天空の土木作業

鉄道模型レイアウトの制作記録

山セクション16

2013-08-21 | レイアウト
非電化線の鉄橋部分に着手しました。
この鉄橋はカーブ部分に架かります。



単線の非電化線ということで、古めかしさを出そうと、橋台はレンガ製にしました。
トミーテック「ジオコレクション」の「石垣Cレンガ」をコの字型にしています。
カーブした鉄橋の橋台がどんなものかよく判りませんでしたので、だいぶ適当に作っています。



橋はKATOの「単線デッキガーター」です。
長さを調節して、2本繋げます。
内側の部分を少し短くカットし、ゆるい「くの字」型にしました。
接着して成型し、タミヤスプレーのNO.33「ダルレッド」を吹き付けて軽くウィザリングしました。



レールを載せて角度を確認します。
枕木が大きく外れるようであれば修正しようと思いましたが、上手く収まってくれました。



土手の川側(手前側)に発泡スチロールを延長し、成型していきます。



成型の終わった土手の部分に、本線大鉄橋の橋脚を立てます。
橋脚はTOMIXのPC橋脚の上部にKATOの鉄橋に付いているパーツを取り付けて塗装しています。



フレキシブルレールの枕木を4本だけ残し、あとは1mm 角のプラ棒を枕木として接着していきます。
カーブしたデッキガーターの場合、枕木はレールに垂直では無く、鉄橋に対して垂直に置かれていて、レールが枕木の左右を走るのが特徴です。
それを表現したくてこのようにしたのですが、枕木の長さがまちまちなのでそっちに目を取られて目立たなくなってしまいました。



上から見た様子です。
デッキガーター1台の両端が枕木の中心にレールがあって、中心に行くにつれてズレが大きくなっていく様子が判るかと思います。



本線の大鉄橋を仮置きして全体を見てみます。
大鉄橋が完成するとその下の非電化線デッキガーターは目立たない存在になりそうですが、非電化線唯一の鉄橋になる予定ですし、子供の頃からカーブ鉄橋は作ってみたいテーマでしたので、まだまだ手を加えて行こうと思います。

24系「夢空間」

2013-08-13 | 車両【国鉄・JR】
今年の3月、吉報が入りました。6月に行われる会議の開催地が札幌決まり、往路は自由で現地集合というものでした。集合時間は決まっていなかったのですが、これは「北斗星」に乗る最初で最後のチャンスだと思い、その乗車に向けて準備を始めました。

「北斗星」は、登場時に「トワイライトエクスプレス」と人気を二分した、当時の豪華寝台列車の花型ですが、関西在住ではなかなか馴染みが無く、また、「トワイライト」がダークグリーンに塗装されて装いを一新したのに比べ、「北斗星」は帯が金色になった「ブルートレイン」という感覚でどちらかというと地味に感じたので、特に興味を持つ事もありませんでした。ただ、これはあまりにも車両のバリエーションが多かったので、「よく理解できなかった」というのも興味を持たなかった理由の一つだと思います。

全く知識の無い「北斗星」の時刻や編成を調べていくうちに、乗車の記念も兼ねて模型をひと編成揃えようとお店に行きました。KATOから発売されている「北斗星DX編成セット」か、トミックスの「北斗星混成編成」を買えば、私が乗る予定の「北斗星」になるのかな、という感覚でお店に行ったのですが、そこには、予てから興味があったトミックスの「夢空間」セットが半額で売られていました。ここで考えが変わり、「夢空間を連結した北斗星もいいな」とこれを衝動買いして、このセットを元に「北斗星」に纏わる編成を組む事にしました。

「夢空間」は、大阪駅で一度だけ見た事があります。1992年の12月30日夕方からTBS系列局で放送された「元旦まで感動生放送!史上最大39時間テレビ」という番組の企画で、函館から門司港まで「めぐり愛エクスプレス」という列車が運転されました。編成は西側から「スーパーエクスプレスレインボー」の展望車・中間車・イベントカーに、スハフ14、スハネフ14、そして「夢空間」の3両を繋いだ豪華なもの(見ようによっては珍ドコ列車)でした。大阪駅には大晦日の夕方にやってきたので、当時中学生だった私も駅へ撮影に行ったのですが、それは「雷鳥」最終日の比ではないほどの人出で、ホームはカメラマンで溢れ、あちこちで怒号や悲鳴が飛び交い、とても撮影出来るような状態ではありませんでした。結局、側面の写真を何枚か撮っただけで撤収したのを覚えています。

