杉の子のひとりごと

私の交友録などを中心に,思いを綴っていきます。

白昼夢

2010年07月10日 | 日記
静かなある日の昼下がり、あるコーヒー屋さんで待ち合わせ。

談笑中の我々の席の真向かいに、いかつい大柄な男がふたり
席を取った、二人がけの別々の席に座ってこちら向き・・・
無言で、飲み物に口をつけているが視線は下向きのまま、
他人同士かと思っていたが、たまに何ごとか二言三言・・・
仲間内のようである。

しかし、私たちも話に夢中で、人どころの話ではない。
会話の拍子に、自然に姿が写るが、物静かな佇まいである。
映画の中に出て来る、主人公たちを尾行するマフィアか ?
お客のまばらな店内は、劇中劇のワンシ-ンそのものである。
これが映画であれば、女性のヒロインを巡って誘拐の場面かと
錯覚するほどのロケ-ションである。

私たちは、用件を済ませて外に出た。
相方に、「お二人さんの人相を見たかい ?」 と訊ねてみた。
「大陸の方の人みたいですね ?」 特徴のある顔立ちなので、
記憶に残ったようである。

「誰かに尾行されているような感覚ですね ?」 「指令を出した
のは、誰かな ?」
「もしかして、〇〇さんかな !」 有り得るかな ?
名前を挙げられた〇〇さんは、いい迷惑である !
二人は、期せずして店の方に視線を向けた。

大男ふたりが、ガラス越しに、こちらを見ている !
やはり、ただ事ではない、
二人は、急いで一台の車に飛び乗った、「急げ・・・!」
彼らも、慌てて駐車場の車を発進させた、 「キ-・・・!」 
タイヤをきしませて、追跡が始まった !?

「おお !」 何たることか ? これは夢か ? 現実か ?
国道でのカ-チョイスが始まった ! 猛烈に飛ばす2台の車に
パトカ-が気が付いた、赤色等を点灯しての追跡劇が始まった。
私は、助手席で足を突っぱねて座席をやや後ろ向きに倒す。
これは大変だ ! 生きた心地がしない ?
知らぬ間に、高速道に乗っている、周囲の景色が猛烈な勢いで
後ろに吹っ飛ぶ・・・!?

パトカ-は3台に増えている、「ああ ! 何たることか ?」
ふたりの車が追い越し車線を猛烈な勢いで追い越して行った。
パトカ-が追い越しながら前に割り込んできた・・・!
挟み撃ちである・・・万事窮す !?

警官が運転席と助手席の窓から合図を寄越した、
ガラス窓を下げた・・・腰のフォルダ-からピストルを抜いた。
「手を上げろ !?」 「わあ !」 両の手で思わず顔を覆った。
引き金が引かれた ! 「おお ! 神よ !」 その瞬間・・・!
猛烈な勢いで顔に冷たい水が襲い掛かった・・・
ピストルと思いきや、水鉄砲ではないか !?

ハッ ! 私は我に帰った、ウエイトレスが叫んだ ?
「すみません ! 申し訳ありません !?」 私は何が何やら
判らない ?

私は友達を待つ間、どうやら、うとうとしていたようである ?
お客さんのところへ、お盆に載せた水を運んでいるところに、
外から入った二人連れのお客さんと接触したようで、 その拍子に ?
ウエイトレスの水が、私の顔に掛かったのである。
彼女の説明で、事情が判った !?

席に着いた当事者の男達を見て・・・私は思わず叫んだ 「わあっ !」
なんと、カ-チョイスして追っかけて来た、夢の中の男達そっくりの
人間が、そこに居た、黙って座っている・・・
子供の頃、村祭りのねり (いろいろな芸事) に出てきた !
大(だい)ばん・・・(北方系の独特の大きな仮面の男) そっくりの顔 !

夢と現実の男ふたり、しっかり脳裏に刻まれた・・・ 
(何故 ! 男なんだ !) せめて昭和の女性で良いものを・・・。。。

                          合掌


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