天空の土木作業

鉄道模型レイアウトの制作記録

小湊鉄道 いすみ鉄道

2018-10-16 | 日記
去年の夏の旅行メモが残っていましたので、まとめてみます。

毎年、お盆前後にある館山出張。内房線から、外房線から、バスからと様々なルートを辿りましたが、今回は前日を移動日に当て、小湊鐵道といすみ鉄道を利用した念願の房総半島横断ルートで入ることにしました。
平日だったので、いすみ鉄道のキハ28、キハ52が運用に入らないのはわかっていました。ですから、乗り換え時間が出来るだけ短いスジで移動することにします。今回はとりあえず乗るだけです。



お盆期間でしたので、京阪、近鉄とも座って移動出来ました。京都駅に到着したとき、在来線を見ますと何となく違和感があります。205系が止まっているのです。3月のダイヤ改正で阪和線から205系が撤退したのは知っていましたが、奈良線に来ているのは知りませんでした。いっそ、帯をウグイス色に塗ってくれれば、被写体としてとても面白いでしょうね。

新幹線はグリーン車を用意していただいていましたので、久しぶりにグリーン車を満喫させてもらいました。京都発車後に喫煙コーナーから移動してきましたので、座席には紙おしぼりが置かれた状態になっていました。私も乗務員時代、繁忙期にはこのような横着をしていましたので、気持ちは良くわかります。
京都で買った自由軒のお弁当を食べます。自由軒自体、決して美味しいとは思っていないのですが、何だかついつい食べてしまいます。このお弁当は初めて食べますが、ご飯はベチョベチョ、コロッケはパッサパサでした。ただ、自由軒だからこんなもんだろう、という予想の範囲内なので何だか納得してしまうのです。



食後はゆっくり読書をしてグリーン車を満喫します。いいものです。快適ですからいつもより早く着いた気がしました。

切符は東京乗り換えになっていましたが、当然、歩く距離が短い品川で乗り換えます。品川での新幹線と横須賀線の乗り換えは本当に便利です。品川からは内房線直通の快速に乗り込みます。この後に成田エクスプレスがあるようで、スーツケースを持った外国人が沢山います。何が原因かわかりませんが、私の乗る列車は10分ほど遅れているようで、向かいの東海道線下りは30分遅れているようです。放送でしきりに、次の列車は成田エクスプレスではない旨を案内しています。やがて君津行きが入線、グリーン車に乗り込みます。7割りくらいは乗っていました。Suicaではなく切符のグリーン券でしたので、ランプが切り替わっていないことを確認してアテンダントがやってきました。私のグリーン券は『東京️-千葉』。これを『品川️-五井』に変えてほしいと告げると、何やら困り顔。アテンダントは『品川️-千葉』か、『東京️-五井』なら変更できるが、両方を変えることは出来ないと言います。では、どうしたら良いかを尋ねると、自分は東京駅で交代なので次に聞いて下さいと告げ、慌てて乗務員室に向かいました。



東京駅で多くの乗客が入れ替わり、グリーン車は3割くらいの乗車率になりました。
交代したアテンダントが検札にきます。もう東京駅を発車した後ですが、品川から乗っている旨を告げても、やはり対応が難しいらしく、そのまま五井までの変更となりました。
本来ならハイボール片手にほろ酔い旅行といきたかったのですが、この日は朝まで飲んでしまい気分が優れず、お茶だけで済ませています。せっかくの快適なグリーン車での移動ですのに、勿体ない話です。
総武快速線は新小岩まではよく利用するのですが、その先に乗ることはあまりありませんので、グリーン車からの景色を楽しみたいところでしたが、まあここでもほとんど寝てしまいました。
気が付けば千葉駅を過ぎていて蘇我駅でした。危ないところです。
この列車は五井到着1302。終点までいく上総中野行きは1344発なので、時間に余裕があり、食事を取ることも出来ますが、どうせなら途中駅で降りてみたいとも思いましたので、1本前の1307発上総牛久行きにのって段落ちすることにしました。時刻表を繰っている間に、五井駅に到着です。



跨線橋を上がり、連絡改札へ。券売機で切符を買います。往復割引やら、いすみ鉄道との連絡割引やら、いろいろ企画切符があるようでしたが、5分しかなかったのでとりあえず牛久までの切符を買い、ホームに降ります。構内の気動車群を1枚撮影したところでジリリリリとベルが鳴り、列車に飛び乗りました。
ガラガラガラと思い音を立ててドアがしまり発車。気動車の旅がスタートです。
列車は単行で、立ち客が出るほどの乗車率。普段使いの人が半分、観光客が半分ほどでしょうか。ガイドブックやらを見ている人も多いです。千葉駅からほんの20分くらいで、このローカル感が味わえるのは、私みたいな人間にはいいスポットだと思います。クーラーは付いていますがさほど冷えてなく、逆にそれくらいが心地よいです。ディーゼルの香り、振動、いいですねー。あっという間の30分、上総牛久に到着です。



