(FNNニュース)
“財政難”で一部“バス停止の街” “ビジネスクラス”に怒り 市役所エスカレーターも停止
「ずうずうしい」、「ありえなーい! まったくありえません!」と憤りの声が上がるのは、各地で判明する自治体の長らによる高額な海外訪問。
富山・高岡市でも、9日から市長ら6人がアメリカを訪問。
そのうち4人の飛行機の座席はビジネスクラス。
1人当たりの旅費は、エコノミークラスを利用した前回訪問時に比べ、約6倍に跳ね上がっている。
この選択に高岡市民が憤る背景には、老朽化などにより、コミュニティーバスなど公共サービスの一部がストップしているという事情が...。
市民が不便を強いられる中、あと3日と迫るアメリカ出発。
憤る市民の声を追跡取材した。
市役所の1階から2階に上がるエスカレーター。
老朽化と転倒防止のため、2018年から利用を停止している。
そのため、高齢者も手すりをつかみながら、エスカレーターの隣にある階段をのぼっている。
高岡市民(50代)「高齢者用の相談をしたいときは2階だから、余計2階に行くためにエスカレーターはつけるべき。エレべーターは遠すぎて年寄りにはわからないし、階段だとのぼれないし、復活しましょうよ!」
また市民の生活の足として、低価格で利用できた地域のコミュニティーバスも、財政難を理由に運行を停止。
車の運転をしない高齢者の中には、移動手段が歩くしかないという人も。
高岡市民(70代)「わたしら車乗れない人間だから、やっぱ不便。いま高齢者が多いもんで、歩けるばっかの人間じゃない」
高岡市民「免許返納した方も増えてきているから、やっぱりそういう方たちはね、(バスが必要だと)言いますよね」
また、商店の客足にも変化があったという。
店の前にあったバス停がなくなったというスーパー。
買い物に来られないお客さんのために、社長自ら配達を行うようになったというが、それでもお客さんの数は減ったという。
五福商会 スーパー守山町店・浅野正幸社長「(コミュニティーバス廃止は)足の悪い人とか歩いて来られないもんだから、お客さんが少し減って、にぎわいが減った」
高岡市では2017年、新幹線整備をめぐる過度な投資などで、約40億円の財源不足が判明。
現職の角田市長は、これまで財政健全化を推し進めてきた。
そうした中で噴出した、アメリカ訪問でのビジネスクラス利用。
出発があと3日に迫る中、市長はビジネスクラスからの変更を考えていないのだろうか。
角田市長からは「今回は旅費支給条例に照らし、公務の内容や飛行時間を考慮してビジネスクラスを選択しています。11月に予定している台湾訪問については、同じ理由から判断し、エコノミークラスにて訪問予定です。本市の国際交流は進化できるよう全力で努めてまいります」とコメントが届いた。
高岡市民(70代)「(アメリカ訪問で)仕事つかんできて還元されるなら、しっかり勉強してくれたなと思えるものがあれば、あとから(ビジネスクラスでも)よかったのかなと。今の時点ではちょっとね」
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