、俺の決心は絶対変わらない❗️んだからな❗️」と言う。
父はその次男の気持ちを汲み、その女性にその気持ちを確認したあと、「ありがとう」と礼を言う。
次男はその女性と、ファクスでやりとりすることが多い。文字を書いて送れば話をするのと同じなのだ。
2人と父は次の日、電気屋に出かけ、父のファクスを買った。
父は優しいその次男の女性とのやりとりを思い出し、心温まる思い出ができたこと、これからの2人の幸せと自分との関わりを楽しみに生きられる予感などを思いながら、帰路に向かう。
その後のことは想像だが、次男は郷里で結婚式を挙げ興味津々の親戚の人々にお披露目をし、彼女を見た者たちから、心からのお祝いをいただいたことだろう。そして時折次男夫婦は、郷里にも頻繁に足を運ぶことだろう。
時には父は次男夫婦の狭い家にも出向いて、楽しい日々を過ごすことができただろうと思う。
古い映画を見ると、今はもう亡くなっている俳優ばかりだが、心打たれる作品だ。
プライムビデオやYouTubeなどを見て、コロナの自粛生活が楽しくなって来た。
これは、うちの息子に感謝しなくちゃ。
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