ある雰囲気を「かもしだす」物象は、自然のままであって人工的なものではありません。
「そこはかとなく」流れを作り、自然と雰囲気を作り出しています。
もとは「其処此処(そこここ)と」が「そこはかと」に転化した言葉。
打消しの「そこはかとなし」は、はっきりとした理由がない、「とりとめもない」の意味になりました。
明確な移り変わりより、曖昧な「うつろい」を好み、徐々に「様変わり」していく姿に心を奪われたい、いにしえ人の
美観が生んだ言葉です。
類似語に「そぞろ」と「心なしか」があります。ちなみに室町時代に来日したポルトガルが作った日葡辞典には、
「無限に」という言葉を書き記していたそうです。
何とはなしにではなく、「かぎりなく」のニュアンスに近かったのでしょう・・・
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今日聴いたジャズ・・・
DAVID NEWTON・・・「OUT OF THIS WORLD」
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本作は、スコットランド出身のピアニスト、デヴィッド・ニュートンのリーダー作。
ピアノ、ベース、ギター3人による変則トリオ作品。
全11曲、ニュートンのオリジナル3曲(3、7、9)、その他は、馴染み深い曲で綴られている。
冒頭(タイトルチューン)はハロルド・アレンの曲、続いて、ジョージ・ガーシュウィン、サミー・フェイン、ジョビン、
オスカー・ペッティフォード、J・J・ジョンソンたちの名曲を採りあげて、穏やかで落ち着きのある雰囲気が心地良い。
アップテンポで軽快に演奏されるのは「LAVERNE WALK」のみで、全体的には、スロー~ミディアムテンポに展開されており、
ベースはジョビンの”POR TODA MINHA VIDA”で味のあるフレーズを聴かせるものの、ほかの曲では、ごく控え目で、
アルバム全体はピアノとギターのデュオを聴いている趣がある。
先日も書いたように、デヴィッド・ニュートンはステイシー・ケントの歌伴でも知られるけれど、ギターのコリン・
オックスリーもまた、ステイシー・ケントのアルバムに参加している、ニュートンとは気心の知れた仲なので、
本盤が自然に息の合った作品に仕上がっているのも頷ける。
また、ジョビンの名曲を3曲も演奏されているのが嬉しい。
1・OUT OF THIS WORLD・・・2・WHO CARES?・・・3・VALSE JAQ・・・4・I’LL BE SEEING YOU
5・POR TODA MINHA VIDA / O GRANDE AMOUR・・・6・LAVERNE WALK・・・7・ALL GROWN UP・・・8・LAMENT
9・LOOKING AT YOU・・・10・A FELICIDATE・・・11・WHY DID I CHOOSE YOU?
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DAVID NEWTON(p)
ANDREW CLEYNDERT(b)
COLIN OXLEY(g)
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