杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

笹のトンネル

2011年11月29日 | 日記
人里離れた山間部の
里村に足を踏み入れた

家屋の少ない集落を過ぎて
更に登ると

軽自動車が一台どうにか
通れるほどの小道に行き着く

恐る恐るハンドルを握る

周囲から竹の笹が覆い被さる
まるで笹のトンネルである

数十メ-トル走ると
目の前の両サイド一帯に

道の両脇の斜面に
まっすぐ伸びる檜の群れ

樹齢どのくらいだろうか
うっそうと茂るは童話の世界

狭い道には枯葉が積もる
木の枝が車の腹をこすって鳴く

車を止めて下車した
静まり返った森の奥から
微かに猿の鳴き声が聞こえる

厳しい冬を前に
エサを求めてさ迷う 彼らの
必死の想いが伝わってくる

しかし、人間との共存は
彼らに叶えられることはない

イノシシと同じ運命の果て
嫌われて追い立てられて
はかない命を終える

山里の冬は
人間と動物達の出会いの場

すれ違うさだめに
手を差し伸べる物語はない

大きな湖に出た
空の青を反射して湖面が光る

陽光は万遍に生ある物に
行き渡ることばかりではない

土に生き 土に死す
形、違えども人も同じ運命

宇宙船地球号
小さないたいけな星に
共存する動植物の群れ

夢、稔る日は来るだろうか
漂う宇宙にひっそりと我等

四季折々の移ろいに
木々の成り立ちを思っていた

たまには人間社会を離れて
グリム童話の世界に
魔境に足を運んで下さい

生きる事は素晴らしい
森の精が迎えてくれる筈だ。 ・・・。。。

                    合掌



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