面をあげい！

我が会の役職に就いたと同時に生活が一変した。
とにかく、やる事が多い。

職務の事は勿論だが、仕事の面でも個人的な
相談事でも目の回る忙しさになった。

自分の悩み事を考える余裕さえなくなった、
良いことか悪い事かと聞かれれば ？
勿論良いことに違いない、有り難いことである。

ただし申し訳ないのは、今迄であればすぐ約束を
実行できたのだが、
此の頃は即座に対応できなくなった。
このことが誠に申し訳なく思っている。

これからの予定では、各役所へ書士会の会員の
ために、ご挨拶に伺う機会が増える事になった。
新たな出会いを兼ねて訪問する事に為ったのである。

早速、友が気を使ってくれる、
「親戚の者が、〇庁で部長をしている、是非
訪ねてみるがいい ！」

また別の人は、「〇〇市の〇〇 〇長を訪ねたら
良いよ、口添えしてあげるから ！」

みなさん気を使ってもらう事は誠に有り難いこと
なのだが、
どちらかと云えば、私は余り好きではない ？
人の力を利用して、便宜を図ってもらうことを
由としない性格・・・？

しかし、窓口で苦労する会員の事を思うと、
少しでも楽に成るのであれば、私事の好き嫌いは
抑えなければならない、
だから、私は訪問ご挨拶に回ることにした。

早速、１２日は〇〇副会長にお供して、南予の
〇〇先生をお訪ねする。
車中での多岐にわたる会話は、ことのほか楽しい、
人との出会い、新たな触れ合いを求めて南下する。

この近日、ギスギスした交渉ごとが続いた事も
あって、うんざりしていたところだったので、
息抜きには、タイミングの良い機会である。

高速道の熱風も〇〇先生の高級車には柳に風、
エアコンが程よい冷気を届けてくれるに違いない。
青く澄み渡った海原は、真夏日の陽射しは、
どんなエピソ－ドに結ばれて行くのやら ！？

友 Ｔちゃんと約束した宇和島行きも早急に予定
しなければならない、
今月の締切日を待って連絡させて頂く積りです。

緊迫したシナリオが近づいている、
お天道様の采配が、どう出るか ？
人を泣かせることがどんなものなのか ？
哀れな老人をいたぶる事がどんな結果をもたらす
ものか、

当事者たちは知る事になる。

私は、その召使、粛々とシナリオに沿って運命を
司る事になる。

“ 奢る平家久しからずや ”
冷徹な存在の判決が下る。

「皆のもの、面をあげい ！」
クライマックスの幕開きである。 ・・・。。。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 合掌