結局、出張は時間の都合が合わず、往路も先輩方と同行することになり、楽しみにしていた「北斗星」乗車はお預けとなります。とてもがっかりしましたが、仕事ですから仕方ないと諦め、気持ちを切り替えてせめて模型では輝いていた頃の「北斗星」を仕立てて楽しむ事にしました。

さて、編成について何の知識も無くトミックスの「夢空間」セットを購入したのですが、説明書に記載された編成表を見ると、一方を取ればオロハネ24‐550が余り、もう一方を取ればオロハネ25‐500が余るというもので、セットに含まれる全車を活かすものは記載されていませんでした。また、説明書には「北斗星東日本Ⅱセットを購入頂くと、通常の編成をお楽しみ頂けます」とありますが、このセットは絶版品。さらに、このセットを購入して「北斗星」を仕立てると、個室車が3両も余ります。なかなか一筋縄ではいかないセット構成です。

セットの車両が全て活かせる編成は無いものかと、雑誌やネット上の画像、動画などを見ていますと、平成13年頃に運転された「夢空間北斗星」、「夢空間北斗星トマムサホロ」、「夢空間北斗星ニセコ」の編成が使えることが判りました。ただし、編成を画像や動画で見ただけですので、形式が完璧に合っているかどうかは判りません。編成は次の通りです。

夢空間3両 + オハネフ25 + オハ25‐500 + オロネ25‐500 +     
オロハネ25‐500 + オロハネ24‐550 + オハネフ25 + マニ24‐500

列車名も編成も曖昧ですが、もうこれと決めて編成に仕立てる事にしました。
足りないのはロビーカーのオハ25‐500と、オハネフ25×2両です。オハネフ25のうち、「夢空間」に繋げるものは0番台で、マニに繋げるものは200番台でした。



模型店のジャンク車両コーナーでKATO製のオハネフ25‐0番台を見つけたのでこれを購入し、後はネットオークションでトミックスの「北斗星東日本Ⅱセット」を購入しました。
出品されているタイトルから既に「ジャンク品」と書いていて、画像を見ると確かに金帯はほとんどが剥がれており、補修に相当な手間が掛かりそうでしたが、必要なのはロビーカーとオハネフ25だけでしたのでこれを落札しました。価格も、客車1両分くらいで落札できたので助かりました。
いざ商品が届きますと、画像で見たよりも劣化は進んでいるように見えます。帯はほとんど無いに等しく、かつて東北本線や播但線で走っていた帯の無い12系を彷彿させるほぼ青色一色の客車がブックケースに入っていました。ロビーカーのロゴもうっすら見える程度、オハネフ25はあちこちに接着剤がまわっていて使えるものではありませんでした。
これを復活させるべく、ロビーカーとカニ24を取り出してバラして洗浄し、いよいよ加工に挑みます。
使用したのはN小屋から発売されている「10445 マット金帯シート」という商品です。3種類の幅の帯があり、それぞれ客車の上、中、下に貼るようになっています。シート自体にも粘着力がありますが、貼りつける箇所に水を塗ってその上からシートをはり、水分を取っていくとさらに粘着力が上がるようです。
先ずはカニにこの作業を施しますが、これが想像以上に綺麗な仕上がりになりました。今まで青一色の無残な車両が、帯を一本ずつ張り付けるごとにだんだんと生き返ってきて、完成すると新車のような輝きを放つ姿を見た時は、大袈裟なようですが感動しました。
ロビーカーにも同様に帯を貼り付け、ロゴは「くろま屋」のインレタを使用しました。「くろま屋」のインレタは初めて使用したのですが、驚くほどに気持ち良くスッと転写してくれて、剥がれも無く、シャープな印刷で大変気に入りました。




