新型コロナウイルス被害に対する対応で、知事や市町村長の「本気度」が試されています。
「宮本市長の名前が全然ニュースに出て来ないね」「10万円について、市に寄付してください、という話(コロナ基金)や、オンライン申請がダメになったので郵送による申請にしてください、という、ネガティブな話でしか習志野市の名前が出てこない」という市民の声も聞かれます。
市民の方からの投稿をご紹介します。
やっぱり、ね?
兵庫県加西市で、「市の職員は10万円はき出せ」と、コロナ基金設置
習志野市長はなぜ、「新型コロナウイルス感染症対策基金条例」を、議会の議決も経ずに早々と専決処分で制定したのだろう。給付金支給も独自の支援策も固まらないうちに、やることが逆なのではないか、という批判が出ていましたが、兵庫県加西市からはこんな話が聞こえてきました。
こちらは(習志野市と違い)市長の専決処分ではなく、ちゃんと臨時議会を通して制定したようですが、何と、市の正規職員600名が受け取ることになる給付金(例の一人10万円)を、この基金に吐き出させることを前提としているのだとか。基金の積立金として7750万円を予算計上したが、その内6000万円(77%)が職員からの「寄付」(10万円×600名)、残る1750万円を市民からの寄付や市幹部、市議の報酬カットなどでまかなうというのです。同市の市長は「寄付は強制ではない」と言っているそうですが…。
強制ではない、と言っているけど…
こうなると「基金」というのは、市職員から給付金を召し上げるための道具立てなのだなと言わざるを得ませんね。寄付は強制ではない、といっても、お断りするとそのあと、どうなるのか。当然、いろいろ隠微な嫌がらせがあるわけですね。
感情論はこわい
これは「市民は皆、コロナで困っているのに、市職員は収入が減るでもなく、ノウノウとしているのだから、給付金など取り上げていいのではないか」という「市民感情」をくすぐろうとしているのでしょうが、本当に市職員はノウノウとしているのかどうか、どうぞ皆さんの目で直接確かめてみてください。過労死ラインの残業をさせられている職場もあれば、非正規の職員は月曜から金曜までフルタイムで働いても、月給たった12万だそうです。
「感情」は時として、冷静な判断を誤ります。
こんな現実もあるそうです。(5月29日毎日新聞より)
板挟みで「心がおかしくなりそう」 給付金窓口で矢面に立つ派遣職員の叫び - 毎日新聞
新型コロナウイルスでさまざまな不安が広がる中、人々の敵意や不満が顕在化している。いつの世も、そのはけ口となるのは立場の弱い人だ。関東地方の...
毎日新聞
(NHK newswebより)
コロナの感染拡大で「非正規公務員」は… | NHKニュース
【NHK】「給付金の申請が殺到し残業は増えたが、時間外手当は一切なかった」「公立病院の看護師で感染リスクに恐怖心はあるが懸命に働い…
NHKニュース
10万円は、早く使うことが肝心
それから、もう一つ考えておかなければならないのは、今回の一人10万円は「休業補償金」ではなく、緊急経済対策だということです。休業補償金であれば、なるほど減収もない公務員は受け取る資格がないかもしれません。しかし、今回の一人10万円は、素早く有効需要を喚起して、景気を下支えしようとするものですね(経済学の教科書に「乗数効果」なんていうグラフが出ていたのを思い出してください)。肝心なことは、もらった10万円を早く使うことです。とりあえずタンスにしまっておいて、使い道はよく考えてから決めようというのでは、コロナ不況対策の時期を逸してしまいます。
金が天から降ってくるのではない。将来、自分に負担がかかってくる。
そして、もう一つつけ加えれば、10万円は天皇が皇室財産を処分して配ってくれたわけでもなく、安倍家の私産から出たわけでもなく、赤字国債という形で将来の自分に負担がかかってくることも忘れてはいけないでしょう。まるで天から金が降ってくるかのように考えて、あれを召し上げて基金にしよう、などと考えるのがいかに変なことなのか、よく考えてみましょう。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6363328
当局は「強制ではない」と強調しているようですが、非正規は会計年度ごとの任用になりましたから、寄付しなければ来年度、更新してもらえないのではないか、と心配するのは誰しもですよね。
こういうことが他市に拡がらないよう、そして加西市長が撤回するよう、引き続きウォッチしていきましょう!