2面3線の立派な駅です。駅前からは羽田空港行きや横浜行きのバスが発着します。そんなことはさて置いて、ここで食糧を確保しませんと、この先は乗り換えばかりでいつご飯にありつけるかわかりません。駅前にいい雰囲気の蕎麦屋さんがありましたので、しめたと手を打って入店しましたが、ご夫婦お二人で切り盛りしていて、40分以上は掛かると言われましたので諦めました。言い訳をする時間はあるようです。もう一軒ある中華屋さんは閉店。駅前の国道まで出ましたがコンビニは無く、遠くにファミレスがありましたが歩いて10分は掛かりそうです。失意のうちに駅へ戻りました。
振り返ると商店街のアーケードには「南市原まちづくりナウ」と書かれていました。ツイッターの文面の走りはここのようです。



缶コーヒーと煙草で空腹を癒し、上総中野行きに乗車しました。こちらは2両編成、まあまあ乗っています。
途中、後ろ向きに走ってくるトロッコとすれ違いました。「里山トロッコ」というみたいですね。こんな列車が走っていること自体知らなかったので、とても驚きました。調べてみると2時間くらい早くに来ていれば乗れていたこともわかり、がっかりです。いすみ鉄道のことばかり考えていたのが仇となりました。いつも言いますが、本当に計画性の無さで損していると思います。



だんだんと山間の風景になっていきます。ああ、ここをあのトロッコで走れば楽しかっただろうなとまたまた後悔です。乗客がだいぶ減ってから、社内検札がありました。切符の発券もしています。途中駅から乗ってきた地元のかたと親しげにお話しされています。いい雰囲気ですね。終点のひと駅手前、養老渓谷駅でほとんどの人が下車しました。紅葉の時期には大層賑わうらしいです。夏場はどんな目的でしょうか。
車内が寂しくなった気動車は最後の力走をみせ、15時ちょうどに終着の上総中野駅に到着です。



山間の静かな上総中野駅、、、を想像していたのですが、何やら観光客で賑わっています。マイカーで駆けつけてローカル線の風景を楽しまれているのか、これから鉄道を利用するのかはよくわかりませんが、半分くらいはマイカーでしょうか。わずか2分の乗り換えですので、駅舎を見ることもなく、隣のホームの列車に乗り込みます。私鉄ディーゼルカーが並ぶこの光景、何十年も前にタイムスリップしたような、社員の中に吸い込まれたような、それくらいインパクトのある現実が目の前にあります。わずか数十秒しか見れませんでしたが、来て良かったと思える瞬間でした。



乗り込んだのはキハ20 1303。この車両の存在は知っていましたので、キハ20が来た!と騙されることはありませんでした。車内はまだまだ新車の感じが漂う綺麗なものですが、本当によく外見を似せているなと感心します。
走りは軽快そのもの、滑るように走ります。途中、徐行してなにやら池のほうを見ろというアナウンスがありました。池のほとりにはムーミンのキャラクターが何体か置かれていて、みなそれを写真に収めていました。なぜムーミンなのかは何かの記事で読んだことがありますが、別にこの地だからどうこうという理由はなかったと思います。しかし、ムーミンや菜の花やと観光鉄道の要素を濃くしたことで廃止の話は無くなり、そこからキハ52、キハ28を導入してなお集客しているのですから素晴らしいことです。



列車は大多喜駅に到着。この列車は時刻表上では大多喜行きですが、ここで10分停車して同じ車両が大原行きになります。ただ、上総中野から車体の行先は既に「大原」になっていました。
そしてここにいました!キハ28です。残念ながら顔は蔵の中に隠れて見えませんが、一部を見ただけでそれはもう紛れもないキハ28。やはり、一度乗ってみたいですね。そして連結されているのはキハ52!せっかく導入したキハ52も、修繕が出来ず廃車の危機となっていたところを、クラウドファンディングで1000万円を集めて修復されたという記事を読みました。愛されているのですね。そして、いすみ鉄道や鳥塚前社長の取り組み、姿勢に感服いたします。そのおかげあって、こうして今の時代でもこの車両たちを見ることが出来る訳です。目に焼き付けるように国鉄型車両を見つめます。