接着剤が回っていたオハネフは諦め、トミックスの単品を購入しました。

これで車両が揃ったので、後はいつもどおりの小加工をしていきます。
使用したのはN小屋の「夢空間」と「北斗星」の車内表現シート、カーテン、そして銀河モデルのハシゴと、トミックスの165系用トイレタンクです。
側面サボはジオマトリクスのものを、号車札はペンギンモデルのものを使用しています。



窓の大きい食堂車の壁面はなかなかいい感じです。
ラウンジカーは、特徴的なカーテンが表現できるようになります。



個室車のシール貼りも慣れてきました。
毎回、「どうせ個室車内にシールを貼っても目立たないだろうな」と思いながらも、チマチマと作業を行っています。
案の定、ボディを被せると外からは全く見えません。しかし、通路側は大きな効果があります。



効果が少ないのを判っていてシールを貼るのは、室内のレイアウトが良く判るからかもしれません。
「デラックススリーパー」オロネ25‐901は、車内にバスタブまで備えた最高級の車内設備ですが、その配置を確認しながらシールを貼っていくのは楽しいものです。
各部屋に大きなテレビがありますが、それらがブラウン管の大きな箱型であるのも時代を感じさせます。



KATO製オハネフのカプラーは、「あけぼの」用のパーツに「かもめナックルカプラー」を取り付けて熱接したものを付けました。
幌をあえて付けなかったのは、「北斗星」単独編成としても使用できるようにしたためです。
両側大窓なので、ベッドにもシールを貼りつけています。銀河のハシゴも目立ちます。



オシ25‐901とマニ24-500に付属しているダミーカプラーは、ジャンパ栓受けや開放テコまで表現されていて、車端を引き締めてくれます。
しかし、「北斗星」編成は上りも下りも方向転換をしますので、どちらにも機関車を連結する機会があり、ダミーカプラーを使用することはできません。
そこで、TNカプラーSPの台座やカプラーのポケット部分をデザインナイフで極限まで削ってみますと、このパーツを接着するだけのスペースが確保できましたので、ダミーカプラーを現物合わせで切断し、ゴム系接着剤で貼り付けました。
これで、TNカプラーながらも引き締まった車端の表情になりました。
画像左からその加工を施したオシとマニ、そしてKATOの「富士」用カプラーにかもめナックルカプラーを取り付けたカニと、TOMIX純正の24系ジャンパ栓パーツを取り付けたオハネフです。



編成のカプラーですが、オシとマニの端はTNで、カニの端はナックルカプラーです。
トイレタンクが付く部分はボディマウントのTNで、それに連結するものは台車に取り付けたTNカプラーです。
そして、トイレタンクが付かない部分は、今年6月に新発売となりました「KATOカプラーN JP A」を取り付けています。
これは、ジャンパ栓が表現された密自連タイプのカプラーです。
今まで「KATOカプラーN JP B」は発売されていました。しかし、このBタイプはKATO製の、カプラー取り付けフックが付いた台車またはマイクロエースのアダプターを取り付けたマイクロエース製の台車にしか取り付ける事が出来ず、アーノルドカプラーが取り付けられている通常のカプラーポケットに差し込むAタイプの発売が長らく待たれていました。
10年以上前、「KATOカプラー密連形A」が発売された時だったと思いますが、ホビーセンターカトーの方に「KATOカプラーN JP Aは発売されますか」と質問したところ、要望が多いのでいずれ発売するでしょうとの答えをもらったのを覚えています。
あれから10年以上、ひょっとすると15年くらい経ったのかもしれませんが、ようやく発売された事になります。
喜び勇んで大量に購入しましたが、TNカプラーSPが発売され、KATOはナックルカプラーを推奨し始めた今、実はあまり取り付ける車両が無い事に気付きました。
それでも、安価で連結面を賑やかにしてくれるジャンパ栓付きカプラーは、トミックス製のカプラーポケットにもほぼ無加工で取り付ける事ができますので、いろいろと使ってみたいと思います。




帯貼り、ロゴ貼り、新しいカプラーの使用と、「夢空間」ひと箱でずいぶん長い期間遊ぶ事が出来ました。
製品は食堂車のテーブルランプが点灯しますが、さすがにテーブルランプだけ点灯するのも滑稽なので、何れは室内灯を組み込みたいと思います。
実車同様、様々な機関車に牽かせて楽しみたいと思います。