隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2052.ラスプーチンの庭

2021年11月17日 | サスペンス

 

 

ラスプーチンの庭
読了日 2020/06/13
著 者 中山七里
出版社 KADOKAWA
形 態 単行本
ページ数 276
発行日 2021/01/29
ISBN 978-4-04-110905-2

 

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イカーがダメになって、脳梗塞にも罹ったので、いよいよ仕事からも離れることにした。
車がなくては日常生活にも困るのだが、すぐにどうこうできる状態ではなく、しばらくはその不便な生活を続けなくてはならない。簡単な買い物などは、近く(200メートルほどの坂下)のセブンイレブンで済ませるが、 ちょっとした買い物になると、2kmほどの所にあるスーパーマーケットに行く必要があり、歩いて行けない距離ではないが、年寄りの身には少し厳しい。
まして脳梗塞後の身ではなおさらだ。急に車のない生活になると、何をどうするにも勝手が違い、戸惑うことも多くなり、好きな読書も思うように進まなくなった。読書には別に車がなくても影響はないはずだが、日常生活にいろいろと不便をきたしていると、精神的な負担が関わりのないところまで影響を及ぼすようだ。

 

 

先に借りている本をまだ読み終えてないが、次の予約本の順番が来て、またまた借りることになった。 こういうラッキーなことはめったにあることではないから、有難くその幸運を頂戴することにしよう。
しかしながら、ブログへの投稿記事が2052だというのに、実際のノートに記した読書記録は2067とななっている。既に20冊近くの開きが出来てしまった。
大急ぎで記事の登録をしなければ、僕の頭は次々と読んだ本を忘れていく。
タイトルのラスプーチンとは、wikipediaによればグレゴリー・ラスプーチンと言い、帝政ロシア末期の祈祷僧で、ロシア崩壊の一因を作ったこと、その怪異な要望から、悪役としてその名をはせているらしい。
まさか中世の人間が現代にも影響を与えるはずはないが、比喩としてかかわりを持たせているのだ。
もちろん本書でもそのタイトルに用いられているように、物語の性質を現していることは間違いのないところだ。

 

 

視庁捜査一課で活躍する刑事・犬飼隼人は自身の娘・沙耶香(長い闘病生活を送っている)を見舞った際に、
病床で彼女の友人となった少年・庄野祐樹の事を知る。彼も彩也香と同様長い病院生活を送っていたのだが、突然自宅療養に切り替え退院することになり、1か月後に急死したという。
葬儀に参加した犬飼は少年・庄野祐樹の死体に奇妙な痣があることに気付く。同時期、同じ痣を持った女性の自殺遺体が見つかり、事件として本格的な操作が開始され、ナチュラリーという民間医療団体が浮かび上がる。
果たしてその団体の目的は?そこに隠された謎を解明すべく犬養の行動は意外な事実を知ることになるのか?
物語の意外な事実はどんでん返しの帝王の名を恥じることなく、今回も読む者の満足感を満たすのだ。

いろいろと僕の身の上に、不穏な空気が漂う気配がして、時々僕の寿命も割と早めに来そうな予感さえするこの頃、身の回りの整理をしたいと思う今、車のないことが余計に面倒さを思わせる。

 

 

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