再度、大原行きとなったキハ20 1303に乗り込みますが、ここでややこしい仕事のやり取りが始まり、あっけなく大原に着いてしまいました。残念です。
大原駅でJRの改札に向かいますと、結構人がいて賑やかです。放送でも、次のわかしおは満席だとか、上総一宮からも自由席を連結するだとか、いろいろ言っています。さすが海水浴シーズンの房総特急、すっかりバスとマイカーにシェアを奪われてますが、この時期だけは存在感があります。27分の乗り換えで普通に乗る予定でしたが、まあちょっとだけ特急に乗ろうと、15分前の「わかしお11号」に乗りました。終点の勝浦までは10分ちょっとの移動ですが、特急を満喫します。



勝浦では「BOSO BICYCLE BASE」の受付所みたいなところを見つけました。209系を大胆に改造した房総バイシクルベース。いろんな商品が発売されているようで、一定の支持を受けているのでしょう。私が乗務していたころの寝台特急「日本海」に連結された、マニ50改造の「日本海モトとレール」号を思い出しますが、さすが東日本、各所スマートです。勝浦駅の構内にはSNS映えを狙ったようなアイテムが陳列されていて、これも面白いです。
約30分の待ち時間で本来乗る予定だった普通列車に乗り込み、安房鴨川1714着です。



安房鴨川に来るのは2年ぶりくらいでしょうか、夏はやはり活気のある街です。このまま3分の接続で館山方面への列車に乗っても良かったのですが、明日の準備やらで買い物があり、鴨川で1時間弱の時間を取りました。
駅前のスーパーで買い物し、何か食べるにはちょっと足りないくらいくらいの時間。今朝がたの飲み過ぎであれだけ気分が悪かったのに、この時間になるとケロッと忘れてしまうのはいけませんね。食事は館山でとるとして、軽くハイボールとつまみを買おうとコンビニタイプの売店に行きますと、なんと、この時間でも駅弁がひとつ売ってました!老舗弁当店、南総軒の「あわびちらし」です。209系のボックスシートに乗り込むやすぐ、包み紙をはがして食べ始めました。シンプルなお弁当ですが、朝の新幹線以来なにも食べてないことも相まって、まあこれが美味しいこと美味しいこと。具材とすし飯が絶妙に絡み合います。ハイボールもグビグビいってしまいます。しかも、交換で停まった南三原駅は、私の乗る先頭車の降りてすぐのところに灰皿があり、喫煙まですることができました。食に酒に煙草、たまりませんねー。予想もしていなかった区間で大満喫して、目的地の館山に到着です。



お弁当を食べたので、夕食はがっつり食べられるわけでもなく、かといってほんのちょっとつまめるようなお店を知っているわけでもなく、結局ホテルの部屋でテレビ見ながらチョビチョビやってましたが、せっかく知らない土地に来たのだからと街を歩きます。けっこう沢山、飲み屋さんがあることに驚きます。そして、多くは車で来て、入店していきます。後で知りますが、運転代行は充実しているそうで、車で飲みに来て代行で帰るのが当たり前なのだそうです。往復タクシーよりも安いのだとか。いつしか海まで来ましたので夜の砂浜を散歩します。しかしすぐ飽きて、また駅のほうに戻りますが、途中で浴衣を着たマネキンが置いてあるのをみつけ、面白半分にそのお店に行きました。店内は30名は十分入れるような大きなスナックですが、この日はママさんお一人でされていて、客も私だけでした。そこで先ほどの代行事情や、館山の産業、歴史なんかをたくさん聞かせてもらいました。これだから知らない土地のスナック巡りは辞められないのです。そして、お酒も辞められません。上機嫌で1日を締めくくります。



翌日は館山を21時15分発の千葉行きに乗って2時間半近く209系に揺られました。ここでも灰皿にありつけることができて、意外に苦になりませんでした。そのあとは総武線で移動して新小岩で飲み、銀座のホテルに泊まります。
翌日、仕事が終わって帰るまでの間に少し時間がありましたので、JAM・鉄道模型コンベンションに初めて行きました。
雑誌で見るレイアウトを実際に見ることが出来たり、新しい発見があったり、見たことないパーツを見つけたりして、それなりに楽しかったです。レイアウト作りの参考になるような個所をたくさん撮影しました。
ただ、来年も行きますかといわれると、多分行かないでしょう。レイアウト派の私には、そんな感じのイベントでした。



7月の中旬から働き通しの毎日でしたので、疲れはしましたがとてもリフレッシュ出来た房総の旅。もう一度訪れたい、小湊鉄道といすみ鉄道でした。










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