Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

金の毛が3本生えた鬼 

2020-09-12 16:41:00 | コリン・モーガン
グリム童話の「THE DEVIL WITH THE THREE GOLDEN HAIRS」朗読にコリン・モーガンがキャスティングされているので、さっそくPhilip Pullmanの原書Kindle版を買って読みました。日本アマゾンでなんと450yenで購入できます。

童話ですから直ぐに読み終わって、前に読んだことある話だと気付きました(苦笑)。

原作にかなり近い日本語版もネットで読めるので、内容把握にはコチラで十分です。

ばくっとあらすじ:

「この子は運が良くて14歳になったら王の娘と結婚する」と予言された男の子が貧乏な家に生まれた。それを知った王は両親を騙して子供を取り上げ捨てるが、子供は生き延びて14歳に。王は再び彼を殺そうとするのだが、器量のいい子に育った子は盗賊に会っても味方につけ王の娘と結婚する。王はしつこく「鬼の金髪を3本取ってこないと結婚はダメ」とまた少年を鬼の餌食にしようと旅に出すが、少年は鬼の祖母をも味方につけ王の命令を達成して帰国する。途中でよその村を助けた少年はお礼の金貨を持ち帰り、それを見て欲を出した王にフェイク情報を吹き込んで王を旅に出し王が2度と帰れないように嵌めた可愛いだけでない賢い少年であった。」


この童話の挿絵って鬼とおばあさんばかりで主人公の絵がなかなか見つからなかった!

よくある童話っぽいのだけど、違和感がふたつあるんですよ。

まず、「王の娘と結婚するだろう」という逆玉の輿予言。よくあるパターンは「娘は美しく育ち王子と結婚するだろう」じゃないですか?

アラジンも貧しい若者がプリンセスと恋に落ちるんだけど魔法のじゅうたんという技が必要でした。なのにこの男の子は「ハンサムでやさしい」だけで姫にもそしておそらく女王にも気に入られ、旅で出会った盗賊団の老婆、鬼の家の老婆に助けてもらいます。でもちょっと待って。童話って何100年も前からの言い伝えだったりするので、ここには老婆と書いてあるけど実年齢は40代だったりするのもあり得る。昔は人生50年だったんだから。つまり少年の強運はその魅力によるものだった、モテ運最強。

ハンサムでやさしい少年は、旅の途中でよその村人をも助けるほど性格がいい。

それなのに、違和感その2は、

ラストで王様を一生川の渡守にしてしまうリベンジ魂を見せたこと。いや、王様は悪人だけどさ、自分の妻の父なのに。。。王様が身の回りにいたら命狙われっぱなしなので、2度と近くに来てほしくないけど命だけは助けてあげた、とも言えますけど。

でも王の娘と結婚して、その王がいなくなったから自分が王・・・イングランドの薔薇戦争もびっくり。

この最後の王の追放さえなければ、ただのルックスと気のいい強運少年だったのに、実は策士でもあった・・・これは意外でした〜。

途中まではコリンのこれまでの役柄にも重なる「清純派」だったのに、その後の意外な展開を、どうコリンが演じてくれるのか?!


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