隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0465.レイン・レインボウ

2004年01月06日 | サスペンス
レイン レイン・ボウ
読了日 2004/1/6
著 者 加納朋子
出版社 集英社
形 態 単行本
ページ数 275
発行日 2003/11/30
ISBN 4-08-774675-5

本書のようなタイトルは、初めから考えてあったのだろうか、とくだらないことを考えた。それぞれ虹の一色が付けられた短編が7編で虹を構成しているので、そんなことを思ったのだ。
こうした自然体で書かれたようなストーリーを読んでいると、著者は、もしかしたら読んでいる読者の僕たちよりも楽しんで書いているのではないかなどと、思ってしまう。
高校時代の同級生のチーズこと牧知寿子が死んだという知らせが、同じ同級生の片桐陶子から入った。告別式の日に渡辺美久は赤ん坊の美也を置いていくため、夫の文也に早い帰宅を頼み、出かけた・・・ここでは、幸せな結婚生活を送っている専業主婦の渡辺美久が長いこと思い込みを持っていたことが、その後、彼女の家を訪れた片桐陶子によってひっくり返されるというストーリーが語られる(サマー・オレンジ・ピール)。

こうして、牧知寿子の葬儀に参列した昔の仲間たちの一人一人のドラマが語られていく連作のような短編集だ。

初出誌(小説すばる)
# タイトル 発行月号    
1 サマー・オレンジ・ピール 2001年2月号  
2 スカーレット・ルージュ 2001年5月号  
3 ひよこ色の天使 2001年11月号  
4 緑の森の夜鳴き鳥 2002年3月号  
5 紫の雲路 2002年7月号  
6 雨上がりの藍の色 2003年4月号  
7 青い空と小鳥 2003年7月号  




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