Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

ナショナル・シアター・ライブ5周年記念シンポジウム③

2018-07-23 18:02:00 | その他の映画・ドラマ・舞台
受付でいただいた資料の入ったクリアファイル、かわいい。プリント部分はいろんな色バリエがありました。こういうプリント入りでも中身が透けて見えるの実用的だなあ。



さて最後のQ&Aです。シンポジウム自体も2回休憩があり、講義の出欠となる記名入りの紙を回収して、そこに書かれたQを司会の井上先生がまとめてステージに並んだパネラーの先生方に答えていただくという形式でした。

Q:NTLiveの劇場が減ってて心配です。続くのでしょうか。

A:東京は最近定着してきて演劇界の人もよく見かけられるようになりました。一方、地方には人はいないのかと思えるほど入らないところも。やはりお客さんに見てもらえれば続きます。回数や上映時間などの要望は映画館が決めるので直接言ってください!
上映するにも配給として経費がかかるので、人が入らないとコストが回収できないこともあります。ナショナルシアターと各国の配給の間にもエージェントが入っているので、上映料は結構かかる。(中村さん)

Q:作品のリクエストはできますか。

A:ツイッターも見てますが、カルチャビルのHPに書いてくれてもいいです。映画館には、映画で有名な人がスタッフ&キャストにいると伝りやすいです。(中村さん)

Q:ナショナルシアター以外の劇場作品もありますか。

A:(元ナショナルシアター芸術監督だった)ニコラス・ハイトナーつながりで(彼が新たに立ち上げた)ブリッジ・シアターの作品や、オールド・ビックのもあります。(中村さん/兵藤さん)

Q:広告はどのように決めてますか。

A: 今回「アマデウス」は人脈で毎日新聞に出しました。(中村さん)

Q:円盤化されないのですか。

A:5〜6年前から映画館を映画上映以外に使えないかという文化的実験の動きが英米で起こっていまして、ナショナルシアター・ライブもそのひとつなんです。これをDVD化しては映画と同じになってしまう。時差のないイギリス国内ではライブビューイングで1回しかありません。日本の1週間は長いんですね。

Q:*質問を聞き逃してしまいました

A:字幕はクレームがあったから良くなりました。喜志哲雄さんや松岡和子さんの訳を使った時はナショナルシアターの方から声がありました。(柏木さん)

Q:日本とイギリスでの演劇状況について・・・

A:イギリスではショップでなく劇場に行けば情報があるのがいいですね。(河合先生)スーパーに行っても演劇のチラシがあったりして生活に根ざしてるのが羨ましい。(青木さん)
ウエスト・エンドは誰でも行くところ。ナショナルシアターは定評があり、そこに行けば今のいいものが見られるという立ち位置が確立していますね。(河合先生)

Q:NTLiveを観るポイントは?

A : もっと知りたかたら、もう一度見るとか戯曲を読んでみるのもいい。面白いと思わなくても自分のせいと思わなくていいです。(笑)友達と一緒に見に行って、見た後にわからなかったことなど話し合ったり、イギリスでも皆そうやって解釈を話したりして観てますよ。(ステージ上皆さん)

Q:「ザ・オーディエンス」ですか、「ジ・オーディエンス」ですか。

A:本当は「ジ」だったんですけど、よく考えたら日本で「ジ・なんとか〜」って言わないなと思い返してザにしたんですけど、今やそれもとっちゃって「オーディエンス」って言ってます。(笑)(中村さん)

Q:翻訳家になりたくて独学していますがどうしたらなれますか。

A:字幕翻訳には色々とルールがあるのでどこか口座にひとつ通ったらいいと思います。それと仕事のオファーがあったらそれが興味ないものでもとりあえず受けてみる、そうすると次にそれをやりましたと別のところで言えて繋げていけます。(柏木さん)


その他・・・

NTLiveは本国でも本数や見る人が増えてきています。ターニングポイントはベネディクトの「ハムレット」。
一般からのリクエスト受付中です。お客さんが来てくれてこそ続く企画ですので、皆さんお友達を啓蒙してぜひ一緒に連れてきてください。



・・・と盛況のうちにシンポジウム終わりました。とても楽しく興味深い話が聞けました。河合先生の講座は前にも聞きに行ったことがあり面白くて勉強になったし、会場となった大学の狩野良規先生のイギリス演劇への情熱もフレンドリーなお話から伝わってきましたし、このような先生方の講義を受けられる大学生さんたちが羨ましいなあ!!!