杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

介五郎

2012年04月15日 | 日記
灯篭の下、闇夜、
どちらが良いですかと聞かれても、
困りましたね。

昔の戦闘と違って近代戦は、
アメリカ軍のイラク侵攻作戦に
見るように ?

闇夜でも透視できる光学カメラで
敵を殲滅することが出来る。

こうなると昼夜を問わず
全体像がさらけ出されて逃げ場が
なくなる。
手も足も出ないという事になる。

・・・・・・・・・・・・・・・・

日頃は温厚で仕事も几帳面な町役人、
何処を取っても落ち度の無い宮仕え、
これが昼の顔。

ところが一転して夜は、
黒装束に早代わりの盗賊、
通名 夜叉の仙吉。

江戸は八百八町の裏表、

猪瀬橋の袂に河童の市蔵と云う
捕り手方 岡っ引きの父っつぁんがいた。

旦那 !
気をつけておくんなせぇ ?

一昨日は、
夕凪町の鍵屋がやられちまってぇね。

おう! そうだってね ?
ところでよ 父っあん、お前さん夕べは
何処にいなすった。

へえ、船宿 戻り川で五郎造と一杯やって
おりやした。

そうかい ! ところでよ ?
鍵屋女中お浜って女(あま)知っているかい?

ああ、少し歳の食ったいい女のことでしょ、

事件は、ここから大きく展開していく !?

岡っ引き市蔵と同心 野島介五郎の
取り手方探索が始まるのである。

夜叉の仙吉、痛恨の失敗を
やらかすことになる。

鍵屋女中お浜との逢瀬が命取りになる ?
二重証文を置き忘れてしまったのである。

悪い事は言わねえ ! 観念しな 仙吉 ?
いやさ、矢倉友之進 !

お天道様は、いつまでも見逃しちゃ
くんねぇぞ !

昨夜の雨で・・・
猪瀬橋界隈の桜の花弁も散っちまった。

黒く淀んだ逢瀬川の水が悪党どもの腹を
見透かすように、

音を立てて流れている。

野島介五郎の十手が光った。 ・・・。。。

                     合掌





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