天空の土木作業

鉄道模型レイアウトの制作記録

山セクション21

2014-02-26 | レイアウト
鉄道鉄橋には走行するためのレールと共に、ガイドレールや歩み板が設置されています。

KATOやTOMIXの製品でも、新しいものにはこれらが表現されていますが、ロングセラー商品には表現されていないものもあります。
模型的にはやはりあった方がより「鉄橋らしさ」が増すと思いますので、レイアウトの大鉄橋に取り付ける事にしました。

大鉄橋はKATOの「プレートガーター橋」と「デッキガーター橋」、コスミックの「上路式トラス鉄橋」「デッキガーター橋」を組み合わせていますが、そのうち、ガイドレールと歩み板の表現があるのはKATOの「デッキガーター橋」だけです。

歩み板は鉄板であったり、木の板であったり、網状になった鉄製のものであったりとたくさんの種類がありますが、網状のものであれば下が透けて見えて面白いと思い、それに使える素材を模型店で探しました。



戦艦模型のコーナーで見つけたのが、モノクロームというメーカーから発売されている「1/700 現用空母 手すり・落下防止柵」という商品です。
実に細い柵が表現されています。
続いてミリタリーコーナーで見つけたのが、ファインモールドというメーカーから発売されている「AG07 ステンレス帯金015 長穴幅狭」という商品です。
こちらは戦車のキャタピラに使うものでしょうか、よく判からないのですが、Nゲージに使用すると鉄板のように見えます。



線路の内側にガイドレールとして枕木から引き抜いたフレキシブルレールをゴム系接着剤で貼り付け、その内側に空母の手すりを貼り付けます。
2列貼り付けてちょうどいい幅になりました。
歩み板があるのと、やはり引き締まって見えると満足しています。



種類を変えてステンレス金帯を同様に貼り付けました。
空母の手すりより、こちらの方が歩み板のイメージに合うかもしれませんが、歩み板にも様々な種類がありますので、見る人によって感想も様々かと思います。



はみ出した接着剤を剥がし、エアブラシでウッドブラウンを吹き付けました。
手すりの方は存在感が薄くなってしまいましたが、金帯の方は良い感じに仕上がったのではないでしょうか。

このレイアウトには既存の鉄橋があと3本掛かっていますが、これらにも歩み板を付けたくなります。
しかし、金属製のパーツは御値段もそこそこしますので、この大鉄橋の歩み板だけで4,000円近い材料費を考えますと、躊躇してしまします。

ちなみに、金帯は側溝の蓋としても使えそうなパーツです。駅構内など、目立つ所であれば使っていきたいと思います。

山セクション20

2014-02-22 | レイアウト
鉄橋の位置も大まかに決まりましたので、その周りの作業です。

橋脚はKATOやTOMIXの製品を加工して使用しましたが、鉄橋のり入口となる橋台は悩みました。
KATOもTOMIXも「橋台」という製品は出ていません。グリーンマックスの鉄橋セットに入っているものは奥行きが短く(薄い)、トミーテックのジオコレ製品も小さくて使えそうにありません。
プラ板か石膏で自作しようと思っていましたが、のっぺらぼうな感じになりそうなのと、それなりの高さが必要なので丈夫さも求めるとなると、なかなか決定打を思いつきません。



そんな時、TOMIXの「ガーター橋」に目が行きました。
鉄鋼の表現が何となく使えるかなと思い、2つを向かい合わせにしてプラ板を足し、サーフェイサーを吹きつけましたら、まあ「橋台」に見えなくもないものが出来上がりましたので、これを使用することにしました。高さもあり、強度も十分です。



今は全てむき出しの状態で、良く見ると「橋台」としては矛盾していることが沢山あるのですが、3分の2近くが斜面に埋まりますので、上手にごまかせるのではないかと思っています。



