獄門島 | ||
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読了日 | 2000/09/20 | |
著 者 | 横溝正史 | |
出版社 | 角川書店 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 262 | |
発行日 | 1999/2/10 | |
ISBN | 4-04-130403-2 |
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の作品を初めて読んだときのことはなぜか忘れられない。講談社のロマンブックスで、昭和30年代初めの頃、新書版の表紙がビニールコーティングがされており、当時としては洒落た装丁だった。
僕の親父は和裁職人で、その頃はまだまだおしゃれの為の和服など着る人は少なく、仕事は暇で貧乏だったから、当然のことながら僕も小遣いに不自由していた。
そうした環境の中で新しい本を手に入れるということは難しいから、手に入れたときの感動はひとしおだった。今では考えられない時代だったのだ。
当時僕は横溝作品をどういう順序で読んでいたかは、全く失念してしまったが、神田の古本屋街に行く機会があったときは、安い本を夢中で探して歩いた。
さて、この作品は、「キチガイじゃが仕方がない・・・」という和尚のセリフを後に金田一が理解するところで、他にも巧みに施された伏線が、明らかになり、物語の構成の見事さに興奮した。
映画や、ドラマになったものを何度も見ており、結末の分かっている今読んでも、違った意味で興奮する。これこそが探偵小説だと思うのだ。
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