森喜朗氏の発言、「後進国日本」の生(なま)の姿を世界中に発信してしまいましたが、今後どうなるんでしょうか?
昨年婦人公論に載ったエッセーが、今評判になっています。
ジェーン・スー「今は昭和95年? 女も若手もお飾りでしかない日本の政界」
トコロテン方式に乗れるのは
新内閣の写真を見て、「昭和95年だなぁ」とため息がこぼれた。最高齢は79歳。60歳以上が過半数を占め、おじさんというよりおじいさんばかりの燕尾服軍団だ。若手と言えるのは小泉進次郎だけで、女性は2人のみ。
昭和を思い出したついでに平成元年の宇野内閣を画像検索してみると、これまた昭和の趣だった。
その前の竹下改造内閣も言わずもがな。女性はひとりもいない。こうなったら全部見てやろうと首相官邸ウェブサイトで歴代内閣のページをクリックすると、インターネット黎明期を思い起こさせるほど古めかしい文字だらけのページが出てきた。予算が少ない市町村のサイトのほうがまだマシだろう。
写真が掲載され始めたのは昭和20年8月発足の第43代東久邇(ひがしくに)内閣からで、当然だが全員男。日本軍があった時代なので、陸軍大臣と兼務の首相と海軍大臣の2人は軍服らしきものを着ている。
敗戦後、昭和20年10月発足の第44代幣原(しではら)内閣では、のちの総理大臣、吉田茂が外務大臣を務めていた。国会議事堂を背に屋外で撮影された白黒写真は、75年後に発足した菅内閣から女2人と若手1人を画像修正アプリで消しただけのような印象。ああ、この国はずっとこうだったんだよな、女も若手もお飾りでしかないのだなと、私は改めて肩を落とす。
佐藤内閣、田中角栄内閣、中曽根内閣と飛ばし飛ばしに見ても、印象は変わらない。写真だとよくわかるが、何代か前のなんとか大臣がのちの総理大臣になるパターンばかりだ。トコロテン方式で、おじいさんたちが代わりばんこにバトンを渡している。
初めての女性閣僚の登場は、昭和35年と思ったより早い。私の記憶には、平成元年の第一次海部内閣が強く残っている。言わずと知れたバブル時代。前任が女性スキャンダルで辞任したため後任となった森山眞弓と、初の民間人女性閣僚である元毎日新聞記者の高原須美子。森山は女性初の官房長官でもあるが、以降、現時点まで女性がこの座についたことはない。
女性閣僚数の最高値は、平成13年4月発足の第一次小泉内閣の5人。いま振り返ると、新時代のワクワク感を演出する装置に使われた気がしなくもない。小泉内閣は第三次まであるが、女性は2人に減っている。
第一次小泉内閣を除けば、まるで規定人数があるかのように女性閣僚の数はほぼ1人か2人。ここまでくると、功績や能力で選ばれているのではなかろうことが嫌でもわかる。トコロテン方式の流れには、誰一人乗っていない。総議員の女性比率を考えればこうなるのは仕方がない、とは思いたくない。国民の半分は女なのだから。上から変えていかないでどうする。
心底くやしい。私は傷ついてもいる。こういうもんだと、なんの疑問も抱かなかった過去の自分にも腹が立つし、諸外国の政府の写真を見れば虚しさが募る。一足飛びに北欧レベルまでとは言わないが、後退すら感じる重い空気はどうにかならないのか。
選挙権を得て以降、私はほとんどの選挙で投票した。その結果がこれだと思うとやるせない。市井に目を向ければ、約半分の女たちが雇用の調整弁となる非正規雇用だ。女たちは上から下まで、出世のトコロテン方式から見放されている。つまり、声は届きづらい。
正攻法ではダメだとは思いたくないのだが、それは甘えなのだろうか。答えはまだ出ていない。(以上、「婦人公論」より)
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https://www.yomiuri.co.jp/national/20210210-OYT1T50135/
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きれいごとで糊塗するのではなく、「従軍慰安婦」から何も変っていない変態の国であることを、この機会に世界に知ってもらった方がいいのではないでしょうか。