川に沿って非電化線が走りますので、その箇所を製作します。
「川沿いの線路」というと、関西人の私は真っ先に山陰本線の嵯峨野を思い出します。
私が撮影した時は既に新線に切り替わっており、トロッコ鉄道としてデビューした頃でしたが、川沿いを唸りながら走るDE10はカッコイイものでした。
その頃の写真を見ながら、川沿いがどんな感じかをイメージし、コンクリート法面を作ることにしました。
ゴムで型を作り、石膏を流してできた法面をサーフェイサーで着色しています。



傾斜があるのでブロック同士の間に隙間が空いてしまいますが、ここは後で石膏を流す予定です。



この先の地形を作り易くするため、川の水が流れる箇所を塗装しました。
橋脚が不自然な場所になるべく来ない様にしていきますが、やはり何箇所か無理が生じてしまいます。
それでも、川の色を塗っただけでグッと実感的になり、製作意欲も大いに沸いてきました。

川はもっと非電化線に近い所を流れるつもりでしたが、これ以上近づけるともっと不自然な川の形になりそうなので、ここらで妥協します。
いつかの山陰本線のように、川沿いを走るキハ181系「あさしお」キハ58系列「丹波」などで楽しみたいと思っていましたが、本線の大鉄橋が近すぎて、どうもあまり目立たない箇所になりそうです。

街セクション3

2014-02-14 | レイアウト
街セクションと駅の上り方部分の作業です。




サブテレインシステムで作っていた勾配を取り払い、TOMIXの製品に交換しました。
思っていたよりも緩やかな勾配で本線をオーバークロスできそうです。
線路はウッドブラウンをエアブラシで塗装しましたが、レールへの喰い付きが悪く、そのため、余分に塗料を吹き付けた為、バラスト部分への塗装が濃くなりすぎてしまいました。
また、TOMIXのカント付きレール自体が、濃いめの灰色で形成されているので、ウッドブラウンではコントラストが強く出過ぎて不自然な感じになったと思います。
エアブラシは再度、挑戦しようと思います。



本線から駅へ向けての分岐部分です。
下り本線は上り本線を平面クロスで跨ぎます。
上り・下りとも、この先を完全選択式のポイントで結べば、上下どちらからも出し入れ出来る配線になると思い、製作しました。
しかし、完成してから眺めてみると、あまりこの様な配線は国鉄・JRには少ないようにも思います。
どちらかというと私鉄線で良く見るような配線です。



気になって図にしてみました。ポイントレール3か所を全て完全選択式にすれば、片渡りポイントの組み合わせで電気配線的に何の問題もないことに気付きました。
下り線を走ってきた列車は一旦上り本線に渡り、分岐していくこの配線の方が落ち着いて見えいます。
ただし、この場合は全て完全選択式のポイントレールを使用しなくてはなりませんが、旧製品のポイントレールが多数手元にありましたので、今回は変更せずに進めていくことにします。



本線から分かれた2つの線を駅に向けて走らせます。コルク道床を敷いて、PECOのフレキシブル線路を敷きました。



駅の手前に完全選択式のポイントレールを設置して合流させ、構内で再度分岐させます。
これで、上下どちらの列車も任意の線に進入することが、ポイントの切り換えのみで可能になりました。
線路は駅本屋で行止りになりますので、本線を下ってきた列車がこの線に入り、上り列車として折り返していくことが可能です。
ホームに掛かる線路はコンクリート枕木にしていて、手前の線路は木製枕木と区別しています。
この木製枕木の一番手前の線路は架線柱を立てず、車両の出し入れに使えるようにするつもりです。



駅側から風景を切り取って見てみると、本線が複々線のようで、京浜東北線と山手線をここに並べたくなりますが、完成すればぐっとローカルなイメージにするつもりです。
本線とは別に、右手に大きくカーブを描いているのは非電化線です。
リニューアルの際、非電化線のことをすっかり忘れていて、カーブがボードに収まらない事が後になって判り、継ぎ足す羽目になりました。
いつもながら計画性の無さに情けなくなります。



