つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

ひたすら

2014-12-07 13:12:40 | ジャズ


  一列に並び続くことを、かつては、「ひと連ね」といいました。

 
  「ひとつら」に転音して「ひたすら」へと変化しました。「もっぱら」「一途」「ひとすじ」など

 
  ひとつに集中するさまの意味をもち、「只管」「一向」などの漢字にあてています。


  「平謝り」は「ひたすら謝り」からきています・・・


  今日聴いたジャズ・・・


  LARS JANSSON・・・「WHAT’S NEW」



  本作は、1951年スウェーデン生まれ、ジャズ・ピアニスト、作曲家、デンマーク・オールヒュス音大教授である

  ラーシュ・ヤンソンのリーダー作。


  トーマス・フォネスベック(b)、ポール・スヴァンベリー(ds)を起用したトリオ編成。

  
  全10曲、ヤンソンのオリジナル3曲(3、6、10)を除いて、お馴染みのスタンダードで綴られている。


  ベースのフォネスベックは、ヤンソンのかつての生徒で、ドラムスのスヴァンベリーはヤンソンの息子さんである。


  本盤について、ライナーノーツに的確で共感できる内容の文があったので引用させて頂きます。



 ※ ヤンソン・トリオの演奏にじっくり耳を傾けると、いかにも自然に美しい音楽の響きを持ちながら、
   その美しさの奥に濃密な時間が流れていることに気づくことになるだろう。

   軽やかなメロディーの流れにも、心地よい筋肉の緊張があり、だからこそ緩急自在な何とも絶妙な表現が
   可能なのだと分かるはずである。

   単にメロディーを歌うことが楽しいわけではない。だれも気づかなかった歌を歌うことが、ジャズの素晴らしさであり、
   だからこそスタンダードが永遠でありつづけるのではないだろうか。



  今年は、ラーシュ・ヤンソンのライブに出かけたことは大きな収穫だった。ヤンソンの美しいタッチを聴けた。

  ベースのフォネスベックは若いながらも、とても巧く、ベースが小さく思えるほどに体格の良い人だった。

  ドラムスのスヴァンベリーは、初々しさを感じる好青年で、彼もまた素晴らしく巧いドラマーだった。


  正直なところ、このライブの目的は、もちろんトリオを聴きたかったのもあるけれど、同行していた、

 
 オーヴェ・イングマールソンのテナーを聴きたかったから。。。


  彼のテナーは、アルバムで聴いていて、一種の”あこがれ”を持っていた。

  約2時間のライブの中、ほとんどの曲で、イングマールソンは共演していた。曲の内容は様々で、「EVERYTHING I LOVE」、

  の中からのものが多かったように記憶している。

  「THE HEART OF MATTER」で聴くアグレッシヴな演奏だけでなく、彼はバラードも巧く、しっとりと聴かせる曲にも感動した。

  とても謙虚な人柄にも好感が持てた。それは、ほかの3人にも同じことが言える。

  ヤンソンは陽気で親しみやすく、休憩時間にも、”トーレ・ヨハンセン”の話題で大いに盛り上がった。

  充実した内容の濃いライブに行けて嬉しかったことは言うまでもない。



1・LOVER MAN・・・2・THE MASQUERDE OVER・・・3・HILDA SMILES・・・4・WHAT’S NEW・・・5・VERY EARLY
6・BEGINNERS BLUES・・・7・EVERYTHING HAPPENS TO ME・・・8・WILLOW WEEP FOR ME・・・9・COME RAIN OR COME
  SHINE・・・10・LATOUR・・・


  
    LARS JANSSON(p)
    THOMAS FONNESBAK(b)
    PAUL SVANBERG(ds)



    2010年4月、6月録音・・・