杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

か弱き乙女2

2012年08月19日 | 日記
彼女は黙って寝そべっていた、
始めて見る私に度惑いを覚えている
ようだった。

目が不安げに泳いでいた。
下宿先の奥様とそのお友達ふたりを
交互に眺めて・・・

(この男の人は誰、悪い人じゃないの?)
身をすくめて訴えていた !

私は、彼女のいる2階の部屋に入って
彼女の姿を見ただけで涙が溢れてきた。

逢いたかった! 逢える筈のない人だと
諦めていた人が前にいる、
そんな感慨で胸が一杯になった。

女性3人を前に恥ずかしさを忘れて言葉が
詰まった、
涙が頬を伝わる・・・

(スコッチ!)胸の内で呼びかけていた、
彼女、姫ちゃんは、想像していたよりも
ポッチャリとして小柄だった。

命の瀬戸際をミ-ママちゃん達に助けられ
安住の地に身を置いている。

優しい人達に囲まれて地獄の修羅の記憶を
薄めてもらっている、
その目は徐々に落ち着いて、左右を見ていた
目が、私をじっと見るようになった。

家人に促されて、私は彼女の傍に坐った、
「姫ちゃん!」 愛しさが募る、
悲しみの過去が蘇る、
幾年月、苦悩の日々を重ねて来た事だろう !

彼女にもうひとりの彼女の面影が重なる、
長い年月である・・・
私の悔恨の懺悔を女性達は黙って聞いていた。

その目にキラリと涙が光っていた。

私を、非難を覚悟して、役所に恨まれても
行動に走らせるのは、このようなか弱きもの
へ 懺悔と反省が有るからなのである。

ポエムのシュークリーム
彼女が好きなものだと聞いて、
時々行く ポエム重信店で買って出向いた。

その家は、
名門校の道路沿いに在った、
真新しい邸宅はご主人の医院を兼ねていた。

ご挨拶を考えていたが、ちょうど診察中との
ことで、辞退する事にした。

私の娘 私のキャスタ-そして初めて出会った、
心優しき女性・・・

私は第一印象で、(何と チャ-ミングな女性
なんだ!) と思った、
その女性は、姿形と相まって心の純な人だった。

私は、心の中で、
自然に、チャ-ちゃんと呼んで見た。
爽やかで心地良い風が校庭から吹いて来た。

涙が涙を呼んでいる、
悲しみの涙は、嬉しい涙に代わっていた。・・・。。。

                            合掌


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