気晴らしに183系を運転しました。
TOMIXの485系やEF81などは、スノープロウが低い所についていてレールの繋ぎ目に無理な段差があると突っ掛かります。
ドキドキしながら運転しましたが、スムーズに走行してくれました。
それにしてもこの編成は、3両でコンパクトに運転ができ、7両でも運転できて、さらに顔が4種類もあり、遊べます。

駅セクション9

2014-02-01 | レイアウト
プラン変更前の「駅セクション」は、幅600㎜のボードを目一杯使用したもので、ホームは3面、中線や切欠き(「欠き取り式ホーム」という言葉もありますが、一般的には「切欠き式ホーム」のようです)線を含めると、10線にもなる巨大なものでした。
しかし、プラン変更でこの600㎜のボードの中に駅だけでなく、複線の本線と非電化線を通さなくてはならなくなりましたので、規模を縮小し、新たに配線を行いました。



画像はいよいよ解体を始める前の旧配線です。
大きな構内ゆえ、結局上下の本線部分しか作成することが出来ずにいました。
こんな大きな駅を作ることは、人生後にも先にも無いことだと思いますので、かなり名残を惜しんでから、ニッパーやペンチで解体を進めました。



新たな駅の配線を考えます。
ボードはそのまま使用しますので、全く新しい配線にすると、木工用ボンドで固着したコルク道床をリムーバーでゴリゴリと綺麗に剥がす必要があります。
その作業を極力省くため、手前半分の線路の位置関係をそのまま残すことを念頭に、配線を決めました。
ダブルスリップポイントを多用していますが、これは製作当時、完全選択式ポイントがY字ポイントとダブルスリップポイントしか無かったためです。
現在では、Tomixは全てのポイントレールが完全選択式にリニューアルされていますので、ギャップを組み込んだりスイッチを設置することなく、自由度の高い配線が可能です。
D.C.Cを組み込めば済む話なのでしょうが、さすがに全車両に組み込むのは困難ですし、いろんな方々の車両を持ち込んでもらいたいので、アナログのままです。



手前のホームから順に、上り本線2番線・上り中線・下り本線3番線(上り使用可能)・切欠き線(上下本線・非電化線使用可能)・非電化線(上下本線使用可能)・非電化線留置線・機関区となっています。
線路と線路の間隔は、KATOの標準仕様である33㎜にしていますが、後々架線柱との兼合いを考えますと、Tomixの仕様である37㎜にした方が良かったかもしれません。
ポイントレールは主に直線側を短くカットするなどして間隔を調整しています。
特に、切欠きホームに続く箇所のダブルスリップは、限界まで短くしました。
糸魚川駅のように、切欠きホームに単行の気動車が停車しているシーンを思い描いて作成しました。もし切欠きホームが非電化線専用のホームであれば、この箇所はダブルスリップポイントではなく、クロッシングレールで良かったのですがが、切欠きホームは一応、2両編成まで対応できるようにしましたので、大糸線などで見られた2両編成の115系なんかがここから本線に向けて発車していくシーンが再現できればと思い、手間はかかりましたがダブルスリップを組み込んで、それも実現できる配線にしています。
ただし、私は2両編成の115系を持っていません。



手前の左手から、上り本線・下り本線・非電化線の順に駅に向かってレールが走ります。
直線では無く、15度角度を付けて駅に進入することで、限られた直線区間で最大限にホーム有効長を稼ぐことができ、滑らかに列車が入線することが出来ます。



駅の反対側です。
PC枕木で上下本線を走らせています。
上下共に一本の線路に繋がっていますが、これは機関車の引き上げ線で、機関区と繋がっています。
選択式ポイントレールを使用することで、このような配線もとても楽に行う事が出来ました。
右に急カーブを描くのは非電化線です。

ボード全体の印象はまるっきり変わってしまいましたが、過去の遺構(大袈裟でしょうか)を最大限活用することで、コストも手間も最小限に抑えることができたのではないかと思います。
配線は決まりましたが、ホームも駅舎も、そして面倒なポイントの電気配線もと、このセクションでの作業は山積みです。
しかし、駅はレイアウトの顔ですし、運転の拠点ですから、しっかりと作り込んでいきたいと思います。