天空の土木作業

鉄道模型レイアウトの制作記録

ヤードセクション1

2022-05-11 | レイアウト
実に4年4か月ぶりのレイアウト工事です。
新事業を立ち上げてから大変多忙な毎日を過ごしまして、そのうちにコロナ禍となり、仕事も生活スタイルも一変してしまいました。
レイアウトも放ったらかしの状態が続いていたのですが、私にとっては思い出の多い車両が次々と発売されたのと、従業員の子供さんたちを集めての運転会を開催することになったのを機会に、重い腰をようやく上げた次第です。

先ずはレールの清掃から始めます。
案の定、機関車をレールの上においてもピクリともしません。
TOMIXのレールクリーナーである程度拭いて、今回ばかりは集電向上剤であるアルケの「LOCO」を使用しました。
この製品は一長一短あるようで、ネット上にも様々なことが書かれていますが、もう手に負えない状況でしたのでとりあえず周回運転ができるまでは機関車の車輪に塗っては走行させストップ、また逆走させ機関車に塗ってはストップするまで走行を繰り返し、ようやく周回運転が出来るようになってからTOMIXのマルチレールクリーニングカーにレールクリーナーを注入して何十週も走らせ、また手拭きもしてようやくスムーズな運転が出来るようになりました。
部屋の掃除に2時間、上下本線と非電化線を運転できる状態にするまでにかかった時間は8時間。メンテナンスの大切さを思い知らされました。

運転会は通電不良もなく、子供さんたちも大変喜んで頂いたようで、頑張って掃除した甲斐がありました。
しかし、何度か脱線する箇所もあったり、作動しないポイントレールがありましたので、この修復からレイアウト着工再開といたしました。



先ずは、上下本線から駅の1番線・電留線に向かう箇所です。TOMIXの完全選択式ポイントのお陰で、ギャップを設けることなく上下線から一つの線路に向かう配線が可能となったので、喜んで取り入れたのですが、本線の勾配を緩くすることを優先させたためにポイントとクロスレール部分がやや勾配区間になってしまい、しかも前後にカーブがあることから脱線が起こるのだと思います。
そこで、この部分を平坦にすることにしました。その結果、本線の勾配がややきつくなってしましましたが、標準的な車両は1モーターで問題なく走行できたので良しとします。また、脱線も皆無になりました。
画像の直線方向が本線、分岐側が1番線と電留線です。



子供たちが様々な車両を持ち込んでくれたお陰で、不良箇所をピックアップ出来て助かりました。
このレイアウトには駅に上り専用の中線と10両対応の電留線、非電化線に7両対応の側線、レイアウトの片隅に4両対応の留置線が3本ありますが、ポイントがきちんと動作しないこともあり、みな車両を交換するときはその都度ケースに出し入れしていました。編成単位で留置できるヤードがあればスムーズに運転できるし、ヤードに好みの車両が並ぶ姿はカッコいいだろうなと妄想が広がります。
ある日、家電量販店の模型売り場でTOMIXの「車両基地レールセット」が売られているのを見て、背の高い入換信号、抜けた階段の洗浄台が写ったパッケージをみて妄想が大爆発。思い切ってレイアウトを拡張し、ヤードを作成することにしました。
そう遠くないうちに撤去しなければならないレイアウトですので、拡張よりも完成を急いで走行動画を撮影したいのですが、一旦気持ちに火が付きますと抑えられません。
拡張部分のベースを新調することになりますが、そうなると非電化線の一部もやり替えなければならず、すでにバラストも撒いている状態の線路をノミで削り出す作業からスタートです。
また、ヤードへの出入りをどうするかというのも課題でした。非電化線のレールから分岐すれば楽だったのですが、そうなると駅の有効長の関係から7両編成までしか入ることが出来ず、また、上下線から一旦非電化線に入れてヤードに入れるとう2段階の手間では、ゲストの方は躊躇するのではないかと思いました。
上下線と非電化線、そして機関区とを全てに直結している機関車留置線があり、ここは補機の待機所としていましたが、これを延長する形でヤードに繋げようと思いました。これで、どの線路からもヤードと繋がり、一発で出し入れが可能です。



一難去ってまた一難。次は非電化線の外側に延長線を敷くスペースがないことがわかりました。現在、非電化線が通っている個所を延長線に、その内側に新たに非電化線を敷くことで解決を試みますが、非電化線は半径R280とこのレイアウトではきつめのカーブになりました。一口にヤードを作ると決めたおかげで予想以上の大工事となりました。加えて、動作不良のポイントレールも交換し、その周辺の線路も敷きなおしています。
次の画像左ですが、一番手前のY字ポイント右手が補機の待機場所になっていたものを、そのまま延長してヤードとの接続に使ったということになります。
右の画像では、左へ伸びていた機関車留置線の跡がくっきり残っていますね。



真新しいボードに線路を引くというのは本当に楽しい時間です。少しでも有効長が長くなるように、製品とは違う配線にすることにしました。
また、洗浄線も追加してみたいと思います。
自分一人で楽しむレイアウトでしたらここまでの手間は掛けなかったかもしれませんが、また数か月後に子供たちを招待すると約束していますし、実はこのヤード作成の直後、旧友2名との運転会もあり、そこでお披露目したくて頑張れたというのもあります。やはり、反応がありますと嬉しいものです。



数年間放置してしまったレイアウト。いざ作業を再開しますと、その間に進んでしまった老眼との戦いに苦戦を強いられ、また、進化しているパーツや線路バリエーションに驚き、時間がいくらあっても足りません。
やる気のある時こそ一気に作業して、そして、これからは線路メンテナンスを定期的にしようと思っております。